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- Amazon.co.jp ・本 (201ページ)
- / ISBN・EAN: 9784309621913
作品紹介・あらすじ
香気あふれる明晰な文体、反俗精神がささえる洗練された人間風刺とエロチシズム-理想の現代語訳で甦るブルームズベリー・グループの代表作家が残した傑作群!狐に変身した妻と夫の奇妙な心の葛藤、動物園入りを志願した青年の屈折した心性。
感想・レビュー・書評
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恩を受けた狐が人間に化けて・・・・というのは『狐女房』だが、こちらは題名そのままに妻が突如狐に変身してしまった男の物語。
古めかしいようでもあり、洗練されているようでもある語り口が魅力的。
戸外での狐の一家と男との交情は、まるでシートン動物記を読んでいるような錯覚にとらわれるほどリアルで引き込まれる。
「動物園に入った男」も、これまた題名通り、恋人との諍いの果てに動物園の檻に入ってしまった男の物語。
避けられれば追いたくなる、拒絶と許容の繰り返し、といった恋愛の常道が細やかに描かれて興味深い。
恋愛を理詰めに、互いの力関係として捉えるような頭でっかちの男女を、やんわりと皮肉っているようにも思えたのだが。詳細をみるコメント0件をすべて表示
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