ビートルズ原論 (河出文庫)

著者 :
  • 河出書房新社
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本棚登録 : 65
感想 : 6
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  • Amazon.co.jp ・本 (283ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784309411699

作品紹介・あらすじ

ビートルズ、デビュー50周年!英国の片隅で生まれた若者たちは、なぜ全世界で愛されるグループになり得たのか。音楽と文化を一変させた彼らの足跡を、二〇世紀という"時代"に見つけ出す探究の書。時代を貫通して特別に愛され続ける理由を、出生から解散まで克明に追って明らかにする。これを読めばビートルズのすべてが分かる。

感想・レビュー・書評

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  •  予想以上に面白かった。
     著者独自の切り口がかなりあり、もちろん著者の主観が多いに反映されているのだろうが、読んでいて「なるほどな」と感心出来る場面が多かった。
     また、ビートルズに限らず、ロックの成り立ちや歴史に対する洞察、推測も面白く読めた。
     アイルランド+アフリカ=ロック(場所はアメリカ)の方程式は僕も以前から「そうだろうな」と感じていたこともあるのだろう。
     暇つぶしに、と思って購入したんだけど、いやはや、なかなか読ませる内容だった。

  • ビートルズのメンバーそれぞれの出自、デビュー前の活動にはじまり、録音技術などの歴史的背景や目指した音作りなど、知ってるようで知らないビートルズの歴史にまんべんなく触れられる、楽しい一冊。

    まだ無名だったジミ・ヘンドリクスの出演を取り付けに、モントレーの理事に就任していたポールが向かう飛行機での旅の途中、ペーパータオルに何となく書いていた「空想だらけの不思議な旅」に着想を得たというマジカルミステリーツアーの着想のエピソードには何故か鳥肌が立った。

    ビートルズとは、歴史と言うマジカルミステリーツアーに、楽しんで乗り切るという命題を徹底した旅団のような存在ではないかとさえ思う。優れたアイデアは、結構、ペーパータオルから生まれる。

  • アイルランドからアメリカに来たケルト移民の音楽とアメリカの黒人のブルースがロックンロールになり、ビートルズもリンゴ以外はアイルランド系なので、その親和性が高かったのはなるほどでした。

  • やはりビートルズは人類史上最高の音楽家のひとり?であろう。なんといってもこれほどまでに多彩な音楽がほんの数年の間に、リバプールの労働者階級の若者(ジョンが一番良い家で中産階級)から生まれたのは奇跡としか言いようが無い。彼らの生い立ちから、それぞれのアルバムについての解説を解散後まで追っている本である。音楽的な解説は良く理解できていないが、4人が異なるオリジナリティー(曲から思想から顔つきまで)を持っていたことと、エプスタインやマーティンの助力もあり、完成されたと書かれている。初期の曲はモノラルで聴くことを前提に作られているとのことなので、港区図書館でモノBoxを借りた。これが図書館で借りられることに感謝だ。

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著者プロフィール

1958年生まれ。総合音楽家。スクリーン等を経てソロ活動を開始。著書に『ビートルズ原論』『放送禁止歌手 山平和彦の生涯』(ともに河出書房新社)、『ザ・ビートルズ・マテリアル』Vol.1~3(ミュージックマガジン)、『「at武道館」をつくった男』(アルテス・パブリッシング)、『ビートルズ&アップル・マテリアル with ブリティッシュ・ビートニクス』(ストレンジ・デイズ)ほか多数

「2017年 『ビートルズはどこから来たのか』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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