メグレと首無し死体 (河出文庫 シ 2-6)

  • 河出書房新社
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感想 : 4
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  • Amazon.co.jp ・本 (237ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784309461991

作品紹介・あらすじ

サン・マルタン運河から男のバラバラ死体があがった。例によって首だけは見つからないので身許は確認できないが、鑑識の結果、年齢は五十すぎ、長時間立ったまま過ごす職業で、湿った地下室に出入りし、ぶどう酒を扱う者と推定された。メグレは、その日たまたま立ち寄った居酒屋のことを思い出していた。そしてその店の、痩せた褐色の髪の女主人の姿を…。

感想・レビュー・書評

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  • バラバラ死体の身元や犯人の殺害動機とかより、居酒屋の女主人がミステリアスではないけど、何故か最初から最後まで印象的でした。

  • 事件解決の切っ掛けがあまりにも偶然すぎるけど、物語の主眼はメグレが一人の人間を理解しようと奮闘することなので問題なし。もちろんその人物はメグレでなくても興味惹かれる人物として描かれている。

  • サン・マルタン運河からあがった男のバラバラ死体の身元確認日本創するメグレが出会ったのは……。首無し死体と聞いて想像するようなトリックも、犯人を絞り込んでいくロジックも存在しないが、それでもやっぱり面白い。パリという都市を舞台としながらシムノンの描く登場人物たちは華やかさとは縁がなく、弱く、貧しく、哀しい。そうした人間たちの感情そのものではなく、ちょっとした会話や行動、人間関係から内面を描写しようとする手法が素晴らしい。

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著者プロフィール

1903年、ベルギー、リエージュ生まれ。中学中退後、転職を繰り返し、『リエージュ新聞』の記者となる。1921年に処女作“Au Pont des Arches” を発表。パリへ移住後、幾つものペンネームを使い分けながら数多くの小説を執筆。メグレ警視シリーズは絶大な人気を
誇り、長編だけでも70作以上書かれている。66年、アメリカ探偵作家クラブ巨匠賞を受賞。1989年死去。

「2024年 『ロニョン刑事とネズミ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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