超分子化学 (化学の要点シリーズ 23)

著者 :
制作 : 日本化学会 
  • 共立出版
0.00
  • (0)
  • (0)
  • (0)
  • (0)
  • (0)
本棚登録 : 5
感想 : 4
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (144ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784320044630

作品紹介・あらすじ

超分子とは,複数の分子が協同して働き,単独の分子では実現できないような機能や反応性を獲得した状態である。生物のような複雑な分子システムは,フラスコの中の単独の分子とは質的に異なる振る舞いをするが,その違いをもたらすのが分子同士の協同効果であり,それを明らかにするのが超分子化学である。超分子化学の対象は必ずしも生体分子ではないが,「生物」という分子システムは常に超分子化学のお手本となっている。
 以上のような超分子化学の位置付けを背景に本書は書かれている。まず,生体の分子システムを例にとって,超分子化学の位置付けを行なった後,分子の協同効果の源泉である,分子間相互作用について解説した。さらに,超分子化学の誕生のきっかけとなったクラウンエーテルによる分子認識,疎水相互作用および水素結合を利用した分子認識系について解説した。さらに,様々な分子協調システムについて解説し,超分子化学を理解する上で重要な概念について述べた。いずれも豊富な実例が挙げられており,複雑な概念も容易に理解できるように配慮されている。
 本書の特徴の1つは,超分子化学のトピックスを扱った多数のコラムにある。筆者は超分子の概念を提出したLehnの孫弟子にあたり,1988年のノーベル賞受賞を目撃している。本書は,Lehnの弟子の1人Sauvageのノーベル賞受賞の年に執筆されており,臨場感にあふれたコラムは読者の超分子への理解を助けるであろう。

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 系推薦図書 4系(環境・生命工学系)
    【配架場所】 図・3F開架 
    【請求記号】 431.1||KI

    【OPACへのリンク】
     https://opac.lib.tut.ac.jp/mylimedio/search/book.do?target=local&bibid=186660

  • 請求記号 431.1/Ki 17

全4件中 1 - 4件を表示

著者プロフィール

神奈川大学教授、博士(工学)。1963年 宮城県生まれ。東京大学工学部卒業、東京大学大学院工学系研究科博士後期課程中途退学。東京工業大学助手、大阪府立大学講師・助教授などを経て現職。専門分野は有機化学、高分子化学。

「2021年 『有機スペクトル解析入門』 で使われていた紹介文から引用しています。」

木原伸浩の作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×