緋色の習作 (河出文庫 ト 10-1 シャーロック・ホームズ全集 1)
- 河出書房新社 (2014年3月6日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (323ページ)
- / ISBN・EAN: 9784309466118
感想・レビュー・書評
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☆4つ
なんとなんと、わたしがこのシャーロックホームズ全集に取り掛かるきっかけとなった某島田某荘司氏の近著『十五匹の新しいネズミのフライ』の冒頭部分は、この件の第一作『緋色の習作』とほとんど全く同じではないか!
もちろんオマージュ作品であることは某島田氏も明言しているので、いささかの汚点も無いのかも知れないが、いくらなんでもここまで同じに書かなくてもいいでしょう。
原作はざっと150年も前の作品ですぞぉ。なに、だからそのまま写したんぢゃろう!って。こりゃこりゃそれを言ってはイカンというたぢゃろ。あ、すまぬ。
著者アーサー・コナン・ドイルは1859年生まれ。ん?どっかで見たこと有る年号数字だと思ったら、わたしの生年が1959年だった。コナン・ドイルとわたしはちょうど100歳違い!100歳の違いというとヒイヒイ爺さん=高祖父ってやつだな。4代前!
更に余談ですが、わたしはこの物語事件の発端となったアメリカ・ユタ州のソルトレイクシティにはもう15年以上も前のことではありますが、仕事で何度か行ったことがあります。
そしてそこに住んでいる人々の大半は確実に今現在もモルモン教徒なのです。でも決してこの『緋色の習作』のような状況や習慣は無かったことを付け加えておきます。
しかしまあ、この長くて退屈でわけのわからない「解説」だけは絶対に不要だ! 只今読み中の次作『4つのサイン』では間違っても絶対に読むまいぞ! -
訳者の人たちのあれやこれやの話が面白いと思った。ある意味、シャーロック・ホームズを神とした宗教みたいなものがあってそれを中心に色々な活動が起こるという感じなのかな。
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アンソニー・ホロヴィッツによるシャーロック・ホームズ作品『絹の家』を読んで、久しぶりに“正典”を読みたくなりました。
中学、高校の頃、ホームズものは全て読破していたので、それ以来。今回は、有名なシャーロキアンである小林司さん、東山あかねさんによる訳出の作品です。
もともとこの作品は『緋色の研究』と言うタイトルで知られていますが、どうやらその“研究”という翻訳は誤訳であるらしい・・・。“研究”のところは“study”なのですが、絵画の習作と同じ意味だとの事。
それと、文中、当時の世相についての注意書きがあります。注意書きもよみながら本文を読むと、理解が深まります。 -
やっぱりもう一度最初からしっかりシャーロックホームズを読もうと決意して、河出文庫の訳詞がとても良いと聞いたので読み始める。
やっぱり面白い!
シャーロキアンが世界中に生まれるのも納得。
名作はどんなに年月が経っても面白い。 -
記念すべき出会いの巻。130年前!
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ミステリ。ホームズとワトスンの出会い。
「ミステリ好きならこれは読んでおかないと!」と思って購入。もとの邦題は『緋色の研究』ですね。
ホームズの推理が面白い!
偏ってはいるものの深い知識と、優れた観察力、鋭い直感、素早い行動。130年前に描かれた作品に、ここまで優秀な探偵が登場したら、それは大人気になりますね。
物語自体も十分に魅力的。適度なボリュームも良い。さすがの良書。
注釈や年表、解説などはマニアックすぎますが、本当に好きな人には役立つでしょう。 -
世代を受け継がれて読まれるだけあって、テンポもいいし、第一部と第二部の雰囲気の変わりかた、論理的推理、さすがです
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シャーロックとワトソン君の出会いと記念すべき事件第1号!
翻訳がSHERLOCKっぽいなって気がした
わたしはドラマばっかり見てるからそっちに引っ張られちゃうことが多いんだけど、緋色の〜ってこんな話だったんだね -
シャーロック・ホームズは小学生の時に児童向けに翻訳されたものを読んだのみ。有名な話だから色んなミステリー作品の中でもさらっと話題になるし、後はドラマなどで理解した気になっていたけれど、近頃たくさんあるホームズ・パスティーシュをより楽しく読むためにもしっかり翻訳されたものを読もうと思ってこれを読んでみた。
後半の解説にあるように、解釈が色々あったり変わってきたりと、タイトルまで違う翻訳をされていて、なかなか興味深い。
小学生の頃に読んだ緋色の研究は、事件や謎解きはしていたものの、モルモン教の辺りはかなりぼかされたりばっさりカットされていた記憶がある。あまり児童向けではなかったからだと思うけれど。
それらも含めて、改めて読んでみてよかったと思う。残りも読んでみたい。
Techyさん いいね! ありがとう!
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