チョムスキー入門 生成文法の謎を解く (光文社新書)

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著者 : 町田健
  • 光文社 (2006年2月16日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (226ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784334033446

チョムスキー入門 生成文法の謎を解く (光文社新書)の感想・レビュー・書評

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  • 「科学としての言語学」を厳格に掲げる立場から、チョムスキーの生成文法を批判的に解説している本です。

    生成文法の理論の変遷を簡潔にたどっていく形で説明がなされているのですが、そのたびに著者によるほぼ同趣旨の批判が繰り返されるので、若干うんざりさせられますが、批判の内容に関してはそれなりに納得できるものではないかと思います。著者自身が「科学としての言語学」としてどのような内容がふさわしいと考えているのかまったく知らないのですが、認知的なシステムの裏付けがないところで恣意的に統語論的な枠組みを想定するのは、やはり問題が大きいのではないかという気がしました。

    とはいえ、本書のように著者自身の立場を鮮明に押し出した内容の本に、「チョムスキー入門」というタイトルを付すことには、やはり疑問なしとしません。「20世紀思想家文庫」というシリーズの一冊として刊行された田中克彦の『チョムスキー』も、イデオロギー的な批判に終始しており、どうも生成文法は一般の読者にも手に取りやすい入門書に恵まれていないのではないか、という気がします。

  • ある種の正しい意味での「入門」。
    理論の紹介をしつつ、休む間も無く批判を加える。そして、生成文法論への批判と今後への憂いとも見えるコメントで筆を置く。
    さらっと理論を知る、といった意味の「入門」ではなく、批判的な態度を持ちつつ議論の輪の中に入るという意味での「入門」の本。
    憎さ余って…で理論をくさしまくってる本、と読んでしまうと面白くないかもしれない。学問的態度で向き合うことを、この本は要求している。

  • 学部の時に取ってた言語学の授業で、ひたすら樹系図みたいの書かされたのはこういう訳だったのかーと納得。
    でもまるっきり入門者には、一つ一つの解説は納得できても、全体として何をしたいのかは分かるような分からないような…

  • きたる3月5-6日(2014年)にチョムスキー来日講演が上智大学で行われる。
    チョムスキーが偉人であることは知っているのだけども、結局何を説いているのかはよくわからないので、手に取った1冊。


    チョムスキーが解き明かしている生成文法について、ざっくりと解説されている。
    やや難しい部分あるけども、概要は何となくわかった。

    ところどころ(というか、頻繁に)チョムスキーに対する批判的意見が差し込まれているので、頭を切り替えるのが難しい。
    正直、後半にはウンザリしてきた。

    もっとスッキリとまとめて、くれないと、チョムスキーの入門書なのだか批判書なのだかよくわからない。
    てことで、他書をあたってみたい(ググって終いにしておくか・・・)。

    ----------------
    【内容(amazonより)】
    本書は、アメリカの言語学者ノーム・チョムスキーが創り上げ、そして発展させた「生成文法」という文法理論の基礎を解説し、その価値と問題点の両方を明らかにしようとするものです。生成文法は、独自の用語を使って独自の道具立てに基づきながらコトバを分析するため、初めてこれに接する人は、まるで数学の論文を読むかのように、ひどく難解な理論のように思ってしまいます。もちろん、専門的な論文を読む場合には、他のどの分野の学問でも多かれ少なかれそうであるように、ある程度は難解な部分もあります。本書はできるだけ平易な英文を題材にして、生成文法でとられている考え方の基本を、できるだけ丁寧に解説します。
    ———————
    【目次】
    まえがき
    第1章 文の構造を分析する
    ・「文法」とは何か
    ・語順の決まり
     ほか

    第2章 生成文法とは何か
    ・生成文法の登場
    ・文の構造を表す方法
     ほか

    第3章 深層構造と表層構造
    ・句構造規則は単純な方がいいのか
    ・句構造規則を超える―深層構造の登場
     ほか

    第4章 普遍文法を追究する
    ・生成文法と主語、目的語
    ・普遍文法を仮定する
     ほか
    牽引
    ————————

  •  深層構造と表層構造の関連、理論化の矛盾など、生成文法を批判的に解説。現代言語学の祖はソシュールといわれています。その研究の第一人者である著者が生成文法を「外」の視点から解説します。ちなみに、生成文法は今でも(?)現代言語学の主流です。私は個人的には無理があると思うのですが・・・。言語学の世界は1980年代から「認知言語学」という分野が生まれ、発展してきています。私はこちらを勉強しました。

  • [ 内容 ]
    「言語学の巨人」の難解な理論を、“マチケン”先生が分かりやすく丁寧に解説。
    「抽象的思考力」を身につけるための一冊。

    [ 目次 ]
    第1章 文の構造を分析する(「文法」とは何か 語順の決まり ほか)
    第2章 生成文法とは何か(生成文法の登場 文の構造を表す方法 ほか)
    第3章 深層構造と表層構造(句構造規則は単純な方がいいのか 句構造規則を超える―深層構造の登場 ほか)
    第4章 普遍文法を追究する(生成文法と主語、目的語 普遍文法を仮定する ほか)

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    [ おすすめ度 ]

    ☆☆☆☆☆☆☆ おすすめ度
    ☆☆☆☆☆☆☆ 文章
    ☆☆☆☆☆☆☆ ストーリー
    ☆☆☆☆☆☆☆ メッセージ性
    ☆☆☆☆☆☆☆ 冒険性
    ☆☆☆☆☆☆☆ 読後の個人的な満足度
    共感度(空振り三振・一部・参った!)
    読書の速度(時間がかかった・普通・一気に読んだ)

    [ 関連図書 ]


    [ 参考となる書評 ]

  • 生成文法について、その問題点を述べつつ解説した本。

    大学で生成文法"も"専攻してたんですが、
    その時の教材みたいに「生成文法とはこういうものだから~~」という一方的なモノより、
    この本のように問題点を提示してくれる方が学習にはいいと思った。

  • かなり攻撃的。この内容で「チョムスキー入門」はないと思う。
    チョムスキーの普遍文法や生成文法のココロに関してなら
    「岩波講座 言語の科学〈1〉言語の科学入門」
    政治的発言含めた、チョムスキーの人に関してなら
    「チョムスキー (FOR BEGINNERSシリーズ)」
    が入門的内容としてわかりよいです。しかし、チョムスキーのインタビューや著作を読めば「この人天才なんだ!」という感じがする。

  • 本書は題名の通り、生成文法と呼ばれる言語学における仮説についての入門書です。

  • 町田さん,生成文法がお嫌いみたいです.生成文法の入門書だと思うのですが,ちょっと紹介しては問題点…の繰り返し.「文というものが何なのか定義できていないと…」とか批判点に挙げるけども,町田さんはそれを乗り越えているのだろうか? 批判的なのはいいけども,建設的でないのはよくない.

    能動態と受動態が同じ意味であるという“仮定”や,深層構造では同じであるという想定に対して,「それを事実に基づいて検証することはできない」という批判をしています.この批判がもし妥当なら,物理学の理論は破綻です.質点は事実ですらないので,この仮定に基づいて組まれた理論は,町田さんに言わせると「ちゃんちゃらおかしい」ことになると思うのですが,まえがきで「もし生成文法が,ニュートン物理学や相対性理論のように,本当に正しい学説なのだとしたら,…」と述べていますが,ニュートン物理学は町田さんにとっては「本当に正しい学説」みたいです.批判的な観点というのは大事ですが,町田さんの批判の仕方では,物理学の理論も批判の対象になるはずです.一貫性のない批判はだめです.論理的ではありません.

    たぶん,町田さんはモデルとか理論とかを作ったことがないんでしょう.また,理論はあらゆることを説明できなければならないものだという誤った認識をしているように思われます.

    追加:2012年3月28日
    読み直しても,やはり印象は同じ。僕が生成文法を擁護するかどうかは,生成文法を知ってから決めようとしているけども,町田さんの批判は,“批判のための批判”でしかないと思う。ある2つの文の意味が同じかどうかを,直観に頼って決めるのは問題だ!と批判しつつ,“英語の勉強で習ったから同じだと分かりますよね~”みたいなことも書いていたりする。英語のネイティブでない僕らは,そうやって語学書に書いていることを信用するしかないけど,“同じです”としたのは結局のところネイティブの直観であるはず。それに文句を言っているわけだから,あらゆる語学書に書いていることは根拠がないと主張してくれないと,まともな批判をしているとは言えない。

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