チャールズ皇太子の地球環境戦略

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  • 勁草書房
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  • Amazon.co.jp ・本 (215ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784326248438

作品紹介・あらすじ

スキャンダルに見舞われた皇太子は、なぜ信頼を回復し、環境問題で尊敬を集めるようになったのか? 知られざる姿を鮮やかに描く!

感想・レビュー・書評

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  • チャールズ皇太子の地球環境戦略
    君塚直隆
    勁草書房
    ISBN978-4-326-24843-8

    はじめに
     女王陛下の陰に隠れて
     多様な関心のなかで
     イギリス王室の伝統のなかで
     地球環境問題への関心
     チャールズの国際戦略とは

    第1章 チャールズ皇太子の社会活動
     どん底のなかでの王子の誕生
     皇太子への帝王教育
     荘厳な叙任式と公務のはじまり
     海軍からの除隊と皇太子の「居場所」
     皇太子財団(プリンス・トラスト)の立ち上げ
     ダイアナ事件と国民へのアピールの開始
     皇太子慈善事業財団(プリンス・チャリティーズ)への拡張

    第2章 環境問題への関心と取り組み
     大西洋の鮭が危ない
     さらなる海洋の浄化をめざして
     アホウドリを救え!
     農業への取り組み─―自然との「調和(ハーモニー)」をめざして
     ハイグローヴでの試み

    第3章 熱帯雨林プロジェクト――社会的啓蒙活動
     熱帯雨林への想い
     「すべての生命にとっての真の管理人」に
     「持続可能な発展」をめざして
     経済界を動かせ
     「皇太子熱帯雨林プロジェクト」の創設
     いまなぜ「熱帯雨林」なのか?
     プロジェクトが掲げる一〇の提言
     セレブたちの協力と青少年への教育
     『ハーモニー』の刊行

    第4章 地球環境と国際政治――国際的啓蒙活動
     半世紀で三八九カ国!
     熱帯雨林諸国を回る①─―アフリカ
     熱帯雨林諸国を回る②─―ラテンアメリカ
     熱帯雨林諸国を回る③─―アジア・太平洋
     地球環境市民賞の受賞と気候変動問題の「外交化」
     バリ・コミュニケの影響力
     日本での活動
     G20のリーダーたちと
     コペンハーゲンでの紛糾
     COPの継続と新たな交渉のあり方
     スターン卿との連携
     P8グループの立ち上げとさらなる挑戦

    おわりに
    主要参考文献
    事項索引
    人名索引

    OIC

    https://honto.jp/netstore/pd-book_25715367.html

  • 読んで良かったと感じた本です。
    皇太子の内面や、地球規模で環境問題に取り組む姿勢。
    彼に対して抱いていた印象が変わりました。

  • チャールズ皇太子と言えば、とかくダイアナ妃との離婚騒動や、不倫問題などのスキャンダラスな面ばかりが喧伝された観があるが、数多くのチャリティー事業や基金の設立、500を超える団体へのスポンサードなど、まさに200年以上にわたる英国王室の慈善・博愛活動の伝統そのものともいえる一面があることを皆さんご存知だろうか――ということで、その中の環境にスポットを当てて1冊にまとめたものである。
    1970年にはすでに環境破壊、特に農業における化学肥料による影響に強い懸念を表明していることからも、その長いキャリアがうかがわれる。また、自ら有機農法の実験農場を作り、そこで生産される野菜、果物、穀物をはじめ、牛、豚、鶏などの加工品や、ジャム、洗剤、化粧品などの販売による純利益は、すべて慈善団体に寄付されるといった話も紹介されている。熱帯雨林の救済にかける熱い思いと積極果敢な行動力もその一つなのであろうが、環境に関する様々な賞を数多く受賞している。その時々のエピソードを読み進むうちに、環境問題の世界的な流れをあらためて振り返ることにもなる。

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著者プロフィール

君塚 直隆(きみづか・なおたか):1967年、東京都生まれ。立教大学文学部史学科卒業。英国オックスフォード大学セント・アントニーズ・コレッジ留学。上智大学大学院文学研究科史学専攻博士後期課程修了。博士(史学)。専攻はイギリス政治外交史、ヨーロッパ国際政治史。現在、関東学院大学国際文化学部教授。著書に『ヴィクトリア女王』『立憲君主制の現在』『ヨーロッパ近代史』『エリザベス女王』『女王陛下の影法師』『貴族とは何か』など多数。

「2024年 『君主制とはなんだろうか』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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