- Amazon.co.jp ・本 (237ページ)
- / ISBN・EAN: 9784309616520
作品紹介・あらすじ
理不尽な状況に、くじけそうな自分に…本の中にこそ勝てる言葉と思考がある。「負けたくない」14歳のための史上最凶の読書ガイド。中学生以上。
感想・レビュー・書評
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[private]コンセプトは好きじゃないけど、中身が面白いのでオッケー
負けず嫌いのあなたへ捧げます。親に、先生に、友達に、そして何より自分に勝つためには……?ユニークなテーマ別に選ばれた、今読むべき本が満載の、かつて類を見ないピリ辛ブックガイド。「文藝」人気連載がついに単行本化。
”セコい大人に勝つために!”というコンセプトが気にくわねぇ。。でも、書評本としては結構、いやいや、かなり面白い本です。
”セコい大人に勝つために!”というコンセプト何が嫌か。まず一つに「セコい」大人を批判する大人が個人的に嫌いだ。「セコい」大人を批判して、子ども達の側にたったつもりでいるその傲慢な態度。これぞ、セコい大人じゃないか?「汚い大人」「」なんてことを言っちゃう大人に、失笑するあの感じです。
自分がそういうところがあるから余計ね。
著者は
もう一つは、このシリーズ全てなんだけれども、14歳に捧げるといいながら、どう考えても中身が現実の14歳とあっていないwどこの14歳想定してるんだか。14歳にこれを読まして大人にしてやりたい、大人が読んで楽しい
まぁ、ぐだぐだ批判的に書いているけれども、
脱線しまくりましたが…
中身は面白かったので、それで良し。
第1章 ガイド座
第2章 キモメン座
第3章 ケンカ上等!座
第4章 江頭2:50座
第5章 ご先祖供養座
第6章 呪怨座
第7章 新訳座
第8章 ケモノバカ
第9章 デス座
第10章
第11章
第12章 [/private]詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
読みたい本は常にいっぱいあるのに、「今」どれを読むか、なぜかピンと来なくて決めきれない時期が、たまに巡ってくるんです。
そんなある日、本棚を眺めていてふと目にとまったのが、豊﨑由美さんの本たちでした。
ああそうだった、私には豊﨑由美さんがいたじゃないかと、久しぶりに懐かしい知己にばったり出くわしたような、自分の原点を取り戻したようなうれしさを抱きつつ、本棚から取り出したのでした。
わたくし、昔から豊﨑由美さんを尊敬申し上げているのです。
この人のような本読みになりたい、なんなら弟子入りしたいと思ってきました。
ものすごい読書量と知識量に裏打ちされた、はっきりすっぱりきっぱりと歯切れの良い文章で書かれた書評ですから、読んでいて気持ちがいいし、内容も信頼できるのです。
たまに「そこまで書かんでも」と苦笑することもありますが、それも魅力のひとつ。
この本も、そんな豊﨑さんらしさ全開で、楽しく読みました。
クスクス笑いながら読めるブックガイドなんてそうないのでは。
本書は、中学生に向けてさまざまな分野の著名人が書き下ろしたシリーズ「14歳の世渡り術」のうちの一冊。
と言っても「中学生以上、大人まで。」とあって、大人が読んでも充分楽しめるし勉強になります。
初版発行が2009年1月で、もう10年以上前の本ですが、まっっっっったく古さを感じさせません。
〈本と本がつながっていく様を「星座」に見立て〉、〈書物の宇宙を見上げたことのない人のための、星座早見盤〉となるよう書かれたため、章題が星座になっています。
第1章ガイド座
第2章キモメン座
第3章ケンカ上等!座
第4章江頭2:50座
第5章ご先祖供養座
第6章呪怨座
第7章新訳座
第8章処女作座
第9章デス座
第10章ケモノバカ一代座
第11章中2病座
第12章前を向いて歩こう座
もうこの目次を見ただけでニヤニヤしちゃう。
それぞれの星座に合った本が、次から次へと紹介されます。
国内の本はもちろんですが、海外の本がとても多く、知らない作家や作品もたくさん。
それがめっぽうおもしろそうに、楽しそうに紹介されるので、どれも読んでみたくなります。
ちょっと敷居の高そうな本もありますが、豊﨑さんの話を聞いていると、自分にも手が届くかも、という気になってきます。
たとえば、ジェイムズ・ジョイスの『ユリシーズ』。
〈ジョイスと聞いただけで怖じ気づく人もいるかもしれませんが、なぁーんてこたあありません。笑いながら読めばいいんです。作家本人がウケを狙って書いているんですから。〉なんて軽ーく言ってくれちゃう。
なんだか勇気が湧いてきませんか。
本書を読んでいるうちに、うらやましくなってきます。
これだけ本を読んでいたら、とてつもなく広い視野を獲得できるだろうし、ありとあらゆる価値観を知ることができるだろうと。
こんな宇宙を、わたしの頭の中にも広げてみたい。
そこからの景色を見てみたい。
きっと今見ているものとはまったく違う世界が見えてくるに違いない。
すごくワクワクします。
豊﨑さんだけでなく、出口治明さんも、池澤夏樹さんも、名だたる大読書家たちがみな口をそろえて、とにかく自分が面白いと思う本を読むことをすすめています。
読みたくなった本がまた増えました。
ここは焦らずじっくりと、古典でも純文学でも大衆小説でも、わたしが読みたい本と向き合い、味わっていこうと思います。
うはは、楽しくなってきたー。
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負けたくない14歳のための読書ガイド。だけどかなりトンガっています。
翻訳物が多いのは著者ならではとして、これは読書入門ではないな。ここまで辿り着け!と発破をかける感じですよ。
これは本来の意味での中二病向きかもしれない。(中二病をテーマにした項もあり) -
本の本
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すごい読書量。この人には1日何時間あるんだろう。
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さすが社長!のブックガイド。対象を14歳あたりにしていることもあり、アクロバティックな選出もなく、純粋に読んでみたい気にさせられる作品が並んでます。でもやっぱり、海外文学がメインなんですね~。興味は沸くんだけど、いざ読書となると見えない壁に阻まれるんですよね(苦笑)。でも、世界史とか世界地理の勉強がてら、徹底的に海外文学にのめりこんでみようかとも思う今日この頃。そんな気にさせられる、魅力たっぷりの書評集でした。
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「14歳の世渡り術」という括りが却って足枷になってるのではないかと感じさせるほど、この枠に収まりきらない名著。
各章を星座に擬え「江頭2:50座」「中2病座」などのカテゴリで古今東西の名作を紹介していく。
それも『紙葉の家』とかナボコフとか、そこそこ読んでる人でもキツいチョイスだから最高w
そもそも風間賢二氏が入り口の俺ちゃんにとって、名作とか駄作とかの括りじゃなく、ただ面白いものとそうでないものがあるだけだという「オスカー・ワイルド派(?)」からすると、この分類にソソられないワケにはいかない。
多分、手に取った子どもより親御さんが夢中になって読んじゃうんじゃないかな。ブックガイドとしても、読み物としても秀逸。 -
個性的な章題のもとに、縦横無尽に紹介される書籍。筆者の博覧強記ぶりに感銘を受けた。
特に筆者の得意とする海外文学を、私はほとんど知らないので、勉強になった。
語り口はあくまで軽妙で、紹介されたいろんな本を読んでみたいと思ってしまう。私も本の紹介をすることがあるけれど、内容を語りすぎても「じゃあ読まなくていいや」となるし、語らなすぎると魅力が伝わらないし、でさじ加減が難しい。その、ほどよい線をついているのが、やはりプロの書評家なのだと感じる。
最初に紹介された必読書150は、反則技だがネットのリストで見た。殆ど読んでいない私はますます、サルでございます。がんばります。 -
ティーン(何なら「ロー」付き)向けのブックガイド。星座に見立てた各テーマ(「キモメン座」「江頭2:50座」「処女作座」など)ごと関連性にある本(主に小説)を紹介。豊崎さんの口ぶりが実に楽しそうで,あれもこれも読んでみたくなる。
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作品リストみたいにしてくれたら、もっと読みやすい?