- Amazon.co.jp ・本 (189ページ)
- / ISBN・EAN: 9784333015719
作品紹介・あらすじ
せっかく生まれた「いのち」なら、光り輝いて生きていきたい。
キラキラ光る多くの人の「いのち」の光を見ていこうと願い、55年の教育者生活を貫いてきた著者の生命の尊厳に根づいた教育エッセイ。
感想・レビュー・書評
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講演会に参加した際に東井義雄先生のことを知り、本を読むことにした。
人は意識したものを目で見ているというところが特に印象に残った。×じゃなくて、⚪︎を見るようにするように意識すること。
大人の発言で子どもの伸びたい気持ちを摘み取ってしまうのは、残念でならない。
子どもたちの伸びたい学びたい気持ちを大切にして向き合っていきたい。 -
最後の日記は胸がつまるとともに、当たり前の日常が改めて尊いと感じる。良本。
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”東井義雄さんが月刊婦人誌マミールで連載していた文章をまとめたもの。
巻末に収められた「最後の日記」にこめられた想いがヒシヒシと伝わる。
(亡くなる一週間前まで書かれていたもの)
<キーフレーズ>
・「吹雪の中の父に負けてはならぬと、僕は勉強を続けた」
★八木橋雄次郎さんの詩「通信簿」
その潔白と信義と新設とは
人間として生きていくための至上のものだ
それなのに
おまえの通信簿のどこに
そのことが記載されているというのだ
・祝出発の親心(p.56)
★親や教師は、子どもに知識を与えようとあせりがちだが、何がほんとうであるかを、追求する態度を育てることのほうが、もっと大切ではないだろうか(p.63)※保母さんの記録から
★そのとき、背広のままプールに飛び込んだ人がありました。(略)校長先生でした。(p.128-129)
・小さい勇気をこそ(p142-)
★七十九歳の誕生日を迎えさせていただいた
これまで
誕生日を迎えても
別に大した感慨をもち得なかった私だが
ようこそ ようこそ
こんな年まで生きさせていただいたことだと思う
(略)
ここに寺を開き
守りぬいてきた父親たちのことを思うと
せめていのちをいただいて
この寺のゆき先を見守り 私の責任を果たし終えるまで
もうしばらく
何とかいのちをいただきたい思いを禁じ得ない(p.171)
・兵庫県立八鹿町立八鹿小学校 校長のバトン(東井義雄先生→井上和昌さん)
<きっかけ>
・人間塾 課題本(不参加)” -
教師や親など、子供の教育者に向けて書かれたであろう本。著者の暖かな眼差しを感じる。教育者ではない自分も、このような親の思いがあったのかと胸が熱くなる。
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引用している作文自体、ずいぶん昔のものだと思うが、子供の素直な声が聞こえてくる。
この本の伝えたいこととは離れるかもしれないが、そんな素直な声を表現できる子供、それを育ててきた先生方がすばらしいと思った。
いま、現場は忙しく、いろんなことを省略したり、諦めたりしなければならなくなっている。
こんな時代でも忘れてはならないことをこの本は伝えていると思う。
心に残った言葉↓
口よりも耳を大切に
聞いた上にも聞くことに努める
一方的に聞くのでなく、その真反対の声もよくよく聞く
ことばにならないことば、声にならない声をもよくよく聞く