ダメをみがく―“女子”の呪いを解く方法

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  • 紀伊國屋書店 (2013年3月1日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (253ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784314011051

ダメをみがく―“女子”の呪いを解く方法の感想・レビュー・書評

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  • 前向きなのか後ろ向きなのか分からないタイトルに惹かれて手に取った。
    ダメ人間の自覚があるのに夢見る夢子さん要素もあるので、こういう本はありがたい。

    仕事編と生活編の二部構成。
    津村記久子さんと深澤真紀さんが自分たちのダメな話をするという対談。
    初めは「いや、ダメじゃないでしょ?」と思ったけど、こういうふうに話していけばダメじゃない人間なんていないかもな‥と今は思う。
    それでもお二人がやっぱりダメじゃないところは、自分を飾りたてようとしてないところなんじゃないかなと思う。

    一応義務教育+αの学生時代をジタバタ過ごして、仕事もするようになって何年か経って、ようやく見えてきたかな?と思っていたことがこの本にも書かれていてすごく嬉しかった。
    やっぱり!そうですよね!と、大興奮。
    特に仕事編にたくさん共感したのは、今の私にとって1番リアルな話だったからかもしれない。
    でも生活編の家族の話、友達の話、老後の話もよかった。
    またうだうだ悩んでしまう時に読み返したい。

    ダメじゃなくなりたいなんて1ミリも思ってないかのようなお二人の話しっぷりが素敵。
    やっぱりダメじゃない。
    いや、ダメなのかもしれないけど、ダメだっていいじゃないと思う。
    努力じゃなくて工夫だとか、本当に目から鱗でした。
    工夫が足りなかったなぁ…。

    自分はダメだと思う人も、ダメじゃないと思う人も、何かしら得るものがあるんじゃないかと思う。
    人に薦めるには少し勇気がいるタイトルだけど…。

  • 「子供を産む年齢と仕事を覚えていく年齢をがっつりぶつけて、少子化少子化って何言ってんだろうってたまに思います」
    という津村さんの発言は、名言だと思います。
    これだよ!

    芥川賞作家の津村記久子と、編集者の深澤真紀の対談です。
    10歳ほど年齢は違うんですね。
    働く女性をリアルに描きつつ~脱力系でいて女を捨てているわけでもない津村記久子の登場に、深澤は救われた面があると。
    ともに就職、転職経験があり、しかもパワハラされていたんですね(二ヶ月毎日罵声を浴びるって‥)~その後独立。
    就職活動やパワハラ体験、日常のささやかな楽しみ色々、辛い時期を乗り切る方法や、それを経て変わったことなど。

    副題にある「女子の呪い」とは。
    「普通の人と普通の結婚がしたい」という呪い。
    「子供がいないからわからない」という呪い、など。
    ありがちな思い込みで、世間が狭いと特に重圧にしたりされたりしてしまう。
    たくさんの人を知れば、親も子も、仕事も家庭も、千差万別。
    何もかも向上させ、すべて合格ラインにしようとし続けるのは「普通」ではなく、しんどいこと。
    ちょっと工夫しながら、何とかやっていければいい。
    仕事仲間や家族でなくとも、自分を責めずにいてくれる、ダメさを受け入れてくれる人の存在を風穴にする。
    女性は真面目で頑張りすぎる人が多いので、楽しみながら長続きするためには、ゆるく生きても良いんじゃないか、と。

    所々になかなか良いことが書いてあり、引用したくなりました。
    他の方の引用が多いのも納得です。
    冒頭の「大人だから耐えてやってるんだよ、調子にのんなよ!」に爆笑。
    毎日勤めるような仕事をしたことがないから、まんま頷ける経験がそうあるわけではないんですけど~ちょっとだけ引いて考えてみると、どういう仕事でも人間がぶつかり合っていく有様って、似たようなところがありますね。

    家族とうまが合わないという問題もそれぞれ、あるんですね。
    性格の不一致とでもいうか。
    これも私は既に卒業したのか、最初は色んな家庭があるなと思うばかりで、ぴんと来なかったんですけど~だんだん若い頃の悩みを思い出してきて、ああ突き詰めればこれに似たようなことを考えたこともあったかも知れない、と‥
    同世代で仕事をしている女性なら、あるある!がいっぱいなんじゃないかな☆

  • 偉そうに言うことではないだろうが、「ダメ」さには自信がある。
    長年「女子力のなさ」がコンプレックスで、マイナー志向ゆえに生き辛さを感じることはしょっちゅうだった。
    それで開き直れるならいいのだけど、要領の悪さからか、どうにも受け流しスキルが低い。無理してレールに乗っかろうとしてしくじってきたことも多々ある。
    そんなポンコツな私ですから、この本が出版されたときは「自分のために出たのか」と思ってしまうほど嬉しかった。大好きな津村さんと、ワイドショーでの切れ味鋭いコメントが印象的な深澤さんによる対談集。二人のダメエピソードにいちいち共感しまくりで一気読み!これまで、いかに周囲に無駄に振り回されてきたのかと気付かされました。
    何より救われたのは、二人の無駄話的なくだらないネタの数々。その中身のなさに何度も噴きました(笑)。他人を使ってガス抜きする暇があるんなら、しょーもないことでも自分のささやかな楽しみを見つけて「自分が快適」でいられる状況をつくることが一番だ。津村さんの「伊東屋カウンセリング」(文具店の伊東屋銀座本店を上から下まで見て、文房具にカウンセリングしてもらう)はいいなぁと思った。私も文房具にこだわってみたくなったもん。
    そして、よく津村さんが小説で描く、ゆるいけど、関わり過ぎないけど、だからこそ心地よい距離感の人間関係。そのありがたさについての語りを読んで、そうだよなと深く共感。「自分の深い事情を知らないけど、関わってくれている人って貴重です。」本当にそう思う。干渉されすぎが苦手なので、実際そういうつながり、他愛もない会話なんかに助けられるし、こんな自分もさり気なくでも役立ってくれてれば嬉しい。
    いい年になっても上手な立ち居振る舞いなんてできそうにないけど、…お二人が言うところの「ありもので生きる」という考えでやっていければと思う。深澤さんの著書もチェックしてみよう。
    お二人の似顔絵がよく似ている、久世番子さんのユルかわいいイラストもいい味出してます。

  • ああ、こんなに登録とレビューがある!
    嬉しい驚き。

    この作品は芥川賞作家の津村記久子さんと情報番組『トクダネ!』のコメンテーターをしている深澤真紀さんの対談集。

    おふたりがいかに自分の‘ダメ’と試行錯誤しながら付き合ってきたのかがわかり、最初は「ふたりとも全然ダメじゃないですよう...」と思っていた自分も疎外感を感じることなく読めた。まあ一緒にするなってはなしですが。

    読んで良かった。

    「努力じゃなくって工夫が大事」
    「心が暇だとろくなことない」
    「ありもの、で生きる」
    「ポンコツでないふりをすることにエネルギーを費やさない」
    「自分の物差しで全部測ったらダメ」
    あと
    「『普通の人』なんてこの世のどこにもいない」
    「人間関係とはダメな人同士が交流すること」

    ちょっと肩の力を抜いて、明日もまたほどほどに頑張ろう、と思えるような、覚えておいたほうがいいと思える言葉が沢山見つかった。

    でもおふたりとも言葉を扱うお仕事だからか、例えがとても上手。
    分かりやすかった。
    他の著作も読んでみたい。

  • すごくすごくおもしろくて一気読み、そしてとてもためになった。
    作家の津村記久子さんとコラムニスト深澤真紀さんの対談。
    テーマは、ダメでもいいじゃないか、ってこと。
    仕事をばりばりこなせない、女子力を発揮できない、家族とうまくいかない、結婚できないなどなど、いろいろうまくいかないことについて明かし、それでもいいじゃないか、少しは工夫もするが、というような内容。
    これから就職しようとしている人は絶対読むといいと思った。あと、いろいろうまくいかないなーと思ってる人も。

    そんなにがんばらなくても、気を楽にして、っていう感じで、心なごみ、はげまされた。
    なんかもう、小さい楽しみ、人にとってはどうでもいいような楽しみを大切にして、のんびり生きればいいいじゃないか、って気がすごくした。

    わたしがいちばん共感したのは、津村さんの言ってらした、心を暇にしないことが大事、ということ。心が暇になるとくよくよ考えてしまうし、他人のことが気になるし、いいことがないので、なんでもいいからどんなちっさいことでもいいから、興味をもてることをおもしろがれることを見つけてそれで暇をつくらない、という。津村さんの場合は、スポーツ選手の動向を追いかけるとか語学とかゲームとか仕事お役だちツールとか、パソコンのフォントとかまで!(参考にいろいろメモってしまった)。

    あと個人的に思ったのは、仕事ができない人とかをあしざまに責めるような人になるくらいなら、仕事ができない人になるほうがずうっといいな、ということ。そういう人のほうがむしろ、ダメ、だ。せっかちなわたしは責める人になりそうな気もするからすごく気をつけよう、とか。

    なんかいろいろ考えたし、何度も読み返したい気がする。

  • 仕事編、生活編と二つに分かれて自らの「ダメ」と乗り切る工夫を語る女二人! 津村記久子ファンとしては、彼女の人となり、成育歴、著書の背景など、うんうんなるほどね、という興味であっという間に読了でした。.



    「ダメ」と言われても、芥川賞作家と会社社長では「ダメ」の方向が違うんじゃない?ということで、仕事編は今ひとつ乗れなかった、というのが正直なところ。
    でも、過剰な自虐は全く感じられず、この人たちにとっては本当のことなんだろう、とそこは腑に落ちて読めたし、津村さんの就活のあれこれや、「十二月の窓辺」に出てきたパワハラ上司の実態には、小説に描かれなかった以上の話が出てきて、もちろん面白い、とは言えないのだけど、何でも知りたいファンとしてとても興味深く読みました。

    で、俄然面白くなったのは後半の生活編。

    津村さんが語る家族(母&弟)との葛藤には、そっか、ここに津村小説の根っこがあったか、と。(あくまで読者目線なんですね、私。自分でもちょっと冷たいかも、とここで反省。)
    冷静に、母、弟とは合わない、と“事実”を述べる津村さん。だから、理解しようとか、理解してもらおうとかも思わない、と。
    淡々とあれこれ話しているように見えるけど、古今東西のいろんな文献からの引用を交えているところからは、なんとかならないかなぁ、と模索した彼女の気持ちが見えてきて…。

    また、確かに!と思ったのは、(以下、引用)



    単純に「うちの子どもはこういう生活ぶりである」っていう個人の話は楽しいし興味深いです。
    ですが、「子どもを持っている自分」を属性化して相手に勝とうとするっていうか、それを持ってない人を見た時に「自分はうまくいっている」ってことを言って、場の序列を作ろうとする人はやっぱなんかありますよ。

    とか、

    自分が持っているものを見せて、「これを持ってないのはあんたが悪い」って言いたがる人はいます。それがわりと根っこに近い部分の、家族がうまくいっているとか、子どもが可愛いとかになってくると、もうどうしようもないし。
    そんな運の要素もかなりあるものを持ってない人に「持ってないからあんたはダメ」って言う人なんて、見上げたもんじゃないと思いますけどね。

    とか。

    (引用終わり)

    私もつい子どもの話はしちゃうほうだけど、津村さんから嫌われる話し方はしてない・・・よね、とドキッとしたり、そもそも、「運」なんだね、家族のあれこれって、とこれはホントに思ったり。

    実は、森澤さんという方を全く存じ上げないで読んでいたので、津村さんのトークにばかり注目してしまった・・・。
    森澤さん、ゴメン。津村ワールドの手引書という気持ちで読んだ故、許してください。

  • ダメでいい、っていうか、今のままの自分でいいんだと、そう受け取りました。
    だって、ここにダメのみがき方を解説というか披露というか、ばすばすと出てくるので。
    楽しかった。

    ダメだけどダメじゃない日々をがんばります。

    津村さんと深澤さんの他著も読みます。楽しそうなので。

  • 日経ウーマンオンラインで連載されていた対談を1冊にまとめたもの。
    お二人がさんざん自分たちのことを「ダメだ」と繰り返し言い合い、読者を勇気づけようという企画らしいです。でも、この人たち泥臭くはあっても、やっぱり全然ダメじゃないんだよなー。
    「努力」じゃなくて「工夫」とおっしゃってますが、他人からしたらそれは「努力ですよ!」っていう感じです。なかなか万人は真似しづらい……。
    ただ、これだけ有名になっている方たちでも失敗はたくさんしている。しかも、がむしゃらに頑張っても消耗するだけだから頑張りすぎずいかに長く働くかと考えたり、自己実現のためでなく、生活のために働いている、というあたりが共感するところ。
    就活中の女子は読んでみるといいかも。就活の成功談ばかりでなく、こういう失敗談を読んでみると現実が見えて良いのではないかしら。就活中に苦労して、就職できても苦労して、転職したって苦労する。
    ちょっと自分の体験を思い出して胃が痛くもなりましたが(笑)

  • この本を手に取る人は、そもそも女子力なんてクソ食らえ的な人だと思うので共感の嵐なんだと思います。もうちょっと津村さんのコメントが多かったならよりうれしかった。

  • ダメをみがく。いい題名だな。自分のことをダメだと思わない人間っているのだろうか?? 津村さんとか友達がいてそれだけで自分的には全然ダメじゃないじゃんなどと思ってしまうがそういうわけではないのだろう。

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ダメをみがく―“女子”の呪いを解く方法の作品紹介

「女子力のなさ」を商品価値にできてありがたいです――最初の会社をパワハラで退社した芥川賞作家と、150社以上就職・転職活動した経験をもつコラムニストが、世間知らず・不器用・KYなままでも、なんとか社会で生き延びていくための技術を語り尽くす。世の中をすいすい渡っていけないことに悩む、すべての女性に捧ぐ。<br><br>「普通の人と普通の結婚がしたい」という呪い<br>「パーフェクトな女子であるべき」という呪い<br>「娘へのアドバイス」という名の呪い<br>「子供がいないからわからない」という呪い<br>「女とは面倒な生き物である」という呪い<br>「前から歩いてくる女全員を値踏みする女」の呪い<br>「おもろい女はモテない」という呪い<br>「私のこと好きな男なんて、すてきな人じゃない」という呪い<br><br><目次より><br>●大人だから耐えてやってるんだよ、調子のんなよ!<br>●「適性」「工夫」「風向き」でなんとかしのいでるだけ<br>●ぬるい会社がいい<br>●他人を使ってガス抜きするやつから逃げろ<br>●転職のたびに自分のキャラ設定を下げる<br>●夫はデブ専でブス専の変わりものです<br>●ありとあらゆる人間関係がダメになったとき<br>●一人で死ぬの嫌ですか?<br>●ポンコツでないふりをすることにエネルギーを費やさない<br>●ありもので生きる<br>

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