- Amazon.co.jp ・本 (223ページ)
- / ISBN・EAN: 9784324099124
作品紹介・あらすじ
ケースワーカーや就労支援員の葛藤。労働行政との連携。障害者雇用ノウハウの活用。人材派遣・人材紹介会社との連携。雇用主との協働。川崎市の取り組みを、すべて紹介します!!
感想・レビュー・書評
-
川崎市生活保護・自立支援室による、特に2008年のリーマン・ショック以降の現状に対するアクションとして行なわれた生活保護受給者に対する自立支援の実践について書かれた本。
生活保護脱却のために、就労支援、特にメンタル面やこれまでの生育歴に起因する行動面での問題のために就労できなかったり就労してもすぐに辞めてしまったりする人たちへの、仕事の斡旋にとどまらない支援を重視したという話。
個人的には、生活保護制度という普遍性のある最低ラインの最後のセーフティーネットが存在しないといけないのはもちろんのことだが、それより上に複数段のセーフティーネットが存在するべきだろうと思うし、それらが奈落の底へ落ちて行く途中で生活保護制度というセーフティーネットに引っかかって辛うじて命が助かった人たちが一段ずつ元の生活へ戻していくためのステップであるべきだろうと思う。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
会社員をしていると、生活保護とか生活保護者に対して様々な働きかけをする職業であるケースワーカーとは全く無縁の存在であるが、こういう世界もあるんだなと世間に対する見識を広める意味でいろいろと興味深いことが書かれていた。会社員なら当たり前にやっている人との会話というのも、生活保護を受ける人にとっては敷居が高く、学校もろくに出ていないとするとパソコンはおろかローマ字すらも知らない状態から取り組まないと仕事もおぼつかないわけである。そんな人たちに対し我慢強く接しているケースワーカーという職業の方々には頭が下がる。