図説 ハンガリーの歴史 (ふくろうの本/世界の歴史)

著者 :
  • 河出書房新社
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本棚登録 : 76
感想 : 9
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  • Amazon.co.jp ・本 (143ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784309761855

作品紹介・あらすじ

オスマン帝国、ハプスブルクの支配、革命と社会主義-東西ヨーロッパの狭間で常に揺れ続けた激動の歴史を、新たな視点と最新の研究成果を踏まえて描き出した、ハンガリー史の決定版。

感想・レビュー・書評

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  • ハンガリーへ行った。知らないことが多すぎて、図書館で借りてみた。長く複雑な民族の歴史があって、この一冊だけではとうてい理解できないけれど、古い街並みの残るブタペストに少し寄り添えたような気がする。

  • 「図説 ハンガリーの歴史」南塚信吾。河出書房2012年。

    「キャパの十字架」に向けた読書シリーズ。キャパがハンガリー出身なので。ハンガリーの歴史なんてほぼ何も知らないな、と。この本自体は図も多く楽しく読みましたが、読んだたら途端に忘れて行きますね(笑)。

     記憶に残っていることだけで言うと。

    ●モンゴルあたりからのアッティラ大王的な侵攻に晒された地域である。

    ●その後はトルコあたりからのイスラム圏とキリスト教圏の最前線だった。地理的な宿命ですね。

    ●色々王国の興亡が中世~近世とあった訳ですが、「フランス革命~国民国家の時代」に向けて(19世紀だったかな)、オーストリアとくっついて「オーストリア=ハンガリー帝国」となる。

    ●20世紀になって「民族主義~共産主義の時代」。第1次世界大戦からロシア革命の流れで一時共産国家になりますが、反動でまた王国化、大戦の敗北から経済悪化、そして右傾化、ヒトラーに近づいて第2次大戦を枢軸国として参加。

    ●その敗戦からソ連の影響下になって、ゴルバチョフの時代に「ヨーロッパ・ピクニック」という歴史の現場になって、東欧崩壊で今に至る。

     という感じでしょうか。
     このあたりの歴史は知れば知るほど分からないし面白い。
     ただ、歴史と地理っていうのは切っても切れないんだなあというのがここ数年のオモシロわくわくの泉だったりします。

  • あとがきのとおり、支配者の視点のみならず、その時代に生活する人々の視点を取り入れた通史。ハンガリーは大国に侵略され支配された歴史ばかりが強調される国であるものの、貧しい農民層や国内に点在する様々な民族に目を向けると、支配への反発や反動の意味合いもより多角的に捉えることができそうだ。

  • ふむ

  • 1月1日にハンガリー共和国からハンガリー国に変わったそうです。

    つい先日ふくろうの本でオーストリアの歴史を読んだばかりなんですが、それに比べてハンガリーの歴史は苦難の歴史でした。
    読んでいて結構しんどかったです。
    女性が全く登場しません。女性が活躍できるのは恵まれた世界なんだと思いました。

    大変なことばかりだったけど、ハンガリー・オーストリア国境の有刺鉄線切除は世界規模で大きい事件でした。
    今肥満に悩んでいるとニュースで見たハンガリー。この先気になります。

  • 16世紀から17世紀にかけてのハンガリーについて知りたくてよんだ。モハーチの戦い(1526)のあと、1699年の「カルロヴィッツの和約」までは、ブタとペシュトなの平原部はオスマン直轄領で、北部はハプスブルク家のハンガリー王国、東部はトランシルヴァニア公国に三分割になっているのである。

  • 多くの国に囲まれたハンガリーという国の数奇な運命と不思議さを知る。歴史に翻弄されながらも生き延びた小国のしたたかさも学ぶ。過去を振り返れば未来への生きる道筋が示される。

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著者プロフィール

千葉大学・法政大学名誉教授。国際学修士(東京大学)、東京大学大学院社会学研究科博士課程単位取得退学。現在は一般社団法人やまなみ付属世界史研究所所長。主な著書に『神川松子・西川末三と測機舎』(編著 アルファベータブックス)、『世界史なんていらない?』(岩波ブックレット 岩波書店)、『「世界史」の世界史』(共編著 ミネルヴァ書房)、『「連動」する世界史』(岩波書店)、『歴史的に考えるとはどういうことか』(共編著 ミネルヴァ書房)、『国際関係史から世界史へ(MINERVA世界史叢書3)』(責任編集 ミネルヴァ書房)がある。

「2022年 『図解で学ぶクリティカル・シンキング』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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