社会科学のケース・スタディ: 理論形成のための定性的手法

  • 勁草書房
3.91
  • (4)
  • (2)
  • (5)
  • (0)
  • (0)
本棚登録 : 99
感想 : 4
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (376ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784326302147

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 社会科学でも統計的、数理的な研究手法がよく使われるようになったが、それでもプロセスを解明するのに事例研究が有効であるということを改めて認識させてくれた本。事例研究手法の長所と限界、間民主国家平和論の研究という実例、研究の段階として事例研究のデザイン、実施、発見から理論への含意の導出、科学哲学を踏まえたり、比較手法や整合性手法、プロセストレーシング、政策妥当性、さらに補章ではいくつもの研究デザインの実例の概要を紹介している。

  •  定性分析の方法論。特にKKVを意識している。KKVは定性的研究にも統計的検証に相似した条件設定を求めたが、それへの反発なり困惑は色々な場面で示されていて、日本語でも清水・河野『政治経済学方法論』で”KKVを超えて”みたいな節があったように記憶している。
     この本はざっと読みだとポッパーあたりまで持ち出して科学哲学から論じていて、方法論マニア的には興奮しそうな一冊。
     別に急いで読むべき本ではないし、読み切れるかどうかなーという感じはするが、これは買って損のない一冊と思う。

著者プロフィール

シカゴ大学大学院博士課程を修了,Ph.D.(政治学)を取得。ランド研究所などを経て,1968年よりスタンフォード大学教授を務める。専門は国際関係論,安全保障論。その学術的功績により,アメリカ科学アカデミー賞やヨハン・スクデ政治学賞などを受賞した。2006年,死去。
主著:Woodrow Wilson and Colonel House: A Personality Study (co-authored with Juliette L. George, Courier Dover Publication, 1956),Deterrence in American Foreign Policy: Theory and Practice (co-authored with Richard Smoke, Columbia University Press, 1974),『軍事力と現代外交――現代における外交的課題』(ポール・ゴードン・ローレンとゴードン・クレイグとの共著,有斐閣,2009年)など。

「2013年 『社会科学のケース・スタディ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

アンドリュー・ベネットの作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×