女學生手帖: 大正・昭和乙女らいふ (らんぷの本)

制作 : 内田 静枝 
  • 河出書房新社
4.04
  • (28)
  • (24)
  • (25)
  • (0)
  • (0)
本棚登録 : 257
感想 : 23
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (127ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784309727424

作品紹介・あらすじ

大正〜昭和初期の可憐で優美な乙女たちの世界!"エス"のせつない交流、女学生言葉、セーラー服図鑑、身の上相談や広告記事…乙女心をくすぐるエッセンス満載の、女学生ワールド。岳本野ばら氏特別寄稿。

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  •  「女学生」、本書では高等女学校の生徒について書かれている。比較的裕福で、女子教育に理解のある家庭の子女。大正期から昭和初期に彼女らに読まれた少女雑誌から女学生文化を紹介している。
     まえがきにある「いつの時代も乙女は美しいもの、愛らしいものに心ひかれる」と。美しい抒情画、時代の雰囲気あります。麗しの乙女小説(川端康成も書いていた!)、昔の大映ドラマとか「赤いシリーズ」を思わせるものある。乙女の相談室、身の上相談ではエス、恋愛、ストーカー等々、美容相談、太ってる、胸が大きいとか今も同じだな。

  • この時代のお嬢さんのもったいぶった喋り方って大好き。気取ってておしゃまな感じ。
    当時は普通だったのだろうけれど現代の感覚で読むとあまりに芝居がかってて、所々笑ってしまった。

    「綺麗なお花ですこと。お姉様がお生けになりまして?」
    「ええ。ほんのいたずらですのよ」
    「どういたしまして。お見事ですわ。」

    とか。こんな美しいやり取りナマで聞いたことないわ。
    あと少女雑誌の投書欄が面白い。
    私のお気に入りは身の上相談コーナーの、バスの運転手にたて続けに惚れてしまう子と同級生が好きすぎて身悶えしている子に対する、的確かつ冷静すぎるアドバイス「もう少ししっかりしなさい」「先ず窓を開けなさい。少し心を冷ましなさい」。
    助言というより突っ込みに近い。(笑)
    それから身近なひとをを紹介するコーナーの「化学、数学のK先生、私の好きな好きな、あの先生の為なら硫酸の中にでも飛び込みますわ」というぶっ飛んだ女子にもグッときたね。
    「青い山脈」の女学生たちを思いだしました。
    思いこみが激しくて結束力が強くて、ひとりが泣けばみんな泣きだす、思春期女子特有のメンヘラ感。(笑)
    吉屋信子の小説は確か大学の授業で拾い読みしたことがあったけれど、ここで紹介されてる作品、あらすじだけ読んでもおもしろーい!
    女の子だけの三角関係とか友情以上恋愛未満のもだもだした関係とか。
    お馴染みの挿絵家によるイラストがまたそれにぴったりで、なるほどこうやって挿絵と文章の両方を楽しんだのかと当時の女学生気分満喫しました。
    華宵の便箋を集めたり宝塚のお姉さまに憧れたりビーズで小物を作ったり…今の中高生もキャラクターグッズを持ち歩きギャル字を使い可愛いLINEのスタンプを集めというようなことはするけれど、彼女らと比べると女学生は「子どもでいたい」というより「娘でいたい」という感じ。
    嫁に出される前に娘時代を味わい尽くしたい、ロマンティックに耽溺していたいみたいな。
    制服の歴史もかなり興味深かった。
    跡見女学校の紫袴にガバレット(みつあみを頭に巻きつける髪型)、素敵!全身紫!
    十年前に亡くなった私の伯母は戦後すぐの頃鴎友に通ったのでもう洋装だったのだけれど、どんなデザインのセーラー服だったというのを誇らしげに話してくれたのを懐かしく思いだしました。
    当時女学校に通ったというのは、誇らしいことだったんだなぁ。
    とにかくエス小説と中原淳一の女学生服装帖あたりは、近いうちに開拓しようと思う。

  • 初めて知ったのは松本かつぢ。

  • 意外と文章が多かったなぁ
    胸が大きくて悩むって‥個人的には羨ましいけど。(笑)
    諏訪根自子さんがとても美人でびっくりした!
    昭和5年(1930)の17歳女子の平均身長150.7cm、体重48.1kgにも驚いた。現代の女子の方が圧倒的に背高くて細身なんだなぁ。
    当時女学生の間で使われていた流行語「少納言…文才をいやに鼻にかける人のこと」が面白かった。
    エスのことも初めて知った!

  • 大正から昭和初期にかけての女学生生活を満載した本。当時人気のあった少女雑誌『少女倶楽部』、『少女畫報』、『少女の友』、『令女界』の誌面から洋装のファッションやヘアスタイル、手芸や手紙の文例、少女小説の紹介、抒情画、制服や女学生言葉などの女学生生活、身の上相談や美容相談など多数の画像とともに紹介。言葉遣いがとても美しい。当時の女学生生活に興味があり、憧れているワタシには大変良き本でした。この時代に生まれたかった(その後戦争で大変だけれど)。

  • 抒情画の特集に惹かれて購入。

    両性具有、アンドロギュノス、半陰陽……。高畠華宵さんはそのデリケートな題材をまっすぐ扱う。絵は相変わらず妖しさがあっていい。
    時代考証、とまでいかないでしょうが、大正昭和の雰囲気を知るにはとても良い資料本。
    紙質もいい。

    蒐集家の方、初版には帯があります。

  • 大正・昭和時代の女学生について、当時の写真などを掲載しつつ紹介した本です。
    図版が多く、文章も平易で読みやすいです。
    大正時代の女学生について知りたい! という方が、入門的に読むのにはいい本だと思いました。
    (もっと詳しく知りたい方は、他にも色々と読んだ方がいいかもしれないですが……)

  • イイよこれ

  • 大正乙女可憐過ぎる
    ワンピースは運動着です

  • 女学生ファン必携

全23件中 1 - 10件を表示
  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×