あさのあつこ完全読本 (KAWADE夢ムック)

  • 河出書房新社
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本棚登録 : 161
感想 : 13
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  • Amazon.co.jp ・本 (127ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784309976983

感想・レビュー・書評

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  • 県立図書館に行くと郷土の有名人のコーナーにあさのあつこ特集があったので、これを見つけることが出来た。2005年、「バッテリー」が完結した頃のムックである。

    いっとき、彼女の文庫本を全て読破しようかと思った時があったが、今は休止している。これは彼女の描き方なのだが、登場人物たちの心の変化は丁寧に描かれているが、ストーリーはほとんど進展しないのが、あさの流なのだ。完結してからしばらくして読んだ方がいいという気になっている。ただ、興味関心は続いているので、こういう本はたいへん面白かった。

    あさのあつこ(本名浅野敦子旧姓尾形)さんの岡山県美作市の書棚はなかなか興味深かった。中上健次や澁澤龍彦があるのは意外だったが、唯一の月刊誌として「世界」がずらっと並んでいるのは嬉しかった。彼女の「特にオススメの一冊」として日本文学「龍秘御天歌」(村田喜代子)、児童文学「なまくら」(吉橋通夫)、海外児童文学「海辺の王国」(ロバート・ウェストール)などが挙げられていた。作者の名前すら知らない本ばかりだ。だからこそ、読んでみたい。

    あさのさんの住んでいる湯郷温泉のある美作市の風景もたくさんの写真があった。中学校や川土手の道、神社や河原は「バッテリー」の舞台だと無頓着に紹介している。ちょっと一度訪ねたくなった。とくにあさのさん行きつけのパン屋「いのうえパン」は、未読の「NO6」の火藍のお店のモデルらしい。いや、そうでなくてもあさのさんにバッタリ出会えるかも。

    「バッテリー」の原田巧は「成長しない」ことで、今までの児童文学の枠を壊した。巧は最初から圧倒的な力を持つ。巧に出会うことで周りが変わる。「基本的に少年にはその力があるのではないか」。これはやはり少女マンガの黄金期をくぐってきた彼女だからこそ、描けた世界かもしれない。転機は巧的な少女の遠子を描いた「あかね色の風」だったとあさのさんは言い切る。数年前にたまたま読んでいる。確かに巧的だった。でも少女には限界を感じてしまうだ、とあさのさんはいう。

    あと、あさのさんの苦手分野も告白される。都会の小学生。そして男女の恋だそうだ。だから男同志の恋が多いんだね。

    新刊が出たら絶対買う作家として、辺見庸、京極夏彦、高村薫の名前が出たのも少し意外。

    あと、一日どれくらい書いているか、という問いに「休みはありません。このところ、一日十時間ぐらい書いている気がします」という。10年前は超売れっ子だったからな〜。今はどうなんだろ。
    2015年5月4日読了

  • 何度読んでも飽きません!

    あさのあつこさんの本が好きな方は読むべき一冊です。

  • なぜこんなにもあさの少年に惹かれるのかわかった気がする。
    http://feelingbooks.blog56.fc2.com/blog-entry-436.html

  • 2007年3月17日購入。
    2021年4月5日読了。

  • バッテリー、THE MANZAI等あさのあつこさんの作品の名前は知っていてもどういう人なのかは知らない。
    それを知るきっかけの一つになりました。

    作品の裏話も書かれていて、前述したバッテリー、THE MANZAI好きの人にはお勧め。
    逆にNO.6に関する話は、当時まだ発売されたばかりもあってあまりない印象でした。

    あさのあつこさんの書く話や本が好きな人には是非。

  • <内容>『バッテリー』のあさのあつこ、本人完全監修ガイド!
    「バッテリー」「NO.6」「The MANZAI」など全作品の裏話、裏設定を作者みずから徹底解説。三浦しをんとの特別対談「関係性マニアの作家たち。」や書き下ろし短篇「我よ、青き河口に至れ」なども収録。ここだけで明かす秘密満載。ファン必携の一冊!!

  • あさの先生の事がより知る事ができ、また、もっとファンにもなりました。

  • これは、評定ができないので、3で。<br>

    NO.6の裏話があまりなくて残念;<br>
    これだけすごいお話を書くあさのさんだけど、子供の頃は普通の子だった。<br>
    ちょっと驚き。<br>

  • 未購入。

  • 2006/09ごろ 図書館

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著者プロフィール

1976年東京生まれ。2000年『格闘する者に○』で、デビュー。06年『まほろ駅前多田便利軒』で「直木賞」、12年『舟を編む』で「本屋大賞」、15年『あの家に暮らす四人の女』で「織田作之助賞」、18年『ののはな通信』で「島清恋愛文学賞」19年に「河合隼雄物語賞」、同年『愛なき世界』で「日本植物学会賞特別賞」を受賞する。その他小説に、『風が強く吹いている』『光』『神去なあなあ日常』『きみはポラリス』、エッセイ集に『乙女なげやり』『のっけから失礼します』『好きになってしまいました。』等がある。

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