上京

著者 :
  • 廣済堂出版
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本棚登録 : 21
感想 : 4
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  • Amazon.co.jp ・本 (228ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784331508725

作品紹介・あらすじ

上京した若者の姿を等身体にとらえたフォト・ノンフィクション。

感想・レビュー・書評

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  • タイトルにすべてが詰まっている。
    上京した若者たちの、ノン・フィクション。
    『トーキョー・オムニバス』や『トーキョー・キッチン』に載っていた人たちも出てくる。

  • 1年前、2年前、3年前って何考えて生きてたんだろうって、考えさせられました。

  • 主に20代の人を中心に
    上京者100人をインタビューした本。
    見開きで左がインタビューで右がその人物の写真。
    写真を撮る場所は上京者が選ぶ所縁のある場所。
    やはりというべきか
    多くの人が上京に夢を持っていることがわかる。
    上京して年月の浅いものは
    たくさんの選択肢に戸惑いながらも
    そこに可能性を感じ
    ある程度の年月を経ると
    東京の怖さ(治安であったり生活に流されることであったりそれは様々)に気づいたり
    現実の厳しさと自分の夢との狭間に揺れたりするようになり
    長期になると夢は夢のままであるか
    夢を現実へと昇華できるかの先がだいたい見えてくる。
    僕自身、東京に対する憧れや夢はあった。
    それはやはり漠然としていた。
    多くの地方の若者が感じる東京への憧れ、
    それが共同幻想となり
    東京の魅力を作り出しているように思えた。
    ただ、そこで生き残るためには
    強い意志が何より必要であるように感じた。
    東京は何でもあるからこそ、
    流されてしまいやすいのだ。
    僕にも経験がある。
    それは地方都市の比ではない。
    また、東京の人間関係には多くの場合、温度がない。
    冷たくも温かくもなく、温度がないのだ。
    だからこそたくさん人がいるのに孤独を感じやすい場所でもある。
    そんな中で「故郷」は確実に上京者のアイデンティティの中核を担っていた。
    僕がいまだに関西弁を使い続けるのと同じように。
    そして僕の関西弁が標準語化されているのと同じように
    それぞれのアイデンティティは故郷と東京とが混ざり合ったオリジナルであった。
    同じ上京という経験を持つ小林キユウの視線は
    どこか仲間を見るように温かいと感じた。

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著者プロフィール

長野県茅野市生まれ。写真家。アウトドアライフ歴は35年。13歳で登った八ヶ岳の赤岳で山に目覚め、高校時代にフライフィッシング、バックパッキングをはじめ、大学時代は山岳サークルに所属。日本アルプスや離島を歩きまわる。ここ数年は八ヶ岳山麓の森にキャンピングトレーラーを引き込み、都会から週末ごとに通うデュアルライフを実践中。

「2022年 『キャンプで淹れるおいしい珈琲』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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