最後のトキニッポニア・ニッポン: トキ保護にかけた人びとの記録 (ノンフィクション知られざる世界)

著者 :
  • 金の星社
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  • Amazon.co.jp ・本 (139ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784323060736

感想・レビュー・書評

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  • ニッポニア・ニッポン、この名前には聞き覚えのある人も多いのではないでしょうか。
    ニッポニア・ニッポンとは、トキの学名です。
    トキは、ペリカン目トキ科トキ属に分類される鳥類で、日本を象徴する鳥として知られています。

    学名にニッポンがつく程のトキ、日本で産まれ、育った日本産のトキは残念ながら2003年に最後の1羽であった「キンちゃん」が亡くなり絶滅してしまいました。

    多くの人々がトキの保護に奔走した記録。
    (第45回青少年読書感想文全国コンクール課題図書)

    <キンちゃん(最後のトキ)>
    トキのキンちゃんとは、日本産最後のトキで、宇治金太郎さんに餌付けされていたメスのトキです。キンちゃんは1968年に佐渡トキ保護センターに移され、人工繁殖に参加しましたが、卵を産むことはありませんでした。キンちゃんは2003年に亡くなりましたが、その間に中国から贈られたトキの子どもたちが日本で繁殖し、野生復帰を目指しました。 キンちゃんは日本のトキの復活に大きな貢献をしました。

    <現状>
    中国から贈られたトキを育て、繁殖させ、 2008年から毎年、佐渡トキ保護センターがトキの放鳥を行っています。放鳥されたトキは、田んぼや水路などで餌を探したり、ペアを作ったり、巣を作ったりしています。放鳥されたトキの中には、野生で繁殖に成功したものもいます。 2020年9月24日時点で、佐渡島の野生下で生息するトキは推定458羽になりました。2022年10月14日時点で、推定569羽になりました。これは、2008年からの放鳥事業の開始以来、初めて500羽を超えたことを意味します。トキの放鳥は、日本の絶滅危惧種の保全にとって重要な取り組みです。

    <あらすじ>
    この本は、日本産最後のトキである「キン」を中心に、トキの歴史や絶滅の危機に陥った原因、そしてトキ保護に尽力した人々の記録を紹介しています。
    トキは、ニッポニア・ニッポンという学名を持ち、日本を象徴する鳥として知られていますが、狩猟や開発などによって生息数が激減しました。 1925年から1926年にかけて、日本ではトキが絶滅したと思われていましたが、その後佐渡島や静岡県でトキが発見されました。1934年には天然記念物に指定され、1952年には特別天然記念物に指定されましたが、2003年にキンが死亡し、日本産のトキは絶滅したとされました。しかし、中国から送られたトキの子どもたちが日本で繁殖し、野生復帰を目指して放鳥されています。この本は、トキの美しさや生態を伝えるとともに、トキと人間との関わりや自然保護の問題を考えさせる作品です。

    本の概要

    内容(「BOOK」データベースより)

    ニッポニア・ニッポンの学名をもち、かつて日本中に生息していたトキは、ついにたった一羽となった。トキ色の美しいつばさを、佐渡の大空でみることは、もうないのだろうか?トキ保護に命をかけてきた人たちの、全記録。

    内容(「MARC」データベースより)

    ニッポニア・ニッポンの学名をもち、かつて日本中に生息していたトキは、ついにたった一羽となった。トキ色の美しい翼を、佐渡の大空でみることは、もうないのだろうか? トキ保護に命をかけてきた人たちの全記録。

  • 子供向けの本でしたが 内容はしkじゃと書かれていました。

    日本にいた 美しい鳥 トキが まだ最後の一羽である時に書かれていました。

    日本の田園風景が無くなった事。
    農薬などを大量に使用して田んぼにいた多くの生き物を殺してしまった事。
    などいくつかの原因があって 希少なトキが減り続け 
    いなくなってしまった。

    残念です。
    この事は広く知ってもらって もう同じような事で生き物を全滅させることのないようにしていきたいと思いました。

  • ニッポニア・ニッポンの学名を持つ朱鷺を保護し、種の保存に臨んだ記録。1998年に発行されているので、この時はまだ最後のトキのキンちゃんは生きていたのですね。

    今は、もう絶滅してしまった朱鷺だけど、そうならないようたくさんの人が関わり、なんとか種を次世代につなごうとしていたのかがわかる。

  • ドキュメンタリー。息子に薦められて読了。トキとトキのために全力で関わる人たちの交流に、ところどころ涙を誘われながら読んだ。日本のトキは絶滅してしまった。そこへたどり着くまでの、いけなかったこと、よかったことの記録。みんなに知ってほしい物語。

  • n.

  • トキ頑張れ!っておもいました。
    課題図書かな。

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著者プロフィール

滋賀県生まれ。同志社大学商学部卒業。日本児童文学者協会、日本児童文芸家協会、宮沢賢治学会、日本野鳥の会会員。童話や児童小説の他、子ども向けノンフィクションを多く書いている。野鳥や自然を題材とした物、人物ノンフィクションの作品が多い。2010年に作家や編集者たちと〈ノンフィクション児童文学研究会〉を立ち上げ、ノンフィクションについての研究活動を続けている。おもな著書に『スズメの大研究』星野道夫 アラスカのいのちを撮りつづけて』(共にPHP研究所)、『絵本 宮沢賢治の鳥』(岩崎書店)、『信長とまぼろしの安土城』『鳥のいる地球すばらしい』(共に文溪堂)などがある。『トキよ未来にはばたけ』(くもん出版)で第7回福田清人賞を受賞。

「2018年 『ノンフィクション児童文学の力』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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