- Amazon.co.jp ・本 (208ページ)
- / ISBN・EAN: 9784320112377
作品紹介・あらすじ
リーマンにおける数学の現代的刷新については,すでに内外において数多の著書が出版されており,多くの論者がさまざまな角度から論じている。本書では,リーマンを19世紀西洋数学における「存在論的革命」の牽引的存在として位置付け,リーマンによる空間概念の刷新および現代化の数学的・思想的意義を論じながら,そのより深い層に,数学対象の現代化,特にその存在様式・存在原理の思想的転回があることを明らかにしていく。
最初にリーマンの生涯および業績,またリーマン以前を中心とした西洋数学史を大まかにまとめる。次に,リーマンの学位論文「複素一変数関数の一般論の基礎(Grundlagen fur eine allgemeine Theorie der Functionen einer veranderlichen complexen Grosse)」で展開された,リーマンによる複素関数論について議論する。そして,教授資格取得講演「幾何学の基礎をなす仮説について(Uber die Hypothesen, welche der Geometrie zu Grunde liegen)」を吟味し,リーマンによる空間概念の考え方を検討する。その後,リーマンによって導入された多様体について,歴史的なスケールを交えて考察する。また,数学者ガウス,および哲学者ヘルバルトからの影響も論じる。さらにリーマンによる空間概念の,現代数学への波及効果に触れ,最後に結論を述べる。
死後150年以上経ってなお現代数学に強く影響を与えているリーマン。その数学と思想を別々に取り扱うのではなく,横断的に論じていく,極めて斬新な書である。
感想・レビュー・書評
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リーマンの提示した「多様体」の概念がいかに時代を画し、現代数学に連なるパラダイム変革をもたらしたか、明らかにしている。数学史として、教養レベルで無く、大学学部レベルでえることが大きい著書であった。
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【資料ID: 1117020460】 410-Ku 74-4
http://opac.lib.saga-u.ac.jp/opc/recordID/catalog.bib/BB23653285 -
請求記号 410/Ku 74