図説 本の歴史 (ふくろうの本/世界の文化)

制作 : 樺山 紘一 
  • 河出書房新社
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本棚登録 : 212
感想 : 23
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  • Amazon.co.jp ・本 (127ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784309761695

作品紹介・あらすじ

石に刻み、木や葉に書くことから始まった。紙の発明、大印刷時代。デジタル化、本の未来形までを考える。

感想・レビュー・書評

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  • 本に関する各トピックを見開き2ページ、計120ページ程度でまとめた資料集。カラー写真で掲載されている。

    竹簡から冊子体を用いられるようになり、ページ線形性が向上し便利になったり、イタリック体で表記することで少ないスペースで文字を書くことができ、本の小型化が促され運搬や流通に影響したなどの現在の紙の本に至るまでの発展の様子を知ることができる。
    本の歴史なので、電子書籍の話題はほとんど取り上げられていない。しかし本の存続についてという項目で、「情報の伝達、運搬はデジタルに不可逆的に変質してしまった」「いまや、本というメディアは、たかだかノスタルジーの対象として趣味に応じて保存されるばかりとなるのかもしれない」などとあり、発展の到達点とされた紙の本の終わりを示唆する内容もある。

    昔の人は今よりも大きな労力が必要でも「本」を作っていた。数千年の歴史があり今も作られている「本」。その驚異を感じることができた。

  • 978-4-309-76169-5
    C0322¥1800E

    ふくろうの本
    図解 本の歴史
    2011年7月20日初版印刷
    2022年7月30日初版発行
    編者:樺山紘一(かばやま こういち)
    発行所:河出書房新社

    ----------------
    もくじ
    1 書物という仕組みは
    2 本がゆりかごから出る
    3 書物にみなぎる活気
    4 本の熟成した味わい
    5 書物はどこへゆくか
    参考文献
    印刷博物館のご案内
    ----------------------
    手にした理由
    本のことを知りたいなぁって思ったので手にしました。

    広く盛りだくさんの内容でした。
    P41 アレクサンドリア図書館の書庫の写真 (大林組が復元したもの)大人の3倍ほどの高さのある書棚、ひし形に組まれた格子に巻子本がぎっしり。
    ユリシーズムーアに出てくる書庫はきっとこんな感じなんだろうね。画として見るまで、イメージがしにくかったのだけれど。
    以前読んだもので、『本と図書館の歴史 ラクダの移動図書館から電子書籍まで』
    この本でアレクサンドリア図書館のことについて知りました。繋がった~。
    P74 装丁の技 のところでは本の表紙が木製でコーナーには金属が貼られ、鎖がつないである。16世紀の物と書かれている。この画を見たとき、『クラバート』に出てくる(黒魔法使いの)親方が大事にしている本ってのはこの状態なのだなと。本当に本を鎖でつないでいたなんて!
    この2点は他の本で知ることができなかったことです。

    デジタル書籍のことについても書かれていて日本では1990年にソニー「データディスクマン」ってのと、1993年にNECの「デジタルブックプレーヤー」ってのが出たと、画像が有りました。どちらもみたことのないものでした。

    印刷技術も、写本も宗教がらみで広がり、一般大衆には娯楽で広がる。 
    手軽に読める、図書館でも借りれる。書店で買える。ありがたい世の中になりました。今後は一定数、デジタルになって、さらに便利になりますね。
    読みたいと思った時にすぐに読めるのは何という贅沢。
    より取り見取りで、選べるのも。モノリンガルなのに、諸外国の物語も読める。
    ありがたいものです。

    ※ノートあり メモ有

    印刷物博物館 https://www.printing-museum.org/

  • ヨーロッパにおいて、紙が伝搬される前に使用されていたのは、パピルス・ヴェラム・パーチメントだった。

    いろいろ書かれたあったが、内容があたまに入ってこなかった。反省

  • あらためて思ったのは、本というのは知の蓄積であり知の伝達手段であること。木版印刷、活版印刷が手に入る前までは、大変な手間をかけて書き写していました。享受できる利益はほとんどコストに見合わなかったでしょう。

    http://naokis.doorblog.jp/archives/history_of_books.html【書評】『本の歴史』 : なおきのブログ

    <目次>
    1章 書物という仕組みは
    2章 本が揺り籃から出る
    3章 書物にみなぎり画期
    4章 本の塾生した味わい
    5章 書物はどこへゆくか

    2017.08.24 論文出版状況を調べると、出版の歴史が気になってきた。
    2017.08.27 読書開始
    2017.09.06 読了

  • graph

  • 本(書物)の定義として「音声ではなく視覚によって伝達される情報の集積」「社会的な情報伝達の手段である」「情報を運搬したり、保存したりするための手段である」という3つの要素を挙げ、世界史における本の誕生と発展を概説した本。

  • 本や紙、印刷などに関する話が次から次と語られる。どれも興味深く、全てに通じるにはかなりの博識がいりそう。
    軽く読む気持ちで当たるのが良さそうだ。

  • 勉強になる!

  • 印刷博物館の近くに住んでることもあり、本の中の世界は身近になりすぎて、その価値を忘れかけていましたが、こうやって本になってみると、その素晴らしさを客観視でき、改めて感銘をうけました。でも、印刷博物館で一番好きな場所は、肉声での解説がつく、3Dシアターだったりします。

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