- Amazon.co.jp ・本 (249ページ)
- / ISBN・EAN: 9784320017863
作品紹介・あらすじ
近年最適化は経営学やORを越えてあらゆる工学の分野で応用されるようになった。その最大の理由は、計算機技術の進歩によって過去には不可能と思われた多変数の複雑な最循化問題が実際的な時間で解けるようになったことである。特に今日では、以前は机上の空論と思われていたベイズ推定を始めとする統計的最適化、サポートベクトルマシンやEMアルゴリズムを始めとする機械学習法、ニューラルネットワークなど多くの手法が実際の問題に適用されている。本書はそのような背景を考慮して、経営学やORから離れ、多くの工学分野で用いられている各種の最適化手法の原理を説明することを目的とした。
感想・レビュー・書評
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大学院入試の際に,最適化問題を解く際にかなり読んだ。
自分が持ってる本よりもかなり分かりやすく計算過程も親切に書いていた。最適化を今後の専門となる可能性がある人は,この本から入門することをお勧めする。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
「欠損データからの最尤推定」「線形計画」「非線形計画」「ストリングマッチング」などに関する、ベタな数式構築と解法の解説本。
工学系のかたには多分たしなみ程度の教養数理本だと思います。
「最適化数学」というあまり聴き慣れない言葉に引かれ読んでみたのですが、たしかに門外漢でもよく“これなら分かる”。
表題に偽りナシ(笑)。
本書の前身『これなら分かる応用数学教室(http://booklog.jp/users/donaldmac/archives/4320017382)』も期待してみます。 -
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特徴として、理解しやすい問題から解説し、それと対比する形で複雑な問題へと発展していく構成になっているため、記述は非常に簡潔で、他の書籍では理解できなかったポイントがつかめます。さらに箇条書きの補足がとても理解を促すので、短期間で学習をするならオススメの一冊です。
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最適化の分野に特化しているのが良い。
ディープラーニングを勉強する上で、数学的に納得したく購入。
文章がわかりやすく、かなり独学に向いている。
ただ、線形代数や統計学はある程度事前に知っていないとわからないかもしれない。私は、この本で「最小二乗法」が最尤推定の特殊な場合であることがわかり、やっと長年モヤモヤしていた「最尤推定」がなんなのかが掴むことができた。
著者に感謝。 -
難しかった
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1章の数学的準備だけでも、大学の微積分の授業より分かりやすかった。必ず例題を用意しているし、証明の流れも分かりやすい。躓きやすいところにコメントしているのも好印象。バスの中で読んでて感動した
一つだけ書いておいて欲しかったのは、二重Σの略した書き方。略記して一つのΣで表せることを初めて知った。 -
最適化数学に関する入門書。代表的なアルゴリズムも紹介されている。わかりやすかった。(D.O)
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部生レベルと専門の中間ぐらいの難易度だと思います.ちょうど良かった.特に第1章で数学的準備をわかりやすくまとめてくれているところが理解の助けになりました.ベクトル・行列の守備範囲の広さと解釈の多様さを再確認出来ます.テイラー展開と法線ベクトル,二次形式の微分の内積表現,未定乗数法と固有値問題 などなど.
中盤以降の最適化計算のパートは,ニュートン法・特異値分解から始まって,最尤推定(最小二乗法)・EMアルゴリズム,線形計画法・動的計画法 と一通り解説してくれています.単なる数式展開だけでなく,複数の解釈や他の項目との関連性を述べてくれている点や,豊富な具体的例題で,興味深く読めました.教科書に最適だと思いましたし,手元においておきたくなる一冊でした. -
とある業務で最適化計算が必要になり、仕組みが知りたくて読んだ。2回読んでみていまだに「?」なところもあるが、例題のしつこいくらいの反復によって初学者もとっつきやすい内容かなと思います。