ひょうたん のっぺら巻之二(仮) (廣済堂モノノケ文庫)

著者 :
  • 廣済堂出版
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本棚登録 : 49
感想 : 13
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  • Amazon.co.jp ・本 (274ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784331615904

作品紹介・あらすじ

江戸の人々は言う、「江戸で人気ののっぺらぼう同心を見て驚くなんざ、とんだ江戸っ子の名折れよ」と。情に篤く正義感の強い柏木千太郎のことだ。しかし、江戸っ子たちにも、のっぺらぼうだからこそ気になることがある。柏木の旦那はどうやって飯を食べている?-実は、腰から下げたひょうたんに、胃の代わりに食べさせるのだが、そのひょうたんがなくなったから一大事!他に使いようもないのに、いったい誰が盗んだのか。同僚の片桐正悟と下っ引きの伊助が江戸中を探し回り…。のっぺらぼう同心の心優しい捕物帳、大好評第二弾!

感想・レビュー・書評

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  • のっぺらぼうの同心がフツーにいる江戸のお話。タイトル作の理由が!そうだったのか!と思いました(笑)。タイトル作がかなりよかった。普通の時代もの読者も楽しめそうです。

  • 話が良くできているし、人情があるし、プッと笑えるエッセンスもちりばめられており、本当に面白かったです。
    あやかしという傑作選に一話収録されており、面白かったので、読みました。この表紙の絵だし、装丁もライトな感じだし、知らなければ、手に取ることもなかったと思います。
    畠中さんのしゃばけシリーズのようなタッチの時代小説です。大好きになりました。一巻を含め、この作者のものをいくらか読み漁る予定。

  • 【収録作品】ひょうたん/丑の刻参り

  • いやー、面白かった。
    絶版になってたので、在庫ある店舗から代引きで取り寄せたので、ずいぶん高い文庫本になってしまったけど、その価値はあったなぁ。
    二作の短編が収録されてるのだけど、雰囲気がまるで違いどちらも良かった。
    一話の「ひょうたん」は笑ってしまった。
    千さんはそーやってご飯食べてるのかと!
    ひょうたんにも個性?というか、好みがありそれが可愛くておかしい。
    想像するだけでニヤニヤしてしまう。
    二話の「丑の刻参り」は打って変わって、ぞくりとさせつつ、ホロリとする。
    このシリーズはこれで終わりなのだろうか?
    もう新作は出ないのかなぁ。

  • のっぺらの続編。
    今回もナカナカまとまった面白い妖異捕物中編2編、両方とも面白かった。市井人情と怪異譚の配合バランスが上手いねんなぁ。

    のっぺらぼうの食事はどうするのか?なるほど、そういう方法を考えて、そういう事件に持って行くのか(笑
    恋情の猛嫉は怖いなぁ。人を恨まば穴二つ、あんまり深く憎しみを持つというのは不幸の元やなぁ。

    ところで、シリーズはこの2巻目で中断しているようだが、続編はないのだろうか?楽しみに待ちたいところである

  • (15-41) 「のっぺら」を読んだ時、千太郎はどうやって食事をしてるんだろう?と思った。だって口が無いから筆談で話すんだから。じゃあ目は?は置いといて・・・。表題作では、それが秘密でもなんでもなくあっさり明かされ、そこから事件という展開だった。人情物の話でとっても良かった。
    もう一つの「丑の刻参り」はありがちな設定と展開なのに、ぞっとする恐さとラストのあたたかさでこれまた良かったわ。

  • 読みは冴え、腕も立つし、情けもある。
    美人の奥方に、かわいい娘、気の利く岡っ引きの見習いと、
    向かうところ敵なしに思えたのっぺら同心にも、
    そんな弱点があったとは。
    思いもよらぬ「ひょうたん」に驚きもし、笑いもした。

    いや、口がきけないとか、
    だから矢立の墨が切れると筆談もできないとか、
    他にも弱点はあるのだろうけど。

    それに比べると「丑の刻参り」は桜や丑の刻参りのイメージに意外性がなかったためか、
    落ち着いた感じに。
    それも悪くはない。

    いずれにしても、早く次の作品が読みたい。

  • のっぺらぼうの食事…なにやら、江戸っ子に混じって、
    したり顔で知らない人に説明したい(笑)。

  • そうか!そうやって千さんは食事を!!
    と新事実にびっくりの「ひょうたん」。
    一転して「丑の刻参り」はこわーいお話。まさに人を呪わば穴二つ、ですね。

    そして何よりも相変わらず艶様がとっても格好良かった(笑)。

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著者プロフィール

大阪生まれ。『出てこい!ユーレイ三兄弟(ブラザーズ)』でデビュー。ファンタジーとホラーのジャンルで活躍。「封殺鬼」シリーズ 、「カラクリ荘の異人たち」シリーズ、「九十九字ふしぎ屋 商い中」シリーズ、「あやかし同心」シリーズほか、著書多数。

「2023年 『七人怪談』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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