深紅の華 北京特派員右田早希

著者 :
  • 廣済堂出版
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  • Amazon.co.jp ・本 (328ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784331059593

作品紹介・あらすじ

舞台は2011年秋、天津-。元外相秘書の日本人変死に端を発して明らかになる中国大物政治家の不正蓄財、権力奪取の野望、クーデター、そして殺人-。その大物政治家の傍らで金と愛に飢え、激しい上昇志向に身を焦がす"女帝"に、『東経新聞』北京特派員の右田早希が挑む。やがて「紅い壁」の奥深くひそむ中国最大の政治事件の真相が暴かれていく。習近平体制前夜の"薄煕来事件"、この政治スキャンダルをモチーフに在中歴4年の著者が挑む本格フィクション。

感想・レビュー・書評

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  • この作品は、レッドウォールという名前で、発表されていた。
    薄煕来を、モチーフにした 物語。

    どんなことが、起こっていたのかが、
    丁寧に説明される。薄煕来とその妻の谷弁護士の錬金術も暴く。
    舞台は、重慶ではなく、天津に設定してある。
    薄煕来は、厚輝雷書記として、谷は 西羅佳として登場する。

    新聞記者である右田早希のモトカレが、天津のホテルで変死をした。
    天津の公安は、自殺と断定。
    モトカレは、佐古といい、国会議員の秘書をしていた。

    佐古は、厚書記と西と面識があったようだ。
    そこから、たぐり始める 隠された事実。
    西羅佳弁護士が、なぜ?そのような行為に出るのか?
    その動機が、わかるようで、わからない。

    早希には、セレンディピティが、常について回る。
    それが、表面をすべる。もっと深く中に入らねば。

    レッドウォール 西羅佳が、裏の主人公だ。
    小学生しか出ていないのに、北京大学に。
    身体を売って、裏口入学をした。
    その裏口入学は、厚輝雷も同じだったが、それは父親のチカラだった。
    そこで、西羅佳は、厚輝雷に会い、運命を託す。

    しかし、なぜ 西羅佳は、いとも簡単に
    人を殺したのだろう。
    中国では、賄賂は、誰しもやっていることだが、
    殺人となるとそう簡単ではないはず。
    中国公安の暗部か、黒社会のチカラがなければ、できない。
    もっと、大きな力が動いているはず。

    チャイナマネーとして、日本の政治家と厚輝雷と結びついている
    というのも、ちょっと無理があるなぁ。

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著者プロフィール

1965年生まれ。埼玉県出身。東京大学卒業。国際情報学修士。講談社入社後、中国、朝鮮半島を中心とする東アジア取材をライフワークとする。講談社(北京)文化有限公司副社長を経て、現在、『週刊現代』編集次長(特別編集委員)。Webメディア『現代ビジネス』コラムニスト。『現代ビジネス』に連載中の「北京のランダム・ウォーカー」は日本で最も読まれる中国関連ニュースとして知られる。2008年より明治大学講師(東アジア論)も兼任。2019年に『ファーウェイと米中5G戦争』(講談社+α新書)で岡倉天心記念賞を受賞。他に『アジア燃ゆ』(MdN新書)『パックス・チャイナ 中華帝国の野望』『ファクトで読む米中新冷戦とアフター・コロナ』(以上、講談社現代新書)など著書多数。

「2023年 『日本人が知らない!中国・ロシアの秘めた野望』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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