- Amazon.co.jp ・本 (237ページ)
- / ISBN・EAN: 9784309462608
作品紹介・あらすじ
歯なしの若者リー・メロンとその仲間たちが、カリフォルニアはビッグ・サーで繰り広げる風変わりで愛すべき日常生活。蛙でいっぱいの池に放つ鰐。マリワナでトリップしながら待つ、奇妙なたくさんの結末…様々なイメージを呼び起こす彼らの生き方こそ、「あの頃」のアメリカの象徴なのか-。
感想・レビュー・書評
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ブローティガン作品3冊目。アメリカの鱒釣りや芝生の復讐程はハマらず…。所々現れる詩的な文言い回しは好きなのだが…
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アメリカの知識がないから、内容は理解できていない。
でも、常にラリってふわふわしていて、そういう雰囲気は楽しめた。
そもそも、ビッグサーが実在の地名なのか、出てくる将軍名が本当なのかとかもよく知らない。
ただ、読んでいると、自分が知っているイメージとは違うアメリカの側面が立ち上がってきて、アメリカの歴史とか成り立ちに興味が湧いてくる。
自分の知識のなさゆえ、点数評価は難しい。
読みにくいから読みやすいかでいえば読みにくかった。 -
ビートニクに入れちゃっていいんでしたっけ?
でもバロウズ読む前にこういうので肩慣らししておくとよろしいかも。 -
今まで何度か頁を捲ってみたもののピンと来なかったのに、今何故か急に沁みこんで来て読了。めちゃくちゃ面白いじゃないか!
主人公と歯抜けのハンサム、リー・メロン、ふたりの美女、気狂い社長。この4人が酔っ払ったり抱き合ったりラリったりしながら過ごす数日間のできごと。ストーリーらしいストーリーは無い。ラストもあって無きがごとし。夢のような日々に、卵の殻に無数のひびが入ったように終わる。186,000のひびの数だけの終わりがある。楽しかった日々を夢見ながら、何度も終わりをやり直す。その全てを、半分魂がずれてしまったように眺めている「わたし」。
ボケ倒しのように続くジョーク、ブローティガン独特の美しい比喩(本当になんでこんな喩えを思いつくのかと舌を巻く)、隅々まで控えめに行き渡っているやさしさと寂しさ……。読みながら、ここしばらくない位くつろいだ気分の自分がいた。ブローティガンは、やっぱり私の親友だ。 -
300 みちくさ
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ニーチェ、ショーペンハウワーやカントなどそういう本を読むと、南部なまりがなぜか強制されると考えられているのだろう。
ロシア人の著書を読んでいる人々は重々しいことで、ロシア人の本を読んでおりますよというが、彼もやはりそのような重々しい態度でロシア人の書いた本を読んでいた。
文体なんて糞くらえ!俺の胃はシカ肉のステーキ、パン、肉汁などでいっぱいだ。
学ぶに遅すぎることはなし、ということだ。でも、これ、どういう意味なんだろうね? -
若者が共同生活してお酒やマリファナでよっぱらったり。でも「もうすぐこの暮らしは終わり、なにか取り返しのつかないことが起きて終わり」、といううっすらと悲しい気持ちになって読み終わった。今は楽しくしているんだけれど、全体としてみれば負け戦をやっているというような。
若い人の破天荒な暮らしを描いているのに、30代の自分が読んだときにすっと入りこめるのはなぜだろう。青春の終わりの予感が人生の終わりの予感につながって、遠くのほうに死が見える気がするから、いずれは何か大事なものを自分がなくすのがわかるから、かも。ロイ・アールが妙に怖かったのはたぶんそのせい。 -
最初に読んだのは数年前だったけれども、もう一度読み直したら、とても腑に落ちた。
昔読んだときは、芝生の復習とかとちがってしっくりこなかった(愛のゆくえ、みたいなかんじ)けど、
年をとったからなのか、面白く読めた。ブローティガンは毎回読み直して新しい。
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ブロディガン
あなたは、どんなに優しいの?
そんなんじゃ、普通の社会で生きていくの大変だよ。