子どもたちの戦争 (漫画家たちの戦争)

  • 金の星社
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本棚登録 : 39
感想 : 9
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  • Amazon.co.jp ・本 (359ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784323064024

感想・レビュー・書評

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  • 子どもたちに一生残る深い傷を負わせた戦争の悲惨さを、身をもって体験した日本の漫画家たちが、平和への祈りをこめて描いた渾身の8篇です。東京大空襲で家族や親を亡くした学童疎開の子どもたちを描いた、巴里夫の『疎開っ子数え唄』と永島慎二の『白い雲は呼んでいる』には、戦争の残酷さに胸が引き裂かれます。

  • 2作目エグイ…あかん…。
    <収録作品>
    屋根うらの絵本かき/ちばてつや
    疎開っ子数え唄/巴里夫
    白い雲は呼んでいる/永島慎二
    荒鷲ゴンちゃん/わちさんぺい
    少年マーチ/小沢さとる
    山ゆかば!/あすなひろし
    八月の友人/石坂啓
    ストライク/弘兼憲史

  • 屋根うらの絵本かき ちばてつや自伝 1973 『漫画家誕生。』
    この本に収録されているマンガの中で、このお話が一番完成度が高い。

    満州を懐かしがっているシーンで、どうして満州なんか懐かしがるのかと驚いた。若い頃にいた場所や時代は、その頃の自分が今の自分より若かったというだけで懐かしく思えるものなの?

    小さい子たちが頑張ってたんだなぁ。
    お母さんが絵本を作ろうとしているシーンが好き。知恵のあるお母さんだ。

    浅草寺 台東区
    満州生まれの漫画家たちが建立した満州母子地蔵
    http://4travel.jp/domestic/area/kanto/tokyo/ueno/asakusa/hotplace/11375390/
    観光名所になってる!

    疎開っ子数え唄 巴里夫 1973
    集団疎開でいじめに遭いつつも、母と妹に会える日を心の支えに耐えていた女の子が、東京大空襲で二人が死んだのを知って、気が触れた話。

    白い雲は呼んでいる 永島慎二 1956
    この人、笑顔か無表情しかかけないの?

    集団疎開がテーマだけれど、前の話と違って疎開生活そのものはほのぼのとしている。戦後、迎えが来なかった子供たちの話。

    荒鷲ゴンちゃん わちさんぺい 1957
    表情が笑顔か無表情で固定されているのは、この頃のマンガの特徴なのか?

    少年マーチ 小沢さとる 1966
    少年マンガだから、主人公の少年は死なないし大活躍できる。

    山ゆかば! あすなひろし 1970
    こういう荒唐無稽な話が当時の子供たちには好まれていたのかな。今も大して変わらないか。

    一般の乗客の乗る列車に爆弾を積むなんてあり得たの?

    八月の友人 石坂啓 1984 『正しい戦争』
    縁故疎開先でいじめと虐待を受ける少年と、差別を受ける朝鮮人の少年が、友達になれなかった話。

    ストライク 弘兼憲史 1976
    特攻隊の話。一番下らん。

  • 漫画家たちの戦争シリーズ、二冊目。
    それぞれに一生懸命生きる子どもたちが描かれています。
    周りの環境に適応しようとがんばったり、戦争に協力しようとしたり…
    とにかくみんなが一生懸命でした。
    でも、どのお話も、実際にあったと思うのは辛いものばかりです。
    子どもたちは、本当に一生懸命でした。

  • 2013年初版 金の星社
    漫画家たちの戦争シリーズ

    自身の体験に基づく作品には鬼気迫る想いが詰まっていて、伝わるものがあります。

    否応無く巻き込まれる子供たち
    一方的に未来を全てを奪われていく現実
    社会にも国にも搾取され見放され、
    口先だけで誰も守ってくれない。
    戦後を生きた明日をも知らぬ戦災孤児・浮浪児の死屍累々たるや

    今も昔も実態は変わらない

  • 戦後78年目になる。幼少期に戦争を経験した方々は80歳を超える。世代で一括りにはできない。影響を受けたこと、感じたことはそれぞれだ。親ガチャと言えばそうだったかもしれない。ただでさえ、厳しい時代。親に先立たれてしまった子の苦境は図りしれない。占領地で育つ。迫りくる”敵”。奪われる思い出。若き身で参加する戦い。何故争うのか?平和でさえあれば・・・戦後、彼らが成人し社会の中枢を担っている期間に国も復興し、高度成長を果たした。今老いて、国も衰退…そうなってはいけない。語り継ぎ、続けなければならないものがある。

  • 戦争の悲惨さは、体験した方の語りが、大切だと再認識。私の知らない世界を知らせてくれる。

  • 漫画家たちの戦争 - 金の星社
    https://www.kinnohoshi.co.jp/search/result.php?series=%E6%BC%AB%E7%94%BB%E5%AE%B6%E3%81%9F%E3%81%A1%E3%81%AE%E6%88%A6%E4%BA%89

    子どもたちの戦争 (漫画家たちの戦争) :中野晴行 - 金の星社
    https://www.kinnohoshi.co.jp/search/info.php?isbn=9784323064024

    • 猫丸(nyancomaru)さん
      <戦争を語り継ぐ>「地獄」もう繰り返さぬ 漫画家ちばてつやさん:北海道新聞 どうしん電子版(会員記事)
      https://www.hokka...
      <戦争を語り継ぐ>「地獄」もう繰り返さぬ 漫画家ちばてつやさん:北海道新聞 どうしん電子版(会員記事)
      https://www.hokkaido-np.co.jp/article/576664
      2021/08/21
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著者プロフィール

ちばてつや(本名:千葉徹弥)1939年(昭和14年)1月11日、東京築地の聖路加病院で生まれる。 同年11月に朝鮮半島を経て、1941年1月旧満州・奉天(現中国・遼寧省瀋陽)に渡る。 1945年終戦。翌年中国より引揚げる。 1950年、友人の作る漫画同人誌「漫画クラブ」に参加。1956年、単行本作品でプロデビュー。1958年「ママのバイオリン」で雑誌連載を始め、1961年「ちかいの魔球」で週刊少年誌にデビュー。 主な作品に「1・2・3と4・5・ロク」、「ユキの太陽」、「紫電改のタカ」、「ハリスの旋風」、「みそっかす」、「あしたのジョー」、「おれは鉄兵」、「あした天気になあれ」、「のたり松太郎」など。 公益社団法人日本漫画家協会会長。 東京都練馬区在住。

「2022年 『わたしの金子みすゞ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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