無銭経済宣言――お金を使わずに生きる方法

  • 紀伊國屋書店
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  • Amazon.co.jp ・本 (496ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784314011501

作品紹介・あらすじ

われわれは、お金に養ってもらっていると勘ちがいしているが、本当は自然界に養われているのだ。お金がなければ生きていけないという幻想は、ぼくらの文化が作りだした物語にすぎない。

イギリスで1年間お金をまったく使わずに暮らす実験をしてフリーエコノミー(無銭経済)運動を創始した著者が、人間が自分の住む土地やそこに住む人とのつながり、そして生の実感をとりもどし、持続可能な地球環境を実現するための、あたらしい経済モデルを提唱する。

後半の〈実践編〉は、衣食住やヘルスケア、移動手段、宿泊、娯楽にいたるまで、生活のあらゆる側面でお金への依存をへらすための多種多様なノウハウを紹介する「カネなし生活マニュアル」となっている。

感想・レビュー・書評

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  • タイトル通り、如何にお金を掛けずに生活できるか。お金が掛かる世の中にが当たり前と思う人が普通かと思うが、著者は如何にしてその生活から脱却できるか、様々な方法を試しながら実生活に取り入れている部分は、読み応えがある。ただ、その生活スタイルは環境によって真似し難い所もあるので、参考程度に。ただ、そのような事を実際に行う事が大きな意味があるのだろう。

  • 前半の理論編は貨幣経済の功罪を問うたり、<自己>とは何かを哲学的に考え直すうえで評価できる。
    しかし後半の実践編を読めば、やはりこれは「後退」であり理解したくもない詭弁だと言わざるをえない。

  • マークボイル日本での著作第二弾、読了。

    前著「お金を使わずに生きることにした」では、
    その行動力、実行力もさることながら、同時に社会現象化させるマスコミ利用、
    ゴミも利用の宣伝力。
    周囲を巻き込んでの無ゼニ生活にただ驚嘆。

    その裏側で一般的なデートもできず彼女にも去られた
    エピソードも心に残った。

    新刊発売となれば彼のその後の生活が気になる。
    そして・・・、彼は何も変わっていなかった。
    その思想においては。
    できうる限り金銭による交換よりも贈与経済を目指す
    真摯な姿。人生と隣人を愛し、さらに人脈を広げ、
    自らの生き方でその思想を説く。
    手作りの歯磨き粉を使いながら。
    (フェンネルの種子とイカの甲で作る)

    実践者にしか語れない数々の提言。
    彼はそれらを楽しんで、今を生きる喜びと
    新しい文化の物語を紡ぐ。
    生きるための選択肢は無限にあると示しながら。
    彼の本気度には驚かされるばかりだ。
    本書には彼が愛を交わす恋人がいることにも
    一行割かれていて安心した。(第13章健康とセックス)

    16あるチャプターの一つ、教育についての章では、
    規格化された身体と心の持ち主を大量生産するには傑出した制度とあり、
    より良き消費者として生きるための
    訓練と化しているという文に心突かれた。

    前著で語った次なる構想はすでに設立、運営されており
    三作目の著書も発表済み。翻訳者によると出版の予定もありそうだ。
    しかも、2016年にはさらに「複雑なテクノロジー」をすっかり手放したとあった。

    あがらえないように見える世の中に、
    真っ向から挑み続けるその姿を追うことで、
    私のみる世界のカタチも変わるだろう。

  • 実践編は正直尖りすぎていてついていけない節がある。一章目の理論編がすごく面白い。金の本質。金とコミュニティの関わりなど日本人のみる原風景に置き換えても頷きやすい内容。

  • お金をかけずに(普通に)生活できる方法みたいな本かと思ったらマジで原始人みたいな生活をしている人の話であった。話としては面白い一方で、なにか人生において役に立つ知見が得られるかといわれると何も得られない気がするw

    なんかやたら文明の利器を否定する(なくても生活できる、むしろいらないくらい)、貨幣経済を否定するわりに、都合の悪いところは物々交換で手に入れた、とか、落ちて他の拾ったとか、なんだかんだモノに頼っている気がする。

    この人みたいな生き方をすればそりゃ局所的にはエコなのかもしれないけども、原始人みたいな生活に戻るんじゃなくて、もっとテクノロジーを活用して、より環境配慮型の世界を実現していくほうが効率が良いし、現実的なんじゃないかなと思ってしまう、私なのであった。

  • 自身の排泄物に対する責任を果たす(中略) もしもぼくらが、文字どおり自分の尻ぬぐいすらできないようなら、地球への配慮がどうのこうのと口先ばかりのええかっこしいはやめておこう。−235pより

  • お金を使わずに生活する方法が知りたい人におすすめです。
    イギリスで1年間まったくお金を使わずに暮らす実験をしてフリーエコノミー(無銭経済)運動を創始した著者が、新しい経済モデルを提唱します。

  • はじまりの本の主人公は「守銭奴」
    「お金」つながり

  • あれ?どこかで聴いたことがあるぞ。ガンジー、カリール・ジブラーン、パーマカルチャー、パッシブハウス…生き方の方向としてはよくわかる。人糞堆肥も、エコトイレも。金銭の呪縛から逃れられない人は、期間を決めて、何か行動してみると良い。心と身体の断食は、人生のリセットボタンになるでしょう。

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著者プロフィール

1979年、アイルランド生まれ。2007年に英国ブリストルでフリーエコノミー(無銭経済)運動を立ちあげ、2008年の無買デーからお金を一切使わない生活実験を開始。実験最初の1年間の記録『ぼくはお金を使わずに生きることにした』(紀伊國屋書店)は19カ国で刊行され、大きな反響を呼んだ。現在はアイルランド西部の小農場で、電気もガスも水道もないセルフビルドの小屋に暮らし、贈与経済の実践をつづけている。他の著書に『無銭経済宣言——お金を使わずに生きる方法』、The Way Home: Tales from a life without technology(紀伊國屋書店より邦訳刊行予定)がある。

「2020年 『電子版 モロトフ・カクテルをガンディーと』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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