脱男性の時代―アンドロジナスをめざす文明学

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著者 : 渡辺恒夫
  • 勁草書房 (1986年4月発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (260ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784326151677

脱男性の時代―アンドロジナスをめざす文明学の感想・レビュー・書評

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  • 現代評論 中央

  • 異性装嗜好者・同性愛者に特に焦点を当ててたが、歴史的・心理学的な示唆も含み非常におもしろかった。男性は昔スカートを履いていたが、産業化に伴い今は履かなくなった。  

    序章〜2章 : 同性愛者・異性装嗜好者・下着フェチシズム・変性症について  

    男性の変性症の原因−生後2年以降まで続いたの母−子の病的共生関係(生後1年までは母子の正常な相互同一化)  

    女性の<美>への疎外・男性の<美からの疎外>−近代化を通し、機械であることが良しとされた男性と客体<オブジェ>であることを求められた女性  

    美 ⇔ 肉体性<エロス>  

    1.女性の服装の美しさ・快適さ・開放感 ⇔ 男性の服装の無個性・見られないことが目的 
    1−2.女性の肉体<エロス>化 ⇔ 男性の機械化 
    2.私は見られることによって存在証明したい →他にも方法はあるはず(犯罪など) 
    3.受動的エロチシズム →しかし自己を消失して「物言わぬお人形(客体)でありたい」ということではない 
    4.私は(幼児期と同じく)社会的に依存したい  

    「男性が美しくないというのは、けっして客観的事実なのではなく、髪型や服装のせい」だ p.44 line3  

    3章 : 男性の肉体の脱肉体<エロス>化・機械化 
    ?16世紀−18世紀前半−若衆の道:少年に徳と名誉と美学を教えるのに有用とみなされていた 
      エロス的教育(師弟関係がそのままエロス的関係でもあるような、教育とエロチシズムのあり方) 
    ?江戸期260年− 
      スパルタ的少年愛  

    少年愛タブー 
    ・明治以来のキリスト教的西洋文明の移入 によってつくられたのではなく、 
    ・近代文明の近代的性倒錯概念(同性愛は倫理的問題ではなく、生物学上の問題。「同性愛者となるかならぬか」ではなく、もしかして「同性愛者なのではないか」。同性愛者は生まれたときから同性愛者でビョーキだ!) による。  

    <存在>のエロスから<所有>のエロスへ 
    生まれたときから王族・王として生まれる→近代化を経て→お金を(キレイなものを・美を・女を)持っているからお金持ちである 
    「近代人男性は、自分からエロスを剥奪してそれを女性へ押し付け、それを<所有>することによって空腹を満たす戦略をとった」p.126 line8  


    ■ジェンダー学の根源的テーマ 
    男性性&近代文明的価値観 自由・自立・能動 
    女性性&近代文明的蔑視感 従順・依存・受動  

    近代化=市民革命・資本主義・産業化 

    ■<羞恥心>と関係がありそう 
    3章p.115 line3 
    男性性と両立できないことを男性がする = 件を、羞恥、不安感、嘲笑 すなわちタブー 
    女性性と   〃     女性がする =        〃  

    ■読みたいと思った本 
    ミシェル・フーコー『性の歴史』第一巻『知への意識』 
     知による管理、ディスクール、性を<駆り出し>、<認識>によって管理しようとした  

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