SHINJO夢をありがとう: 新庄剛志と過ごしたアメリカ滞在記・北海道観戦記 (廣済堂文庫 コ 13-1)

著者 :
  • 廣済堂出版
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  • Amazon.co.jp ・本 (238ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784331654088

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  • 21世紀最初の年、「SHINJOY!」という単語を結構耳にしました、発祥は不明ですがSHINJO+ENJOYの造語とのこと。
    ちなみにその2001年はイチロー選手と新庄選手が大リーグへの挑戦をはじめた年です。

    その新庄選手、阪神時代にもイロイロとやんちゃな話題を振りまいていたイメージがありますが、
    海を渡ってからは、解き放たれたかのように生き生きと、楽しそうにプレーしていたのが、強く印象に残っています。

    3年間大リーグでプレーをした後、北海道に移転した日ハムにて引退を迎えることになりますが、
    そんな新庄選手の野球人生の後半生5年間を、通訳という視点から綴ったのが、こちら。

    スタートは2002年、大リーグ2年目のSFジャイアンツ時代からとなります、章立ては前後してますが。
    いつでもどこにいても、人を楽しませることを優先し、それによって自分が楽しむ。

    この中で取り上げられている「白い車は白く乗れ」と怒られた、との言葉は
    普段から口にしている「野球選手はスター、スターは憧れの存在たれ」という信念からでた言葉でしょうか。

    そういった新庄選手の生き様がわかるエピソードが、素朴ながら真摯な筆致で織り込まれていきます。

    そうそう巻末の「通信簿」を見ると、記録としては安定はしていたものの、
    同時代のイチロー選手や松井選手と比べると見劣りしてしまうのは確かです。

    それでも、、

     ・日本人初の大リーグ4番スタメン
     ・日本人初の大リーグ満塁HR
     ・日本人初のワールドシリーズ出場&安打、バットが殿堂入りしてたりも

    といった感じで、要所要所のツボは押さえているような気が。

    ご本人曰く「イチロー君は記録、ボクは記憶」とのことですが、、
    シービーじゃありませんが、「記録より記憶に残る選手」なのでしょうか。

    となると、イチロー選手や松井選手はルドルフか、、確かにそういう比喩も当てはまるかな、、
    ちなみにイチロー選手の新庄選手についてのコメントはと言うと、、こちらも言い得て妙かと。

     - 僕はヒットに出来るボールを、ヒットになる打ちかたで打っているだけ、
      ヒットに出来そうに無いボールを、毎回違うフォームで打っている新庄さんこそ本当の天才です。

    ん、どちらかというと打撃よりは守備力を買われていたそうですね。
    そんな新庄選手の捕球法を、アメリカのメディアは「SHINJO-HOP!」と表現したそうです。

    イチロー選手の「laser-beam!」も上手いと思ったがこちらも上手い、こういった話が日本のメディアになると、、
    何打数何安打打率何割で終わってしまうのが残念ですね、「BASEBALL」を彩る言葉の差が如実ですなぁ。

    ハナ歌を口笛を奏でながらスキップを踏みたくなる、そんな一冊、Let's have some fun !

  • (文庫 - 2007/3)

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