フーコー (河出文庫 ト 6-6)

  • 河出書房新社
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感想 : 8
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  • Amazon.co.jp ・本 (263ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784309462943

作品紹介・あらすじ

ドゥルーズが盟友への敬愛をこめてまとめたフーコー論の決定版。「知」「権力」「主体化」を指標に、フーコーの軌跡と核心を精緻に読み解きながら、「外」「襞」「線」などドゥルーズ自身の哲学のエッセンスをあざやかにあかす。二十世紀、最も重要な二つの哲学の出会いから生まれた思考のドラマをしるす比類なき名著。

感想・レビュー・書評

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  • 何度読んでも何を言いたいか分からない人(ドゥルーズ)が、なんとも分かりにくい人(フーコー)を論じた名著。オレに分かるわけ無いやん。でも、これからテクスチャと感情の関係性を考えていかないといけない以上・・・、いやソシュールに戻って読み直したほうが簡単だよ、きっと。

  • 何言っているかわからないドゥルーズによる結局のところやっぱわからないフーコー論。

    やっぱ何言っているかわからないのだが、フーコーのキーワード、思想の変遷をドゥルーズのフィルターを通しながら、再構築する感じの本。

    内容は相変わらずわからないのでが、何を問題にしているのかはだんだんわかってくる感じ。

    特に、権力ということについて、いろいろ考えていたところなので、その観点からはいろいろ刺激を受けた。

    その刺激が本当にこの本が主張していることだったのかどうかは確かめ難いが。

  • フランス現代思想家たちが焦点を絞り思考に思考を重ね追い求めた人間の自由について、そしてその外部に位置する社会とは一体なんなのか。はたしてそれは完全な外部なのか?

    フーコーとドゥルーズの素質が共鳴したことで歴史の表に顔を出すことのできた奇跡の本。
    フーコーの思考の変遷は「外」に出るためにはどうすればいいのか? この点に問題をシフトチェンジしていく生々しさが面白い。
    全てが権力と知に覆われてしまう、そんな支配的で連続性のある強固な壁があるなら、そこから脱け出る方法はないのか? そこで性の問題に顔を向けることになるのがフーコーの後期思想。
    フォイエルバッハ、メルロ=ポンティ、ハイデガーあたり読みたくなりました。

  • [ 内容 ]
    ドゥルーズが盟友への敬愛をこめてまとめたフーコー論の決定版。
    「知」「権力」「主体化」を指標に、フーコーの軌跡と核心を精緻に読み解きながら、「外」「襞」「線」などドゥルーズ自身の哲学のエッセンスをあざやかにあかす。
    二十世紀、最も重要な二つの哲学の出会いから生まれた思考のドラマをしるす比類なき名著。

    [ 目次 ]
    古文書からダイアグラムへ(新しい古文書学者―『知の考古学』;新しい地図作成者―『監獄の誕生』)
    トポロジー、「別の仕方で考えること」(地層あるいは歴史的形成物、可視的なものと言表可能なもの―知;戦略あるいは地層化されないもの、外の思考―権力;褶曲あるいは思考の内―主体化)
    付記―人間の死と超人について

    [ 問題提起 ]


    [ 結論 ]


    [ コメント ]


    [ 読了した日 ]

  • ひとりの傑出した思想家の傑出した思想への、同時代のしかも同国のこれまた傑出した思想家によるあまりにも美しいオマージュ。そして全体を最も深い位置で巧みに整理しながら、この本もひとつのフィクションと名付けるのだろう。

    「私には何ができるか(力)、私は何を知っているか(知)、私は何であるか(自己)」を「別の仕方で考えること」

    これはある傑出した時代の産物だったんだろうか?

  • あまり読まずに返却。

    本書にはドゥルーズ哲学のエッセンスが凝縮されている。したがって、本書の精読は、相前後する著作の理解を確実に深めることになるだろう。逆からみれば、この小著は、より大部な他の数冊の内容をも併せ持つ、実に「お得な」著作なのである。『フーコー』は、その愛の宣言とともに、主著に劣らぬ輝きを放っている。

  • ドゥルーズによる亡き盟友フーコーへのオマージュ。ドゥルーズの哲学概念を駆使してフーコーの権力論や人間のよって立つ野生の思考性などについて論じている。

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著者プロフィール

(Gilles Deleuze)
1925年生まれ。哲学者。主な著書に、『経験論と主体性:ヒュームにおける人間的自然についての試論』『ベルクソニズム』『ニーチェと哲学』『カントの批判哲学』『スピノザと表現の問題』『意味の論理学』『差異と反復』『ザッヘル゠マゾッホ紹介:冷淡なものと残酷なもの』『フーコー』『襞:ライプニッツとバロック』『フランシス・ベーコン:感覚の論理学』『シネマ1・2』『批評と臨床』など。フェリックス・ガタリとの共著に、『アンチ・オイディプス』『カフカ:マイナー文学のために』『千のプラトー』『哲学とは何か』など。1995年死去。

「2021年 『プルーストとシーニュ〈新訳〉』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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