HOSONO百景: いつか夢に見た音の旅 (河出文庫 ほ 13-1)

著者 :
制作 : 中矢 俊一郎 
  • 河出書房新社
3.53
  • (4)
  • (10)
  • (17)
  • (1)
  • (0)
本棚登録 : 211
感想 : 11
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (256ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784309415642

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 細野さんのファンではないが、1960,70年代の音楽に目覚めたので読んでみようかと。ある意味当ては外れたが、細野さんの目や耳を通した音楽や世界の事がなんとなーく感じられた。出てくる作品・ミュージシャンの9割位知らないのに楽しめた。

  • 日本のポピュラー音楽史に欠かせないアーティスト、細野晴臣の音楽、映画および旅行についてのエッセイ。

    取り上げられている音楽については、代表アルバムがジャケ写付きで各章末に紹介されているので、気になったものについてはすぐチェックできるようになっているところが親切でうれしい。

    はっぴいえんど、YMO、ソロ等々の活動はもとより、黄金の80年代の数々の名曲作曲者としても、著者の日本のポピュラーミュージックへの、貢献と影響力は計り知れないほど大きいが、その著者本人の頭の中の一部を知ることができる本書は貴重。

    細野晴臣に限らず、日本の重要アーティストについては後世への記録として、すべからくインタビューしてその考え方や趣味嗜好等を残しておくべきだ、と本書を読んで強く思った次第。

  • 細野晴臣やYMOは知っていて、気になって手に取った一冊。
    色々な場所や音楽、映画の話が出てきて、年代的に知らないものも多く、全てを理解することはできなかったように思う。
    ただ、作中に出てきた作品には触れてみたいと思った。

  • 『TRANSIT』誌の連載がもとになっているからか、旅や地域にまつわる映画や音楽の話、氏の体験談が中心を占める。となると、細野晴臣の音楽活動のなかでも自然とワールドミュージック的な側面(エキゾチズム)にスポットが当たる。アンビエント的な側面(スピリチュアリズム)がフィーチャーされた『アンビエント・ドライヴァー』と対を成すようなエッセイ集。

  • 0101
    2019/03/24読了
    細野晴臣、そんなにわかってないけど、表紙絵に惹かれて読む。
    とりあえずはっぴぃえんど聴いてみようかな。

    どこかに本当に行かなくてもイメージすることは音楽のクリエイションにつながる

    音楽や映画の旅ができて楽しかった。

  • 想像する力。見えない世界を音を聞きながら見る。細野さんの曲を聴いて聴いていると彼に見えた色んな景色が見える気がした。音楽って見るものでもあるんだなあ。
    宇宙人に聞かれるかもとおもってYMOの1 2枚目のアルバムを作ったっていうのはビックリしたけどなんか納得した。色んな音を聞いて、見よう。どんどん見たい世界が増えていく。音楽が最近楽しくて仕方ない。

  • はっぴいえんど、YMOのメンバーであり、
    ソロとしても幅の広い活動を見せる細野のエッセイである。

    坂本も似たようなところがあるが、
    音楽に対する博物学的な好奇心が強い。
    つまり、ある土地の、ある時代の音を求める。

    坂本とのスタンスはその距離感か。
    細野は教授ではない。
    彼は異国の祭りを享楽する旅人である、
    という前提で本書は描かれている。

    彼が旅をしてきた音楽的領野を紹介するために
    エピソードごとにアルバムが紹介されている。
    それほど強い脈絡はないし、系統だってもいない。
    こうしたスナップ写真は見るだけでも楽しい。
    それは撮っている人間が楽しんでいるからだ。

    ただ、この本はインタビュー記事も挟まれていて
    実のところ「旅人」として演出する意向が強く出てる。
    けども、そうやって触れてきた音楽を自家薬籠中のものとする
    彼の姿勢を旅人とくくるには、浸かり方が凡百とは違う気がしてしまう。

    それぞれの街の敷居をまたいでくつろいでいる
    まれびととして酒を酌み交わしているイメージが近い。
    こういう人の話は大抵おもしろいものだよね。




    >>
    実は若い頃に植物ノイローゼになったことがある。木を見ただけで「なんだ、この緑の塊は!」と(笑)。侵食されそうな気がして怖かったんだ。(p.40)
    <<

    この若い頃のエピソードは環境の異化効果を存分に浴びているけど、
    この恐怖自体を忘れてないのは、侵食そのものを恐れなくなったからではないかと思う。

    >>
    七八年に横尾(忠則)さんと初めてインドに行ったとき、ヒドい下痢になって旅の八割方は横たわっていたんだけれど、それはオールドデリーのわけのわからない雑踏の中を歩いたのが発端なんだよね。(中略)でも、あるとき、ふと空を見上げたら、昼間の月が目に入ってね。なんだかホッとしたんだ。異国の中に紛れ込んでいるのに、月は東京で見るものと同じだった。つまり、月が非現実と現実の接点のように思えたんだね。(p.191)
    <<

    なんというか、分かりやすいようでいて、
    「非現実と現実」の境界のトビラが思いのほか近くて
    そこに細野のパーソナリティと良さがあるように思う。

  • 音楽

  • 音楽は詳しすぎてよく分からなかったけど、人となりは分かった。

  • 音楽の話とか、あまりわからなくても、旅の場所、出会う人、ちょっとちょっと聞いたことある、ぐらいの感覚が、細野さんの姿、声を思い浮かべながら読むには心地いい。ふわふわ。

全11件中 1 - 10件を表示

著者プロフィール

1947年、東京生まれ。音楽家。69年にエイプリル・フールでデビュー後、はっぴいえんど、ソロ、ティン・パン・アレー、YMOで活動。ワールド・ミュージックやアンビエント・ミュージックを探求する一方、歌謡曲のプロデュースも。

「2017年 『HOSONO百景 いつか夢に見た音の旅』 で使われていた紹介文から引用しています。」

細野晴臣の作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×