- Amazon.co.jp ・本 (256ページ)
- / ISBN・EAN: 9784309463476
作品紹介・あらすじ
高校教師をしていたドゥルーズが教科書として編んだ、マリノフスキーからベルクソン、マルクスにいたる全六十六編のアンソロジー『本能と制度』と、処女作「キリストからブルジョワジーへ」。これら幻の名著を詳細な訳注によって解説し、潜在性、差異、多様体、力といった、ドゥルーズ哲学の原点を明らかにする。
感想・レビュー・書評
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冒頭に付された簡潔な序文でドゥルーズは、傾向性や欲求を充足させるための二つの手段である本能と制度を、動物のように直接的に満たすか、あるいは社会のなかで間接的に満たすかという様態の差異によって区別し動物の範疇から抜け出しつつある人間は本能を離れ人為的な制度を考案するに至ったと結論づけている。これに続くテクスト群では、ヒュームをはじめとしてベルクソン、カント、ライプニッツといった哲学史研究の題材のみならず、人類学、生物学、法学等のきわめて広範な分野から縦横無尽に引用がなされており、ドゥルーズの思想的背景を知るためのヒントがちりばめられている。(山下雄大)
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知的好奇心の固まりですね。体系的な現象を解析するには、こうしたことをしなければいけないんでしょうね。特に現代のような高度情報社会ではね。
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キリスト教時代における精神と自然が、近代国家(ルソーを参照しているところから国民国家なんだろうか、あるいは、産業社会なんだろうか、資本主義社会なんだろうか)においては、国家=精神、私的生活=自然となるという話。ゆえに、国家は神的性格をおびえていく。