人格障害かもしれない (光文社新書)

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著者 : 磯部潮
  • 光文社 (2003年4月18日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (234ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784334031947

人格障害かもしれない (光文社新書)の感想・レビュー・書評

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  • 2017年積読消化39冊目。交換してもらった本。“母親が子供にべったりに生きていると「ひきこもり」は長期化する。母親が生き生きと母親らしく生きていくことが子供にもいい影響を与える(154ページ)”と書かれていた。

    負のエネルギーは凄まじく家族や恋人、医師など周囲を大きく振り回すが、正のエネルギーも持っていて、その振り幅が激しい。例として尾崎豊、太宰治、三島由紀夫などが挙げられている。わかりやすかった。

    春日先生は「寄る辺のなさ」と表現していた。磯部先生は「所在のなさ、存在の儚さ」と書かれていた。私でいうなら言いようのない不安やどこにも属せない不安みたいな感じなのかもしれない…。アスペルガーもそうだけど凶悪犯罪で取り上げられることが多々あるので、病名だけがクローズアップされて一人歩きしているように思えた。


    ・境界性人格障害の人の母親もまた、境界性人格障害である場合が多い(131ページ)
    ・反社会性人格障害は精神科臨床には馴染まず、犯罪精神医学の分野であり、治療は不可能です。(135ページ)←ハッキリと書かれていた。

  •  (著者のことば:本の扉に書かれている紹介文)
     人格障害と診断が可能な人たちのなかには,特異な才能を持った人が一部に存在します。彼らの多くは生活が破綻し,アルコールや薬物に手を出したり,自殺を何度も試みたり,実際に自殺してしまったり,友人関係や異性関係がいつも不安定だったりします。その一方で彼らは非常に精力的に創作活動を行い,創造的な仕事をしています。これらの代表的な人物として,本書では尾崎豊,太宰治,三島由紀夫を取り上げています。
     彼らは人格障害であるが故に苦しんでいましたが,それ故のエネルギーも有していたのです。このエネルギーは多くの人格障害の人に認められます。

     この本は,書店で偶然見つけた本です。発行年が2003年ですから,もっと以前に読んでいてもよかった本ですが,出会うのに時間がかかっています(内容とは関係ありませんが)。
     著者の言葉にもありますが,人格障害の人は,ここ数年の事件の影響があるからでしょうか,非常にマイナスの側面ばかりが強調されています。物事にはマイナスの側面ばかりではなく,プラスの側面もあるのですが,非常に偏ったとらえ方が大多数です。この本では,人格障害の人のプラスの側面を積極的に紹介しようとされています。 

     また,凶悪事件を起こした人など,マイナスの側面も非常に個別性があり,人格障害の人の共通点ばかりを強調して,すべての人格障害の人が危険であるという考え方に対しても注意を呼びかけています。
     一定数以上の精神障害を持つ当事者と接すると,当たり前のことですが,病気や障害の共通点だけではない個別性が分かります。しかし,多くの人は日常的に複数の精神障害を持つ当事者と接することがありません。いきおい,出会った人が100%そうなのだというふうになってしまいます。

     この本を読むことで,人格障害の人のプラス面とマイナス面,多様性と普遍性(共通点)を意識しました。

  • いわゆる人格障害について書かれた本。

    個人的に参考になると思った部分を以下にメモ。
     人格において正常か異常かの区別は専門家であっても大変難しい。病的な人格はひところでいえば「日常生活、社会生活に支障をきたすもの」
     境界性人格障害の特徴は「見捨てられ不安」「不安定で激しい人間関係」「極端な両価性」「衝動性」「空虚感」
     人格障害はその特徴からおおまかにA群、B群、C群に分けられる。
     A群(精神分裂病系) 被害妄想が極度に強い、極度にマイペースで他人と正常なコミュニケーションがとれない
     B群(境界性人格障害、自己愛性人格障害) 感情の起伏が激しく、他人を振り回す傾向にある
     C群(回避性人格障害) 引きこもりタイプで人とうまくコミュニケーションが取れないタイプ
     反社会性人格障害を除くと人格障害だからといって犯罪を犯す確率が高いわけではない。むしろ自傷行為やドラッグなどに溺れる可能性が高い
     治療に関しては現状非常に時間がかかることが多い(特にB群)。また一歩引いて接することが大切。
     人格障害をもった人間はそのすさまじいエネルギーのため、後世に残るような偉大な作品をのこした作家・芸術家などもいる。例 尾崎豊、太宰治、三島由紀夫

    個人的には人格障害とは「物事の捉え方(認知)が非常に偏っている。正常な範囲の感情のコントロールができない。感情の起伏が人並外れて激しい。」ことだと思う。だから一般的な社会生活を送ることが難しい。そのかわり、その激しいエネルギーにより、素晴らしい作品などを残すことも多い。周りのサポートや環境いかんによってはある意味天才ともいえる。

    ちょっと古い本(2003年)だからか認知行動療法の類はあまりでてこない。治療が難しいともはっきり書かれているが現在ではどうなのだろうか。

  • (境界性)人格障害が何かをざっくりと知ることができる。偏見や差別に傾かないように配慮した丁寧な記述であり、筆者の人の良さを感じた。ただ反社会性人格障害に関して絶望的な記述しかなく臨床での対応がどうなっているのか、よくわからなかった点が不満だった。加えて、尾崎豊、太宰治などの(あえて?)かつての著名人が例としてあげられているが、分析のもととなる情報が果たして正確なのか疑ってしまい、全体の信用性にも影響があるのでは、と感じた。

  • 境界例について知りたかったので購入ましたが、人格障害全般についてわかりやすく説明されています。
    ライトな感じですし、読後感も重くないです。
    ただ、主観的な記述もあり、スプリッティングと現代社会ってあんまり関係ないんじゃないのかな~と感じました。(※個人差があります)

  • 【資料ID】15537
    【分類】493.76/I85

  • 面倒な題材を扱ってる割に読みやすくて良かったと思う

    光文社新書らしい軽さ

  • 人格障害はどうしても負の側面に注目されがちだが、一部の人間は才能をいかんなく発揮しているというのがわかる。ただ、人格障害は悪い部分だけではないというコトを主張しすぎて好き嫌いがはっきりわかれる内容ではある。

  • 「心の病気」と称される様々な症状と、病名、特徴についてまとめられた一冊。病気の兆候や対処を知る事ができ、また読む事で自分の中にもある偏見に気付く。
    病気の特徴について、往々にしてマイナスからかプラスからのどちらかしか見られていないことを改めて実感した。例えば尾崎豊。アーティストとしての才能という面、死に際や日常の奇行という面。両面が語られるけれども、常に賞賛か批判か、ゴールが決められて語られている。
    病気も様々あるが、必ず両面がある。

  • 社会現象としての人格障害を扱っている。
    実践的ではないが、歴史的経緯、医療的診断基準を示していて、それはそれでためになる。
    著名人の精神分析をもっとやって欲しかったなぁ、という読後感です。

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