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  • Amazon.co.jp ・本 (208ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784309617008

感想・レビュー・書評

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  • 有名人の方々が、自分をつくったマンガ1冊を解説付きで紹介しています。
    この中で読んでいないものでぜひ読みたいと思ったのは、フランス文学者中条省平さんオススメの「自虐の詩」(業田良家)かなぁ。
    私なら何を選ぶだろう。
    萩尾望都?手塚治虫?はだしのゲンかもと思ったが、いろいろ考えてやっぱり諸星大二郎になるだろうな。

  • 「そうだ!マンガがあるじゃないか」ふらっと寄った本屋で、この本を見つけてそう思ったのは何故か?別に人生の岐路に立っていたわけではない。面白い本があれば買って帰ろう、という軽い気持ちだったのである。題名に惹きつけられたが、買うほどのものではないことはわかっていた(伊達に約50年間も本屋巡りをしていない)。29名もの寄稿となれば、玉石混交は避けられない。図書館で借りるために、ブクログに登録したのであった。と、そうやって本棚から離れて他の本を物色しているうちに、しかし待てよ、と思う。新刊だ。図書館にリクエストして届くのは、早くて一ヶ月後、悪ければ半年後だ。こんな本は今読みたい、とふと思った。値段は高いが、飛び切り高くはないし、読むのはあっという間という類の本だ。幸い今は買う気満々で来たから手許には金がある。というわけで、結局その日は200円の雑誌とこの本を「衝動買い」してしまった。内容はほぼ予想通りだった。本格的な漫画批評と呼べるものはひとつもなかったのである。しかし、私は満足した。

    「マンガがあるじゃないか」この言葉に、私の人生何度救われてきたことか。「たかがマンガ、されどマンガ」。そのことを再認識するためだけに、蔵書として、この背表紙をマイ本棚に貼り付けるの意義はあったのかもしれない。

    この本は「14歳の世渡り術」シリーズの一冊で、中学生向けに書かれた本なので、私の満足いく文章がなかったからと言ってこの本の価値が低いと言っているわけではありません。念のため。

    2016年2月4日読了

  • 芸人、マンガ家、編集者、歌舞伎役者、作家、学者、声優等々、29人の一線で活躍してる人たちが自分が感銘や影響を受けたマンガについて語った本。
    「14歳の世渡り術」という描き下ろしシリーズの一冊ということで、中学生あたりをターゲットにしている本だが、大人が読んでも十分面白い。
    私が14歳のころはまだマンガの社会的位置づけは低く、大人が中学生にこのマンガはすごいよ、などと言ってくれる状況は皆無だったので、本書を読んで今の中学生をうらやましく感じた。
    また、本書で紹介されている作品は奇をてらったものが少なく、うち何作かは既読のものであったが、本書で紹介されているような深い影響や感動を感じず、ただ「あ~、面白かった。」で終わってた当時の自分の読み込みの浅さを深く残念に感じた。
    あと、お笑い芸人おかずクラブのオカリナも本書に紹介者として登場しているのだが、彼女の熱い語り口が予想外にすばらしかった。彼女が紹介していた「赤ちゃんと僕」という作品は知らなかったのだが、こんど読んでみることにしよう。

  • 各界で活躍している著名人による選書なので、古めの漫画のラインナップであった。

  • マンガの青少年の人格形成への影響力は文字本に百倍するだろう。何よりラノベ・映画本・娯楽小説に比べても読み友が多く全世代にわたるのが良い/読書案内の『他の誰が薦めなくても』に比べて有名作品が多く、コメントも平凡。作者の意図を超えたブッ飛んだ解釈、人物批評が成立しない作品は古典となり得ないが/既成の論理の通用しない事態への対処が人生を左右するだけに、脱俗を薦めたい。銀の匙〈迷える自分の肯定〉、刃牙〈強さを哲学〉、アドルフに告ぐ〈不条理に翻弄〉、プロゴルファー猿〈超人願望〉、ギャグゲリラ〈笑いは宇宙最大の謎〉…

  • いやー、どれも面白そう。赤ちゃんと僕、三十三間堂外伝、自虐の詩あたりかな。埼玉県のひみつは図書館にありそう…

  • 図書館で借りて読み。
    ざっと読んで、光浦靖子の「エースをねらえ」、ヤマザキマリの「河童の三平」、辛酸なめ子の「埼玉県のひみつ」、木皿泉の「白エリと青エリ」、飲茶の「グラップラー刃牙」、大橋智之の「のび太の恐竜」などなどなど、読みたい、読み返したい本がたくさんあった。

  • 軽い読物ではあるが、マンガに救われることもあるかと。中高生にはちょうどいいのかもしれない。

  • 有名無名(私が知らないだけ?)取り混ぜたユニークな顔ぶれの方たちが、思い入れのあるマンガについて語った一冊。こういうのでは必ずあがる、手塚治虫や少女マンガの24年組をはじめとして、貸本マンガから現在連載中のものまで、幅広く取り上げられていて楽しい。

    書き手もマンガも本当にバラエティ豊かなのだが、共通しているのが語り口の熱さ。どんなに面白いか、どんなふうに自分が影響を受けたか、皆さん実に楽しそうに書いている。好きなマンガについて語るときって、どうしてこうみんな熱っぽくなるんだろう。

    自分も好きだったり読んだことのあるマンガについて書かれているものが、やはり興味深い。荻原規子さんの「動物のお医者さん」に、うんうん!とうなずき(最近何度目かの一気読みをしたばかり)、「寺島町奇譚」(永江朗さん)に、懐かしい~~とまた読みたくなり(どこかにあるはず。たぶん)、高野秀行さんが「プロゴルファー猿」を真似した子どもの頃のことを書いていて、「またやぶけの夕焼け」を再読したくなり、と、マンガ心、本心を激しく刺激された。

    「学者芸人」サンキュータツオさんが、「日出処の天子」について書いている。これが実にツボを押さえていてわかりやすい。前に読んだ「ヘンな論文」もとても面白かったが、この方本当に説明がうまいなあとあらためて思った。

    あれもこれも読みたくなったなかで、この後すぐ読み返そう!という気になったのが「自虐の詩」。中条省平さんが、「読まぬは一生の損」「極めつきの名作」とまで言って紹介している。読んだのはずいぶん前だが、鮮烈で忘れがたいマンガだった。あれを再体験しようっと。

  • ほんとうに面白い、ぜひ読んでおくべきとっておきの名作・傑作・衝撃作を教えます。
    小説家、評論家、マンガ家etc.が、全国の中高生に薦めるマンガガイドの決定版!
    さあ広大なマンガの荒野へ!

    ■29人の推薦文のタイトルは以下の通り。
    年代やジャンルを問わず、さまざまなマンガが推薦されています。
    誰がどんな本を紹介しているのかは、ぜひ本書で!

    I
    ・木皿泉……「働く」ことの根本を考えさせてくれる一冊
    →『白エリと青エリ』関根美有
    ・光浦靖子……働き、恋する女子のためのバイブル
    →『エースをねらえ!』山本鈴美香
    ・ヤマザキマリ……飄々とした“物寂しさ"
    →『河童の三平』水木しげる
    ・坂東巳之助……読ませていただきます
    →『HUNTER×HUNTER]』
    ・みなもと太郎……その始まりは一人の人間の努力です
    →『007シリーズ』さいとうたかを イラスト 
    イアン・フレミング 原作
    ・吉川浩満……ギャグとダンドリと私
    →『ダンドリくん』泉昌之
    ・荻原規子……平凡な日常は退屈じゃない
    →『動物のお医者さん』佐々木倫子
    ・辛酸なめ子……「埼玉県のひみつ」で自分探し
    →『埼玉県のひみつ』学研まんが
    ・オカリナ(おかずクラブ)……一生懸命に生きる愛すべき人たち
    →『赤ちゃんと僕』羅川真里茂
    ・中野京子……人間は変化する
    →『火の鳥 鳳凰編』手塚治虫
    II
    ・中条省平……読まぬは一生の損
    →『自虐の詩』業田良家
    ・佐渡島庸平……「想い」なくして世の中は変わらない
    →『風雲児たち』みなもと太郎
    ・香山リカ……いつでもここに帰れる
    →『ロスト・ハウス』大島弓子
    ・春風亭一之輔……不条理に翻弄される若者たち
    →『アドルフに告ぐ』手塚治虫
    ・サンキュータツオ……歴史と切なさの大河ロマン
    →『日出処の天子』山岸涼子
    ・ヨシダナギ……ブラックユーモア
    →『ちびまる子ちゃん』さくらももこ
    ・細谷佳正……真っ直ぐに思いを貫く力
    →『うしおとトラ』藤田和日郎
    ・長尾謙一郎……笑いは宇宙最大の謎
    →『ギャグゲリラ』赤塚不二夫
    ・佐藤克文……動物目線で覗く水の中
    →『釣りキチ三平』矢口高雄
    ・宮田俊哉(Kis-My-Ft2)……誰でも幸せになれる青春の教科書
    →『とらドラ!』竹宮ゆゆこ 原作 絶叫 作画
    ヤス キャラクターデザイン

    III
    ・永江朗……普通の人の普通の生活。だけど面白い
    →『寺島町奇譚』滝田ゆう
    ・高野秀行……猿になりたい
    →『プロゴルファー猿』藤子不二雄A
    ・水島裕……つらい感情、悲しい感情をとことん味わう
    →『人間交差点 Human Scramble』矢島正雄 原作  弘兼憲史 作画
    ・西智子……愚かな者の美学
    →『三十三間堂外電』平井弘史
    ・飲茶……強さを哲学したバトル漫画の金字塔
    →『グラップラー刃牙』板垣恵介
    ・大橋智之……今も専門書の隣に
    →『のび太の恐竜』藤子・F・不二夫
    ・奥平邦彦……迷える自分を肯定しよう
    →『銀の匙 Silver Spoon』荒川弘
    ・蒼井ブルー……触れること、感じること
    →『花男』松本大洋
    ・宇野常寛……世界を肯定する思想としての奈良重雄論
    →『幕張』木多康昭 

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著者プロフィール

文筆家・写真家。SNS上で綴られる言葉が評判となり、2015年には初のエッセイ『僕の隣で勝手に幸せになってください』を刊行。たちまちベストセラーに。以降、書籍、雑誌コラム、広告コピーなど活躍の幅を広げている。ほかの著書に、『NAKUNA』『君を読む』『ピースフル権化』『もう会えないとわかってから』など。

「2022年 『こんな日のきみには花が似合う』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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