構造主義の冒険

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著者 : 上野千鶴子
  • 勁草書房 (1985年8月25日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (252ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784326151448

構造主義の冒険の感想・レビュー・書評

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  • 「本書は一九七五年から八四年に至る十年間の、私の理論社会学の分野での論文を収録したものである。はじめて修士論文の内容をまとめた処女作(第6章)から、思いがけず日本文化論の領域に踏みこんだ近作(第3章)に至るまでが、納められている。」(233頁)

    [初出一覧]
    1 構造主義入門(原題「構造主義から記号学へ」)吉田民人編著『社会学』1978年 日本評論社
    2 カオス・コスモス・ノモス 『思想』640号,1977年11月号 岩波書店
    3 異人・まれびと・外来王 『現代思想』1984年4月号青士社
    4 異常の通文化的分析 『社会学評論』123号31巻3号,1980年日本社会学会
    5 バーガー ――われらがシャーマン(原題「新保守主義のゆくえ」)『現代思想』1982年8月号 青土社
     付論1『季刊人類学』9巻4号 講談社
     付論2『週刊ポスト』1982年7月2日号 小学館
    6 構造主義の認識論(原題「構造主義の認識モデル」)『社会学評謝102号26巻3号1975年 日本社会学会
    7 レヴィ=ストロースの社会フロイディズム(原題「レヴィーストロースにおける社会フロイディズム批判」)『ソシオロジ』63号20巻1号1975年 京都大学社会学研究室『ソシオロジ』編集委員会
    8 発生的構造主義へ向けて(原題「構造分析論と構造発生論」)『ソシオロジ』69号22巻1号 1977年


    【誤植】
    ・162頁、小見出しの誤り。
      × 〈生体‐環境軸〉
      ○ 〈生体‐環境〉軸 
     実際、このあとには「さて、〈生体‐環境〉軸について考えてきたことを固有の社会過程――〈主体‐主体〉軸に置き換えて考えることはできないだろうか」(168頁)とか、「この〈主体‐主体〉軸で発達を考えることは可能であろうか。/再度〈生体-環境〉軸に戻って、発達のメカニズムを検討してみよう」(170頁)というふうに書かれている。


    【目次】
    はしがき(一九八五年六月 著者) [i-ii]
    目次 [iii-vii]

    I 
    1 構造主義入門 002
    1 構造主義の立場 002
    1-1 未開人暗愚説
    1-2 動物類似説
    1-3 氏族紋章説
    1-4 アニミズム説
    1-5 神秘的融即説
    1-6 進化論説
    1-7 神経症説
    1-8 機能主義
    1-9 構造主義
    2 構造主義の成立 013
    2-1 マルクス主義の社会体系論
    2-2 フランス社会学派の集合主義的伝統
    2-3 構造言語学の構造概念
    3 構造主義から記号学へ 018
    3-1 祭の記号学――聖と俗の弁証法
    3-2 周縁性の記号学――内と外の弁証法
    4 現代社会と構造主義 025

    2 カオス・コスモス・ノモス――聖俗理論の展開 027
    序 構成主義の思潮と聖俗理論 027
    1 聖俗理論の現況 030
    1-1 認識社会学としての聖俗理論
    1-2 二元論から三元論へ――バーガーの宗教社会学
    2 カオス・コスモス・ノモス 039
    2-1 ノモス/コスモス+カオス
    2-2 スモス/ノモス+カオス
    2-3 カオス/コスモス+ノモス
    2-4 カオス/コスモス
    2-5 コスモス/ノモス
    2-6 ノモス/カオス
    2-7 カオス/コスモス/ノモス
    3 通時分析と三元論 055
    3-1 通時分析と共時分析
    3-2 過程分析と変動分析
    3-3 論理的序列と現実的序列
    おわりに 059
    注 059

    II 
    3 異人・まれびと・外来王――または「野生の権力理論」 066
    1 はじめに 066
    2 フィジーの「外来王」と「支配の正統性」 067
    3 「野性の権力理論」 071
    4 比較文化の課題 073
    5 文化カテゴリーとしての「まれびと」観念 074
    6 モデルと現実 082
    7 支配視点から被支配視点へ――「今昔物語」の位相 086
    8 「遠野物語」と「異人神格」 090
    9 文化の変容装置 095
    注 098

    4 異常の通文化的分析 103
    1 はじめに 103
    2 異常とは何か 104
    2-1 異常の記号的定義
    2-2 異常の機能的定義
    2-3 常の心理=社会的定義
    2-4 異常の状況的定義
    2-5 文化精神医学における異常
    3 異常創出のメカニズム 110
    4 「異常」の類型と「社会」の類型 112
    4-1 葛藤回避型の社会
    4-2 攻撃対象のスペクトラム
    4-3 異常の類型と社会の類型
    5 異常の一般理論 120
    5-1 自己自身への攻撃
    5-1-1 自殺
    5-1-2 衝動的他殺
    5-1-3 精神分裂症
    5-1-4 ツキモノ
    5-2 身代わりの他者への攻撃
    5-3 他者への攻撃
    6 結論――異常の応用科学へ向けて 132
    注 134

    5 バーガー ――われらがシャーマン――新保守主義のゆくえ 138
    1 「意味学派」の巨頭 138
    2 社会学という病い 139
    3 社会学的相対主義 140
    4 シャーマンとしての社会学者 141
    5 新保守主義者のゆくえ 143
    6 認識の荒野 144
    付論1 書評/バーガー他『故郷喪失者たち――近代化と日常意識』 146
    付論2 書評/山口節郎『社会と意味――メタ社会学的アプローチ』 152

    III 
    6 構造主義の認識論――レヴィ=ストロースの場合 156
    序 156
    1 方法的公準 157
    1-1 階梯モデル
    1-2 同型説
    1-3 システム論
    2 発達する構造 162
    2-1 〈生体‐環境〉軸
    2-2 〈集団‐環境〉軸
    2-3 〈主体‐主体〉軸
    2-4 発達のメカニズム――脱中心化
    3 構造了解の方法 173
    4 メタ・ストラクチャー 179
    5 構造主義的理解とは何か 183
    結語 184
    注 184

    7 レヴィ=ストロースの社会フロイディズム 185
    1 レヴィ=ストロースとフロイト 185
    2 円錐モデルと逆円錐モデル 187
    3 レヴィ=ストロース批判 191
    3-1 無意識という先験主観
    3-2 構造は仮構か実在か?
    3-3 発達概念の拒否
    3-4 方法の誤用
    3-5 対象の限定
    3-6 非合理性の導入
    4 結語 208
    注 209

    8 発生的構造主義へ向けて 210
    1 パラダイムとしての構造主義――構造主義第二世代の登場 210
    2 比較と総合の試み――構造主義者とは誰か? 214
    3 構造分析論と構造発生論――レヴィ=ストロースとギュルヴィッチ 219
    4 新たな総合――発生的構造主義へ向けて 226
    注 231

    あとがき(一九八五年五月 著者) [233-235]
    参考文献 [vii-xvii]
    索引 [ii-vi]
    初出一覧 [i]

  • 「周縁/中心」、「異人」、「異常」、「魔女告発」といったテーマは私が関心を持つものであり、そういう事に関する記述は丁寧に読んだ。
    今日は途中で集中力がきれて、関心を引くテーマはないかと探しながら、80ページくらい斜め読みして読了。

  • 1970年代頃、言語学、記号学などから社会学など社会科学に大きな影響を与え、革命的とまで言われた構造主義、そしてその開祖といわれるレヴィ=ストロースの議論を拾い上げ、また時に批判しつつ、構造主義とは何なのか考える論文集。
     上野千鶴子の初期の学術本ということもあるのだろうが、論文の集まりでまとまりの欠如を感じる。但し、構造主義に関する理解として、1章と8章は理解しやすく。また単純に読み物としておもしかったのは、3章。しかし、構造主義の冒険とは言いつつも、上野自身の理解する構造主義は何なのか、より明瞭な形で説明、あるいは理解できる構成や内容があればこのましいと思う。これに関しては後に出版されるが、フェミニズム等周縁理論が主軸になっているようで個人的には、進んで読もうとは思えない。

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