- Amazon.co.jp ・本 (336ページ)
- / ISBN・EAN: 9784326102013
作品紹介・あらすじ
著しく発展する脳神経科学の害を減らし、多くの恩恵を引き出すために必要な知識や心構えとは何か。氾濫する新しい知見のなかから事実を見きわめ、生活や社会に活かしていくために。
感想・レビュー・書評
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2835円購入2011-06-28
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fMRIやPETなどの脳機能画像が濫用され,誇大広告・虚偽広告が生み出される世の中。だまされないようリテラシーを身につけておくのにとても有益な本だった。教科書として使われることも想定。
心体二分法の功罪,偽記憶,自由意思,変化盲,理性と感情,神経神話,三歳児神話と臨界期,マインドリーディング,ブレインマシンインターフェイス(BMI),脳機能障碍,脳トレの謳い文句の検証,エンハンスメント社会への警鐘などなど,興味深い話題が幅広く取り上げられていてとてもよかった。
BMIは昔立花隆かなんかが出てたNスペで取り上げられてすごいショックを受けた覚えがある。出力型BMIと入力型BMIがあって,出力型は電極で脳からの信号を拾って,マニピュレータやコンピュータのカーソルを,考えた通りに動かすやつ。入力型は,カメラやマイクからの信号を脳に直接送って,見えたり聞こえたりするってやつ。四肢を欠損したり,網膜や内耳を損傷しても,失われた機能を取り戻せる夢の技術だが,まだ発展途上のようだ。 -
マインドリーディングが実用化された時にまず問題になるのは、思考内容の読み取りを実際に行ってよいのか。
プライバシーはどうするのか、ということ。
またマインドリーディングはどこまで結果を信用してよいのかということ。
うつ病は遺伝的要因および精神的身体的ストレスなどの環境要因の両者によって脳の機能的障害が生じていると考えられている。