さおだけ屋はなぜ潰れないのか? 身近な疑問からはじめる会計学 (光文社新書)
- 光文社 (2005年2月16日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (216ページ)
- / ISBN・EAN: 9784334032913
感想・レビュー・書評
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☆R02-11-07過去読んだ本の読み返しの際にブクログメモ
会計を身近な疑問からはじめる 実社会でも役立つ本質的な会計学を紹介
企業の大前提→ゴーイングコンサーン=継続すること 利益は売上マイナス費用
さおだけ屋の商売モデル 仮設①実は売り上げが高い、②実は仕入れ費用が低い
「2本で1000円、車が止まると5000円」☆生田時代に体験・車が止まるとすぐにセットされ断れず
単価を上げる→主婦を脅して、10倍で物干し竿(平成13年1月23日朝日朝刊)
さおだけ屋は副業→商店街の金物屋が配送を頼まれるので配送途中に売っている。大急ぎでお店帰るだけのときもあり
利益を出すため=売上を増やす、費用を減らす
節約が絶対額で考える 1万円以下の買い物については何も言わない 費用の削減は%ではなく絶対額で考える→塵が積もっても山にはならない。 スーパーで10円節約だが、家の購入、結婚式高くてもいいや!
節約した気になって会計を見ていない
費用対効果の嘘 食洗機で水道代8万円節約→電気代、洗剤代もかかる→情報源が偏っている場合、本当の費用対効果がわからない 時間の節約どう考えるか☆結婚生活では、気分がよくなるものは買いたい!食洗器、ルンバ
ベッドタウンに高級フランス料理店(住宅街にポツンと一軒、ターゲットが見えてこない→サラリーマンなし、マダムいない地域)→あまりにも不思議だから行ってみた。会計士としてこのお店の商売形態は無視できなかった。
このお店は趣味でやっているのか?→トイレの壁「シェフが教えるフランス料理教室」
本業があるから副業が成り立つ→自社にとって相乗効果の高い事業は何か?自社の技術を活かせる新規事業はないか?
小説家になりたい→もし家電販売店で働いているならその知識を小説にすべき、副業のネタ「女子大生会計士の事件簿」
在庫コスト 会計的に考えるなら使わないものはさっさと捨ててしまったほうが合理的で効率が良い
在庫を減らす究極の形態が受注生産
商売の基本=チャンスゲイン(売上機会の獲得) チャンスロスしないための目利き
数字は説得力を持つ エイリアン2はとてもいい映画ですよ!→エイリアン2を74回見ました!(映画評論家平野秀明) 女子大生会計士の事件簿3,000部は売れる!→会計人口は300万人そのうち0.1%に受け入れられれば3,000部売れます!
回転率 薄利多売は回転率が命 牛丼屋→カウンターで落ち着かず、せいぜい30分 1000円カット→客は出費節約、時間も節約
単価を上げられないなら回転率を高める 売り上げ=単価×数(回転率)
安さが魅力のお客→もっと安い店があれば回転率は落ちていく 家電量販店のポイントカード
会計で不正の見分け方 リスクアプローチでポイントを縛る→全体を見てもわからないもの、ポイントを絞ってみる→大きいものに絞る
大学受験の現代文攻略法…文章の中から過去と現在、自然と機械といった対比されている二つのものを見つける
大学受験の問題→必ず何かの対比の軸を語っているはず
キャッシュフロー クレジットカード→夜の飲食店で現金だけだと安心して飲み食いできない☆R021118コンビニATMが増えた今、クレジットカードの意味はあるか?
50人に1人無料→100人だと2人が無料=2%の割引 無料=おトクという思考回路 大して得ではないことを別の表現で言っている
全日空楽乗キャッシュバックキャンペーン→チェックインカウンターの行列で目の当たりにするから効果大
賢い主婦 自然と数字のセンスを発揮 スーパーのチラシチェック→前日、他店との比較、日々の生活のちょっとした数字にも気を配る
日経平均株価 2005年1月31日現在 11,387円☆社会人1年目のとき詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
15年前に流行った易しい会計の本を図書館で見つけたので、ひねくれものの私は今更ながら読んでみた。
なかなか、つまらない本でなんで売れたのか意味不明。
ただ、この本が出たあたりから、
“易しいビジネス本”が流行り始めた気がする。マンガとか、エッセンス本とか。
ひとつわかったことは、本のタイトルって本当に重要だなぁということかな。
高度情報“過多”時代になり、キャッチーな入口はとても、重要かと。
会計のことより、それを再認識したことで、読んだ価値はあるかも。(苦笑)
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会計という分野から世の中の仕組みを理解するのに足掛かりとなった作品で、私にとってのバイブルです。
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会計をテーマにした本ですが、会計を全く知らない人でも楽しめます。
●さおだけ屋で竿竹を買っている人は見たこと無いのに、どうしてさおだけ屋は潰れないのか
●客のいない立地最悪の高級フランス料理店はどうしてやっていけているのか?
●あの人はなぜいつもワリカンの支払い役になるのか?
など、どれも身近に想像できて、とても気になる疑問から出発する本です。
それぞれに会計の観点から驚くべき答えが用意されているのですが、
そのどれもが「なるほど!!」と膝を打つようなものばかりです。
答えを発表した後には、会計の本質的な考え方である、
●見えないものを見えるようにする
●「どうすれば物事を的確にとらえることができるようになるのか?」を追求する
に迫って行きます。
わかりやすい疑問を出発点にしているので、
会計なんか知らない!という人でも会計の雰囲気をつかめると思います。
もちろんある程度会計を知っている人でも充分楽しめます。
むしろ自分の知らない会計の一面を発見できるかも知れません。
加えて200ページ程度の軽い新書なので、スキマ時間にでも読みやすいです。
とてもおすすめ。 -
会計の入門書、というよりも更に前段階のもの。
会計に興味を持ち、入門書を読んでみようという気にさせるための本。
読み物として面白い。これから会計を勉強してみようと思っている人が、ウォーミングアップとして読むのに良い。 -
会計を身近に感じられる本。竿竹屋は、商品を客先に届ける途中にやっているので潰れない。また、竿の単価をあげたり工事費を取ったりすることもある。
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しばらくぶりの再読。会計初心者におすすめ。巻末に用語の解説もあります。
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髙野秀之先生 推薦
副題には会計学とありますが、さまざまなエピソードを交えて経済学の理論的な基盤がやさしく説明されています。経営学や経済学を学ぶ学生にとって、知的会話のスタンダードになる一冊。