クリュセの魚 (NOVAコレクション)

著者 :
  • 河出書房新社
3.51
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本棚登録 : 312
感想 : 26
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  • Amazon.co.jp ・本 (252ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784309622217

感想・レビュー・書評

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  • 東浩紀さんの小説は、難しいけど面白い。
    クォンタンファミリーズと同様で
    心が震えた。作品はセカイ系であり、
    サブカル色は強い。

  • タイ旅行中に読む。東南アジアとSFは相性が良い。

  •  天文学に興味があったため、すんなりと読むことができた。が、天文学の知識を持ち合わせていないと、理解に苦しむ表現が多かったように思える。

     地球外の知的生命体については常々取り沙汰されており、色々な予測や想像が存在する。私は物理学や化学に明るいわけではないため、本書で表現されていることがどれほど現実的なものなのかはわかりかねる。

     しかし、このようなことが実際に起きたとしても不思議ではない、そう思わせるような作品である。SF恋愛小説……になるのかは不明だが、興味深く読むことができた。

  • SFラブストーリー。ボーイミーツガール。火星。
    序盤は『NOVA』で既読。
    恋愛小説っぽく始まり、政治的な内容が挟まり、終盤はハードなSF。
    中盤は少し苦手でしたが、一度読んで気に入っていた序盤はもちろん、第二部7章~8章の展開に痺れました。
    全体的には軽く読めるSFとして好印象。

  • 文体はやや説明的で硬質な印象を受けるが、中身はひどく繊細でロマンチックなラブストーリーになっているため、あまりSFを読み慣れていない人でも馴染みやすいと思われる。作中に出てくるガジェットや世界観の設定などはかなり綿密で、国家観やシステム、それに対する個人のアクションなどが練りこまれたストーリーは、純文学めいたアプローチですこぶる興味深い。個人的にはワームゲートホールに隠された謎が明らかになってからの、中盤から後半にかけての運命の奔流が非常に面白かった。そしてあくまで二人の物語として一貫して描かれていたのも素晴らしく、最後の主人公の選択である「やり直さない」というのも、また一つの選択ではあり、今までの物語を否定しないというのは大切な、ある意味では優しい答えなのだろう。ただ、これだけの壮大で精緻な設定ならもう少し頁数のある物語として読みたかったという贅沢な気持ちもあります。

  • クォンタムファミリーの方が、個人的には好き。

  • 図書館で。
    う~ん。初恋と政治と革命と異星人のオーバーテクノロジーとをごっちゃ混ぜしたような感じでうう~ん、という感じ。それにしても初恋の人に夢見過ぎというか、男性ってロマンチストが多いのかなぁという感想。結構重い関係なんだけど主人公がどこか能天気な感じなのでそこまで暗い雰囲気にならないのが救いか。あ、能天気じゃ無くて生きている感が薄いから生々しい感情って気がしないのかも。それにしても2年引きこもった後に両親が離婚して捨てられたと感じるのは日本的だなぁと思ったり。
    彼女が何故、そこまで執着されるのかという魅力を感じないんですよねぇ…あ、美人だからか?まあそれを言ったら彼女が主人公の何に惹かれたのかも微妙ですが。あ、名前か?(笑)ミスターLも何をそう好き好んで…と言った感想しか出てきませんでした。
    色々と行ったり来たりしてるけど結局彼は傍観者って感じですよね。当事者感が確かにない。周囲の嵐に巻き込まれているうちに流れ着いてしまった感が強くてそれで存在感が薄く感じるのかな。

    個人的には政治とか絡めずに一風変わった女の子と男の子の初恋と魚ぐらいで良かったんじゃないの~と思ったりしましたがまあそれは人の好みだからなぁ。街の名前がSF作家なのがちょっと面白かったです。

  • きれいで不思議な物語

  • もう一つ盛り上がることなく終わっていきました。予想に反してガリガリのSF作品でした。

  • SFでした。
    書店の帯に恋愛小説。とあったので読んで見ましたが、SF読まない私には、ちょっと理解ができなかったです。

    SF特有なのか、漢字の羅列でもうパンク…。

    火星に住んでる→麻理沙と彰人が出会う→日本人っていう貴重な人材→麻理沙が地球でテロを起こす→麻理沙死亡→彰人の前にLが現れ、栖花という麻理沙との間に出来た子がいると引き渡される→栖花はやっぱり麻理沙の子で、麻理沙と同じ道を辿る→彰人は止めようとする→麻理沙の記憶を構築された「このわたし」登場→実はLも麻理沙との間に子供がいた。でも事故で亡くしてた→42年船で漂流して、火星に戻ったら栖花が王様に→結局火星は平和なじゃない。

    よくわかんない作品でした…。

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著者プロフィール

1971年東京生まれ。批評家・作家。東京大学大学院博士課程修了。博士(学術)。株式会社ゲンロン創業者。著書に『存在論的、郵便的』(第21回サントリー学芸賞)、『動物化するポストモダン』、『クォンタム・ファミリーズ』(第23回三島由紀夫賞)、『一般意志2.0』、『弱いつながり』(紀伊國屋じんぶん大賞2015)、『観光客の哲学』(第71回毎日出版文化賞)、『ゲンロン戦記』、『訂正可能性の哲学』など。

「2023年 『ゲンロン15』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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