ぼくはお金を使わずに生きることにした

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制作 : 吉田 奈緒子 
  • 紀伊國屋書店 (2011年11月26日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (288ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784314010870

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ぼくはお金を使わずに生きることにしたの感想・レビュー・書評

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  • 面白かったです。
    「お金をつかわずに生活する」・・・・その準備と一年間をつづっています。
    最初にこの題名を見かけたときはビックリしましたけれども(笑)。なに?!現代のソローにでもなるつもりなの???とか思いました。
    ・・・ソローとは、ちょっと方向性が違うかな。

    「シーナのブラックドレスで365日」っていう本ありましたよね?(ブログやブクログを休んでいた時期で、ブクログ本棚に入ってないけど購入して手元にあります。)黒いシンプルなワンピースを(何着か同じものを作って洗い替えして)一年間着続ける、新しい服を買わずにもらいもののアクセで着まわして・・・!っていうやつ。

    あれとチョット似ていて、彼が「お金をまったく使わずにいる」ことが、なにがしかの宣伝活動であり、「さあみんな、目をさまそうよ」的な、
    まったくお金を使わずにいることだってできるんだ、自分の経済・消費活動を振り返ってみようよ。
    ・・・・とまあ、そんな感じでしょうか。

    同じ真似は出来るわけがないし、しようとも思わないんだけども、彼の、自分の未熟な部分もさらけだして本にしている、自分と他者に誠実であろうとするところに好感がもてました。
    自分の物欲も振り返ることができたし、あまり深く考えずに、さらりと読んでみることをオススメします。

  • 最初に思っていた印象と全然違う中身でびっくりしました。
    お金を使わないなんて、どんなぶっとんだ人なのかと思ったらその逆で、真面目に地球の将来のことを考えている人で、自分を主張できるだけのしっかりとした意見を持っている人でとても魅力を感じました。
    金なし生活も、ホームレスみたく世捨て人のようなものではなくしっかりと現実的な計画に基づいていたり、完全なる自給自足で社会から孤立したい訳ではなく周りの人たちと積極的に関わり合いを持ち、助け合いでお金をカバーして行く所など、好感が持てる所が多々ありました。

    この人のやったことをそのまま実践できるとは思わないけど、この本を読むことによって、今までとは違った考え方ものの見方を出来るようになったと思います。
    すごく刺激を受ける一冊でした。

  • 無線経済の提唱者。フリーエコノミー・コミュニティの会員は160カ国、3万5000人に及ぶという。著者のボイルは08年から2年半の間、お金をいっさい使わずにくらした。その暮らしの記録が本書だ。

    評者の辻信一氏は、「本来、経済とは、自然界から受ける恩恵を共同で管理運営していく方法にすぎない、自然とコミュニティあっての経済だ。しかし、現代人のほとんどが、経済といえば、お金の事で、マネー経済こそがおこの世で唯一の選択肢であるかのように思い込んでしまった」と指摘する。

    ボイル氏は、フリーエコノミーとは贈与経済、ギフトエコノミーであると説く。

  • タイトルとカバーの写真からして、世捨て人的サバイバルな内容を連想させますが、そうではありません。

    菜食主義の著者がガンディーの影響から、環境問題について考え始めたのがきっかけ。食品の1/3が廃棄されている現実を見て、その原因は消費者と消費される物の距離があまりに離れてしまったことにあるとし、それは貨幣システムが根っこにあると考察します。すごいのはボーっと考えただけではなく、そのお金を使わないで1年間生活するという実験を始めるのです。

    税金をはじめとして、使わないと思っただけでは簡単に逃れられない世の中。周到に準備をしていくのですが、そうはいっても突っ込みどころ満載。極端でばかばかしく見えます。

    でも、本書の価値はそんなところにあるのではないのです。その突っ込みを入れる自分自身に、その突っ込みを入れる背景を考えさせてしまうというところにこそ価値があるのです。なぜ、大変なエネルギーを使って運ばれてきた食糧を廃棄して平気でいられるのか?なぜ、働いた成果はお金でないといけないのか???

    南の島で、マネー経済に組み込まれた国の家々はみすぼらしく見え、孤立しているとさえいえる島の家は清潔で美しく見えるのにショックを覚えたことを思い出します。

    3.11を経験して身にしみた今こそ、持続可能な生活はどのようなものか、ちゃんと考え、行動に移す必要があるのではないせしょうか。「里山資本主義」とあわせ読むと非常に興味深いです。

  • 人里を離れ,山に篭ってのサバイバル譚なのかなぁ…
    と思い本書を借りた。

    でも,どちらかと言えば,都会に住むホームレス譚に近い。

    コミュニティを重視し,与える生き方をしていると,
    結果として周囲の人が何だかんだで助けてくれ,
    結果としてお金を使わないで生活することができる。
    岡田さんの提唱する評価経済に近い考え方だと思う。
    それに,脱・貨幣,脱・資本主義,
    そして持続可能な閉じた円環などの思想が加わっている。
    思想的には理解できる。

    貨幣は虚であり,資本主義は世界を不毛の土地へと変えるであろう
    ――と私も考えている。
    一例を挙げれば,大量の化石エネルギーを使うことによって
    今の生活が成り立っている。
    その化石エネルギーがなくなってしまえば,
    当たり前のように,今の生活は崩壊する。

    環境破壊が進み,人間が地球に住めなくなるのが先か,
    化石エネルギーが枯渇してしまうのが先かは分からないけど,
    今の状態が今後,100年と続く気はしない。

    しかしながら,著者の言うような理想社会が
    到来するとも考えられない
    ――ごくごく閉じた世界では可能かもしれないが。

    でも,今後の人間の生き方の,一つの指針になるかもしれない。

    追記。
    岡田さんの評価経済の場合もそうだけど,
    お金を使わないで生きていくには,
    その代償として高いコミュニケーション能力が必要になると感じた。
    それはそれで,結構,シンドイ。
    著者はコミュニケーション能力が高いから,
    金なし生活をエンジョイできたのだと思う。

  • 1年間の金なしの冒険が面白い。ユーモアがあるし、訳もいいのか、楽しく読めた。ロビンソン・クルーソーのような漂流記ものみたい。こっちの方が大分登場人物が多いけど。
    貨幣経済を悪者にし過ぎかな、とも思ったが、地域コミュニティを重視した「贈与」を基本とする理想には多いに共感できる。
    でもこれ「ただしリア充に限る」って感じで、自分には当てはめて考えられないなー、と。自分には与えられるものがない、ということもあるが、人付き合いの苦手な自分がコミュニティの仲間と支え合って生きている姿がイメージできなくて。結局自分は貨幣経済の中でしか生き残れないのではないか、などなど、個人的にとても大きな示唆を得た一冊です。

  • 次世代が持続可能な生活をするためにできることを何かひとつでもしたら世の中が変わるのかな。ベニシアさんが言うように「人は欲しいからといってラベンダーを全部摘んではいけない。ハチのために残しておく。」何事にもそんな気持をもっていたい。私にできるのはそういうこと。

  • これは一人のイギリス人青年が1年間『お金なし』の状態で過ごした記録を書籍化したものであります。この本を通して『物質文明』にいきることとはどういうことか?本当の『豊かさ』とは何かを教えられました。

    この本を知るきっかけとなったのは、確か雑誌か何かで紹介されていたからだったと思います。内容はというと、29歳のイギリス人青年が1年もの間、お金というものを使わないで生活するというもので、正直なところ、この貨幣万能化社会で何を好き好んでこういうことをするのかいなといぶかしんで読み始めたところ、筆者のフランクにつづられる文体に引かれ、一気に読んでしまいました。

    作中で彼は不用品交換で入手したトレーラーハウスに太陽光発電パネルをとりつけて自分の住まいとし、手作りのロケットストーブで調理をし、また暖を取る。歯磨き粉や石鹸などの生活用品は、なんとイカの甲を乾燥させたものや植物、廃材などから完全ハンドメイドで作成し、「衣食住」と俗に言うくらい必要だと思われる衣類は不要品交換会を主催し、そこで手に入れる。さらに移動手段は自転車をつかい、車では難なくいける距離をひた走る。野生で培われる筆者の行き方に惚れ惚れとしました。

    もしも、国が転覆するなどのことが自分の身に降りかかってきた場合、こういう男が生き残っていけるのではないかと思ってしまいました。しかし、そういいことばかりではなく、この生活を始めたために物質文明に片足を残さなくてはならぬ大学に通う彼女と別れ、
    「カネなしだって恋がしたいんだよ!」
    雄たけびを上げんばかりにつづっているこの言葉はまさに「魂の叫び」と呼ぶにふさわしいものであると思いました。

    しかし「なぜ、生きるか?」というシンプルな命題とお金がなくともここまでできるんだ、ということを文字通り体で示した、彼の生き様を、僕は心からたたえずにはいられません。

  • 「カネ無し生活」についての本です。この本の主題はエコ活動でも節約術でもなく、「無償で与え、無償で受け取る」ということです。著者は現在の過剰消費に基づく環境破壊の根源は人と消費する物の関係が見えにくくする「カネ」であると考えています。よって「売ること」と「与えること」を明確に区別し、カネなしで実際に1年間暮らし、自然環境と調和した持続可能な社会という理想のためのテストをします。これは映画にもなった「ペイフォワード」の実践とも言えます。1年間の生活を終えた著者も、カネなし生活で必要なスキルはサバイバル能力等ではなく、惜しみなく与え、分かち合う力だと行っています。つまり自給自足ではないのです。地域社会との関わりで成立するのです。著者はカネなしによって生じる様々な問題を、人との繋がりによって、フリースキルによって現実的に解決していきます。「人の価値はどれだけ与えたかによって決まる。」とは、近頃常識となっている考え方ですが、この本は消費経済から逸した面からそれを伝えています。

  • より中身に忠実なタイトル付けるなら、「カネなしで過ごす1年:フリーエコノミーのすすめ」みたいな感じでしょうか、インパクト無いですが。
    本作で語られているのは、環境保護とかエコロジーとかだけではなくて、さらに価値観や生き方についての問題提起だと思う。今思ったけど、見方によっては現代版・出家のススメみたいだ。仏さんこそ信じるわけじゃないが、生臭は食べない(ビーガン)し、カネ使わないと自然に俗世間の諸々と距離を置くことになるし。インターネットがなかったら隠遁生活になるところ。全部真似はできないが、ヒントはたくさん与えてくれる。
    同じ考えを持つ人同士を距離を越えて結び付けるインターネットの力はやはりすごい。新しくコミュニティを組織していくこと、カネ至上の価値観からの脱却志向。私も含め世界中の若者が、いま、閉塞感を克服しようと足掻く中で考えていることなのかもしれない。

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ぼくはお金を使わずに生きることにしたの作品紹介

イギリスで1年間お金を使わずに生活する実験をした29歳の若者がメディアで紹介されるや、世界中から取材が殺到し、大きな反響を呼んだ。貨幣経済を根源から問い直し、真の「幸福」とは、「自由」とは何かを問いかけてくる、現代の『森の生活』。

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