- Amazon.co.jp ・本 (410ページ)
- / ISBN・EAN: 9784309461069
感想・レビュー・書評
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『太陽がいっぱい』のアランドロン演じる主人公がどっこい生きていて、またまただまし討ち。
古典かおるミステリーなり。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
2013/2/22購入
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パトリシア・ハイスミスのリプリーシリーズ。
実は、リプリーシリーズだと思わずに買いました。リプリーはね、私にとってアラン・ドロンは初恋の人だから読まないの。ま、「太陽がいっぱい」のアロン・ドロンは嫌いなんだけど、イメージ壊されたくない、つか、アラン・ドロンが演技ヘタなのわかってるから(初期はね)原作で打ちのめされたくないの。
なのに、ネットで買うと、これだww
ま、3作目で、リプリーは結婚してフランスで優雅に暮らしてる。「太陽がいっぱい」の雰囲気は微塵もなかったのでOK。
ある日リプリーは、友人に「殺人」を頼める人を紹介してくれと、懇願される。リプリーは病気で余命がないという額縁職人を遠まわしに紹介する。
根っからの犯罪者たちに巻き込まれた一般人の悲劇というべきか。
この余命がない、という設定でスパイスが効いている。だからって説得力があるとはいえないよね、と思うんだが、そこはハイスミスの筆力で説得力満々にされてしまうのであった。
そして、その大波小波の間を滑るように行くリプリー。
悪の魅力満載です。
いやあ、魅力的です。さすが、ハイスミスが唯一シリーズで書いた人物だけあります。
読後は……シャンパンの泡のように。
舌の上に、くっと酸味が残ります。
うん。辛口のシャンパンのような作品でした。