須賀敦子全集〈第7巻〉どんぐりのたわごと・日記 (河出文庫)

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著者 : 須賀敦子
  • 河出書房新社 (2007年3月1日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (610ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784309420578

須賀敦子全集〈第7巻〉どんぐりのたわごと・日記 (河出文庫)の感想・レビュー・書評

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  • いろいろと疲れていたときに、
    彼女の分は心にとても染み渡り
    悲しい思いになっていて
    しおれていた私を元気付けてくれました。
    彼女の文章は厳しいけれども
    優しさを感じます。

    今回は15号まで出ていた雑誌と日記と、です。
    雑誌のほうはカトリックの司祭の文ばかりで、
    すごく堅苦しいかもしれませんが
    宗教如何にかかわらず
    そこに学ぶべき部分は大きいかと思います。

    特に驚いたのは、
    聖母マリアのなしえたことでしょうか。
    決して彼女は、何もしていないんですよ。
    奇蹟も行っていないのです。
    ただただ、キリストの母の役目をなしたのみなのです。

    そのほかには、現代だからこそ
    肝に銘じて欲しい文もありました。
    いじめが当たり前でない
    世の中にならないために、大事なこと。

  • 第7巻は『どんぐりのたわごと』と『日記』。
    『どんぐりのたわごと』は自費出版の雑誌で、主にカトリック関係者の文章が訳載されている。
    『日記』は著者の内面の変化が解って面白い。

  • 著書が、1960年7月から1962年6月にかけて自費出版した「どんぐりのたわごと」と、著書の1971年1月16日から7月22日までの日記を収録。
    著書が遺した日記は、本巻収録分のみとのこと。

  • こないだ偶然某教育てれびで特集されてて、久々に読んでみようと思い手に取った。昔読んでいたときにはまだ本になっていなかった未稿などが全集となっていてうれしい。

    この方のうつくしい日本語が大好きでした。
    エッセイでは感傷と理性が危うい均衡で保たれていて、何より人としてどう真摯に生きていくかという自身への課題が滲み出ていた。
    惜しむらくは温めていたらしい小説を書く前に亡くなったこと。
    読みたかったなあ。

  • 第七巻は『どんぐりのたわごと』という原稿執筆から製作まで手がけたミニコミ誌を全号収録したもの。

    その成り立ちに、興味を覚えた。

    「 −と云ったってもちろん、いくら私達が一生懸命になったところで、偉い人たちから見ればどんぐりの背くらべ、大したことできないのはわかってる。だけど大したことができないってだまっていたのでは、背くらべにもなりやしない。どんぐりならどんぐりなりに、云ったり考えたりすることがあるはず。だからせめて私たちだけでもねむってしまわないように時々あつまって、どんぐりのたわごと会しましょうよ」

    「つやつやと光っていて、いつも笑っているようなどんぐり。しかもまた何と小さくて威厳のないことか。でも私達は、どんぐりでなければもつことのできない、しずかな、しかもいきいきとした明るさを、よろこびを、みんなのところにもって行けるのではないでしょうか。」

    これだけ書いても伝わらないよね。
    でも、ここにぼくの夢が詰まっています。
    ああ、そうだったんだ。これがやりたかったんだと納得がいきました。
    ゆっくり考えていきたいと思います。

    さて、よくわからない前置きですいません。本題です。

    この第七巻の中には、宝石がたくさん詰まっています。

    キリスト教に関する文書の翻訳が掲載されているのですが、これがすごい。
    クリスチャンっていろんなジレンマを抱えながら生きてるようなぁ。という内容です。

    そういう思い一つ一つに対して、丁寧に答えていただけたような。そんな気がしています。
    彼女自身の文章ではないのですが、すばらしい文章を探すセンスには脱帽です。
    もちろん、まわりにいる人たちが薦めてくれたものも多いのでしょうが、それはその人に魅力がなければおこらないことですよね。

    彼女が紹介する詩もすごい。いい年したおじさんが『詩』なんて読んで感動したって紹介するのは、ちょっと気恥ずかしいですが、いやあ。いいもの読ませていただきました。

    そして、そして。
    一番のおすすめは『こうちゃん』。

    私のつたない文章力では、この魅力を伝える事はできません。

    いつのまにかそばにいる不思議な少年『こうちゃん』。
    かれが何ものなのか、いくつなのか、どんな境遇にあるのか、空想の産物なのか。
    しばらくは、いろいろ考えながら読みましたが、そんなことどうでもよくなりました。
    もう、ただその世界にひたっていたい。そんな文章です。

    切ない気分になる話が多いのに。
    どうしてか、暗い気分にはならない。
    かといって澄み切ってはいない。
    その微妙なところがとても気に入ってます。
    ものすごいセンスです。

    ああ、もどかしい。
    もうね。読んで。いいから(^^


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