- Amazon.co.jp ・本 (253ページ)
- / ISBN・EAN: 9784309410937
感想・レビュー・書評
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パリの暮らしと食にまつわるエピソードが詰まったエッセイ。
例に漏れず初版年数に腰を抜かしました。ヨーキャン、おきゃんにもほどが……!(ぶるぶる)
石井さんの軽妙洒脱な語りはもちろんのこと、出てくる料理がとても魅力的。
特別に飾ったよそ行きの料理ばかりが出てくるわけでも写真や図が出てくるわけでもないのに、こんなにも食欲を掻き立てられるだなんて恐ろしいことです。空腹時に読むのがこんなに危険な書物だとは思はざりしを。罪な人だぜ、ヨーキャン……!詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
パリの、ヨーロッパの、日本ではないどこかの、空気とか匂いが漂う素敵なエッセイだということ。毎日食べること。生きることへの賛歌、希望と裏表の食欲。自分の生を、未来を、希望を、哀愁を、全部、食事に込めて。オムレツを食べる。自分のオムレツを食べる。
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石井 好子さんのエッセイ。49年前か…。しかしどの料理の描写もおいしそう。そして「おいしいものというのは、なにもお金のかかったものではなく、心のこもったものだと私は信じている」という一文に深く同感です。
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2012/06/17
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作ってみたい、食べてみたい料理がたくさんでてきました。何より石井さんの明るい人柄が文章に表れていて読んでいて心がなんだか暖かくなります。食べることが好き・料理が好きな人は読んで損はないです!
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職場の人からすすめられて、また最近取り上げられていた本。
作者の方はお嬢様なのかな?ちょっとレトロで上品な雰囲気がします。
ご飯を食べた時の思い出が描かれていて、読みながら私もアメリカで食べたご飯やお母さんが作ってくれたご飯が懐かしくなりました。
グラティエという玉ねぎスープが作ってみたくなった゜+。(*′∇`)。+゜
料理の良さ、誰かと食べる楽しみを思い出させてくれる本です。-
「ちょっとレトロで上品な雰囲気」
素朴で温かくて美味しそうな感じが素敵ですよね。
私も持っているのは文庫なのですが、単行本の装丁がお洒落で、...「ちょっとレトロで上品な雰囲気」
素朴で温かくて美味しそうな感じが素敵ですよね。
私も持っているのは文庫なのですが、単行本の装丁がお洒落で、、、同じにして呉れれば、もっと良かったのに!と思っています。2012/10/26
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「ひとの心をあたたかくするはずです」
好きな人が作ってくれたお料理は、何でも美味しかった記憶があります。きっと気持ちが籠もっていたんだよね。...「ひとの心をあたたかくするはずです」
好きな人が作ってくれたお料理は、何でも美味しかった記憶があります。きっと気持ちが籠もっていたんだよね。。。
因みにハードカバーの装丁は花森安治だそうで、とってもお洒落です。2012/05/15 -
2012/05/15
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何も知らずにこれを読んでも、
まさか半世紀も前に上梓された本だとは、
気づかないんじゃないかと思うくらいに
なんの違和感も感じずに読める。
今じゃ当たり前のピザやラザニア、パエリアを
こういうものだよと説明してるくだりを読んでみて
やっと、あぁ、そうか戦後すぐの話なんだ!と気づく。
当時、これを読んだ人は、黄色いお米って美味しいの!?
なーんて、きっと出てくる料理ごとにビックリしていたのかなと
考えると、ちょっとおかしい。
ヨーキャンのことは、よく知らないけれど、
海外旅行なんて夢のまた夢のような時代に、
女性一人でフランス、イタリア、スペインと渡ったという
のだから、とんでもない行動力の持ち主だな驚いてしまう。
でも、きっと大らかで色んな人を巻き込んで
元気にしちゃう、そんなお人なんだろうなと想像してる。 -
1963年に暮らしの手帖社から単行本として刊行された書とのこと。
グルメ&料理エッセイ。
著者が外国、主にパリで出会った料理が、楽しく、美味しく、感性豊かに、上品かつお茶目に書き綴られている。とってもかわいらしいのです。
わたしも食べることや食べる場所が好きなので、よくわかる。
「お料理はなんのきまりもないのだから、とらわれないことだ。それから自信をもってまな板に向うことだ。こんな材料ではおいしいものがつくれる筈はないと思う前に、これだけのものでどんなおいしいものをつくってみせようかと考えるほうが幸福だと思う。」
ちなみに、料理好きの姉も気に入るだろうと本書を薦めたところ、すでに本書とその姉妹編も持っていて、さすが姉妹だと思いました笑 -
とにかく食べ物の描写がおいしそう。
筆者の食べたり作ったりしたメニューが、それを作ったり食べたりしたときのエピソードを中心に描かれていて、レシピ本ではないのに、作り方が具体的でポイントがわかりやすい。
バタたっぷりのオムレツに、挽き肉を詰めたトマトのグリル、醤油をひとたらしした豆ごはん、具だくさんのポトフ、グリルしたハンバーガー、こんがり焼いたグラタン、当時は珍しかったチーズフォンデュ、などなど、まさしく垂涎もの。
本とに料理する音や匂いや熱さの伝わるエッセイ。
空腹時は注意。 -
読んで美味しい料理エッセイ。
料理のにおいが漂ってくるようなお腹が空く本です。
戦後まもなくパリでシャンソン歌手としてデビューした石井好子さんの料理エッセイ。フランス暮らしの思い出とともに、料理の数々が紹介され、エッセイでありながら、レシピ本のようでもある。
50年前の文章。バターは”バタ”と表記され、パルマの生ハムとメロンをいっしょに食べることが驚きを持って描かれている。
フランス、アメリカ、イタリア、スペイン、そして日本と国境を越えて、半世紀の時を越えて、美味しいにおいを漂わせる名著。