ものづくり経営学: 製造業を超える生産思想 (光文社新書 293)

  • 光文社
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  • Amazon.co.jp ・本 (564ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784334033934

作品紹介・あらすじ

産業の構造変化、国際化に対応するものづくり戦略とはどういうものか?実践・研究の第一人者たちが、ものづくり学の可能性を描き出す。

感想・レビュー・書評

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  • 設計段階で、製品アーキテクチャーの概念を導入。
    インテグラル型 製品事に最適設計(特注品)
    モジューラー型 インタフェース標準化(汎用品)
    2つをキーにものづくり論を展開されている。

  • 個人的には好きな本だけど、どの層が読むといいのだろうか?文庫だが、専門書に近い。

    成功例だけを取り上げているのではないか?
    観測者のバイアスが多分に含まれるのではないか?

    という懸念がついて回る。

    あとは、ものづくりのフレームワークを他の業種に当てはめた思考実験、各国のものづくり特性の章は少々退屈に感じた(もちろん私の知識不足により楽しめなかった可能性もあるが)

  • 特に自動車産業に代表される、インテグラル型のものづくりを得意とする日本のものづくり経営学的な考察。製造業やものづくりといえば理系の範疇と思うが、経営学的な視点で文系的な考察もある意味で必要であろう。
    近年のデジタル化や中国の台頭、GAFA, BATHの躍進を見てなお、伝統的な日本企業の強みを活かしたグローバル規模の企業は誕生し、生き残れるだろうか。

  • やっと読み終わった…3ヶ月弱くらいかかってしまった。面白かったけど内容が分厚くてさらさらこぼれ落ちてしまっている感があるので、落ち着いたらまた読み返したい。

  • 信州大学の所蔵はこちらです☆
    https://www-lib.shinshu-u.ac.jp/opc/recordID/catalog.bib/BA8141911X

  • 【配置場所】特集コーナー【請求記号】509.6||F【資料ID】91070274

  • 「ものづくり経営学」
    産業の構造変化、国際化に対応するものづくり戦略とはどういうものか?


    まず、著者が長を務めるものづくり経営研究センターについて触れると、こんな感じである。ものづくり経営研究センターとは、世界をリードするものづくり研究の拠点を日本に作ることを目的として誕生した。東京大学に設立され(2004年)、今年で10年目となる。


    センターの特徴としては、経営学者や経済学者達が運営を担っているということでしょうか。ものづくりといえば、理系の独断場。にも関わらず、大学で理系分野に在籍していたわけでも、学者として現場を知っているわけでもない(必ずしも全員ではないだろうけど)彼らがなぜ運営者なのだろうか。答えは、「ものづくりには文理融合で挑むべきだから」である。


    では、文理融合とはどういうことか?日本のものづくりは現状(2007年)どのような状態にあるのだろうか?そもそもものづくりの概念は正しく社会に伝わっているのか(当時は確実に間違っていたりずれた認識にだったように思う)?それらの疑問を紐解いていくのが、本書となります。


    第1部では、ものづくりの現場の担い手となる人や強力な援軍となるITに触れ、ものづくり発想のブランド戦略の具体例として、マツダの取り組みを紹介しています。第2部では、アサヒビール、ホンダウェイ、光ディスク産業、第3部では、非製造業のものづくりに触れ、第4部のアジアのものづくりに続いていきます。


    全体の印象としては、読み物というよりは教科書のよう。特に、第1部にはフレームワークがびっしり敷き詰められています。しかし、フレームワークを理解しないと残りに支障が出そうなので、それも当然でしょうか。


    数々の実例が意味しているのは「ものづくりにおいて様々なスタイルがあるものの、最終的に行き着く根は同じである」ということだと思います。各企業が頼りにしているのは、情熱であったり信念であったり風土であったりするけれど、それらを持ちえるものはひとつだけ。それは人間。


    しかし、人間が根であることはとても難しい。だからこそ人間が行うものづくりはもっと難しい。故に、ものづくり経営学が社会に正しく浸透し、文理融合によるものづくりが誕生するには、何年も何年も時間が必要なのだろう。


    文理融合のものづくりが最も早く実現する国はどこなんでしょうか。

  • TGLP

  • 日本企業のものづくりについて詳細に書かれた本。

    擦り合わせ型、モジュラー型に大別できるものづくりにおいて、有形・無形、国内外問わず広く論じている。

    なにより、製品またはサービスの仕組みを詳説してくれているので、一つ一つの構成要素を抽象化して、そこから導ける普遍性を理解するのに非常に役立つ本だと思う。

    何度も参照したい一冊。

  • 東京大学21世紀COEものづくり経営研究センターのパンフレット。研究者紹介。

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著者プロフィール

早稲田大学教授,東京大学名誉教授

「2024年 『工場史 ポスト冷戦期の日本製造業』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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