1万1千の鞭 (河出文庫)

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制作 : Guillaume Apollinaire  飯島 耕一 
  • 河出書房新社 (1997年11月発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (186ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784309461816

1万1千の鞭 (河出文庫)の感想・レビュー・書評

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  • 序文を寄せているルイ・アラゴンは「これは好色本ではない」と書いているけれど、まあやっぱりわかりやすく言えば一種のサド的ポルノグラフィー。訳者はフランス語の原本を澁澤龍彦から贈られ、当時「血と薔薇」に抄訳掲載したものの本書は改定版。

    主人公はルーマニアの若き美貌の世襲太守モニイ・ヴィベスク。お金に困らない身分の彼はまずパリで放蕩。キュルキュリーヌとアレクシーヌという美女二人と乱交に耽っているところへ強盗が押し入り大怪我をするも、治癒後ひょんなことで再会した強盗コルナブーを気に入り従者に。両刀使いのモニイはコルナブーともあんなことこんなことをし、一緒になって遊んでるうちに、唐突にロシア軍から陸軍中尉に任命されて日露戦争に。

    従者と共に満州に渡ったモニイはここでも放蕩の限りを尽くすが、やがて日本軍の捕虜に。それでもまだ仲良くなった日本兵に春画を見せてもらったり(おなじみ蛸のやつとか)捕虜のくせに看護婦さんと良い仲になったりして調子に乗っていたらついに処刑されることになり、その処刑の方法が、1万人の日本兵に1回づつ鞭で打たれるというもの。日本人的にはいろいろ海外から誤解されている文化の数々に苦笑するしかない。

    こうして鞭打ち二千打目で1万1千を待たずモニイは息絶えるわけですが、具体的に想像するとかなりグロテスクな数々の放蕩行為も、やってる本人たちがとてもあっけらかんとしているのでそれほど陰惨な印象がないのが救いでした。

    同時収録「聖侯爵」 はサド侯爵の伝記。

  • 世に名高い書だが、正直なところ、その真価が分かったとは言い難い。まず、主人公がルーマニアの郡長(自称では公)であることの必然が納得できない。また、日露戦争時の旅順を主な舞台に物語が展開することも、エキゾティズムという以上の効果があるようにも思えない。ここでのエロティシズムそのものも、多分にエキゾティズムに寄りかかっているように見えるし、身分の高い女性と娼婦、あるいは日本人の(元は貴顕の)娼婦の登場など安直にさえ見えかねない。ただ、ここでも快楽の究極は殺人であり、一万一千本の鞭に打たれる死だ。

  • 文学的ポルノと称されるものは、余程突き抜けた内容でない限り、他の小説よりも一層退屈に感じられる。また、ポルノの翻訳は、職業翻訳家ではなく、創作を本業とする作家の手になることが望ましいのではないかと思った。

  • 正直意味がわからない。意味はないのかもしれない。なんとなく好き。

  • 笑うしかない

  • これはこれで十分楽しめました。印象深い一冊。

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