食い逃げされてもバイトは雇うな 禁じられた数字 〈上〉 (光文社新書)

著者 :
  • 光文社
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  • Amazon.co.jp ・本 (219ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784334034009

作品紹介・あらすじ

「数字が嫌い」「数字が苦手」「数字なんて見たくもない」そんな人でも正しい訓練をすれば、数字は誰でもうまくなる。数字がうまくなれば、インパクトや説得力のある文章が書けるようになるだけではなく、ビジネスにも強くなります。1時間で読めて一生効果がつづく「数字&会計の入門書」。

感想・レビュー・書評

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  • ・商売って、簡単に言っちゃうと、投資して投資した以上の金額を回収することによって利益を生むための仕組みなんですよね。

     会計の目的は、集計することだけではなく、お金の動きを分析して、経営に役立てることが重要。意識すれば、見えていなかったものが見えてくる。サラリーマンで、自分が勤めている会社の損益計算書を丁寧に分析したことがある人は、多くないでしょう?しかし、会計は、上を目指すビジネスマンにとって疎いとは言っていられない重要なことなのです。この本は、私たちの身近にある商売から、会計の感覚を磨ける問いがある。身近にある商売を観察し、儲けの仕組みを推察する。それを無意識に繰り返す習慣が、ビジネスマンへの階段なのかもしれない。

     商売って、簡単に言っちゃうと、投資して投資した以上の金額を回収することによって利益を生むための仕組みなんですよね。サラリーマンは、労働力と時間を投資しているわけですから、自分の労働力と時間を最も大きな収入に繋げられる仕事に就くべきです(もちろんやりがいも大切です)。商いをやっている人は、原料や加工に投資しているわけですから、製造業であれば、誰よりも早く新しい価値を創れる人が儲かるわけですよね。顧客が欲しがるモノやサービスの中で自分が誰よりも有利に生み出せるものに拘ることが大切なのかもしれません。

  • タイトルの答えが知りたくてこの本を読み始めました。食い逃げされて売上がさがってしまうのと、バイトを雇う(固定費をかける)のでは会計上で考えれば、食い逃げを許容した方が正しい選択のようです。

    でも個人的に何か違和感があると思って、妻とこの点を話したら、「食い逃げを許すような店はイメージが悪い」とコメントしていました。そのイメージが口コミで伝わってしまえば、お客さんそのものが来なくなってしまうと言いたかったのでしょう。

    現実にはどちらが正しいのか私には判断できませんが、この本の著者の山田氏も多くの実例を見てきて本を書かれているので、当てはまるケースもあるのでしょう。この本は2分冊となっていて、現在下巻を取り寄せ中です。下巻も有益な情報が得られるように楽しみにしています。

    以下は気になったポイントです。

    ・好きになることは得意になることは感情の問題だが、うまくなることは技術の問題、100点はとれないかもしれないが、75点は可能、うまくなるコツは「99%の意識と1%の知識」(p7)

    ・ビジネスや会計の世界では、数字は2種類しかない、「使うべき数字」と「禁じられた数字」(p12)

    ・簿記や会計は、半分が文字で構成されている、数字は、数を示してくれる言葉である(p22)

    ・数字のルールは、1)順序がある、2)単位で意味を固定する、3)価値を表現できる、4)変化しない(p24)

    ・数字は言葉の一種、他の意味を持たせることができる、これは数字がうまくなるうえでの最重要事項、その技法とは、「決めつけ(説得力:ブレがあっても1つに絞る)」「常識破り(インパクト:常識数字をわざと破る)」「ざっくり(わかりやすさ:きりの良い数字)」(p50、69、70)

    ・数字は言い換え可能、数字の取捨選択が大事、自社にとって有利な数字を見つけることこそ、企画部等の仕事である(p81、82)

    ・小が大に勝つ戦略とは、「割ってみたら勝てるんじゃないか」ということ、ランチェスター戦略、マーケット・セグメント、市場細分化戦略等(p89)

    ・数字のノルマを乗り越えるためには、割り算を使う、2万個売るという目標の場合、1店舗当たり、1日当り等と割り算を使う(p95)

    ・2%還元と「50人に一人無料」は総還元額は同じ、これが数字の錬金術、不確実な未来を考える場合には、確率を使う(p101,104)

    ・大事なのは、感覚や印象ではなく、実際に数字(金額)で考えること(p127)

    ・食い逃げ(貸し倒れ)の金額よりもバイト代(回収コスト)のほうがかかるのであれば、食い逃げは諦める、感情よりも勘定(数字)で判断(p136)

    ・会社業績に関する数字で気を付けるべき数字は、売上高利益率、1%程度の数字は会計操作(売上実績をずらす等)でどうにでもなる、これらは、日興コーディアル証券、カネボウ等で行われた(p195)

    2012年11月11日作成

  • 非常に分かりやすい、会計&「数字」の本
    初心者向けでありつつ、ある程度知識がある人でも、面白いと思う。

    印象に残ったところ&まとめみたいなものを…

    ・数字のルール
     順序がある、単位で意味を固定する、価値を表現できる、変化しない

    ・数字に他の意味を持たせる、3つの技法
     「決めつけ」
     敢えて言い切ることでブレを無くし、説得力を持たせる。
     「常識破り」
     常識を良い意味で破ることで、驚きに近いインパクトを与える
     「ざっくり」
     端数を無視して数字をシンプル化することで、分かりやすくする。

    ・ビジネスの数字の使い方
     「言い換え」
     数字は言い換え可能
     1番有利な数字を見つけて、なるべくインパクトの強い言葉に言い換える
     「割り算」
     比較、分析のためには、割り算
     「単位変換」
     数字の単位の変換

    ・金額重視主義=金額という絶対的な価値尺度のみで判断
     感情ではなく、勘定、数字で判断

    ※章ごとのまとめがあって、分かりやすい。

  • 数字の世界、に浸りたい人向け

  • 数字を使うと説得力が出る、値引きは%ではなく金額で考えるなど勉強になる本でした。

  • 分かりやすく書かれているということは、会計や数字の本質をよく知っているから。

    親切なつくり。親切すぎて星3つ。

  • 「食い逃げされてもバイトは雇うな」
    の結論が予想通りだった。
    この答えが簡単に予想出来るなら、必要な部分のみかいつまんで読めば十分だと思う。(に)

  • 1時間で読める本。身近な事象をあげて、あらゆる数字を説明をしているので、分かりやすくてすいすい読み進められる。数字の使い方がうまくなる。下巻を読むかどうかはちょっと悩む。

  • 数字のウソから数字を学べ。
    ビジネスは二者択一ではない。
    妙手を打て。

    1度目
    数字の4つのルールと「数字がうまくなるための技法」
    が分かっただけでもよかった。
    ◆数字の4つのルール
     ①数字には「順序がある」
     ②数字は「単位で意味を固定する」
     ③数字は「価値を表現できる」
     ④数字は「変化しない」 ⇒「信用の発生装置」として機能する
    ◆数字がうまくなるための技法
    ①決め付け②常識やぶり③ざっくり
    割り算は「キング・オブ・分析」

    目次
    イントロダクション 「Web2.0」『ゲド戦記』がすごい本当の理由―数字のルールはたったの4つ
    第1章 今日は渋谷で6月53分―数字がうまくなるための技法
    第2章 タウリン1000ミリグラムは1グラム―ビジネスの数字がうまくなる
    第3章 食い逃げされてもバイトは雇うな―会計の数字がうまくなる
    第4章 決算書の見方はトランプと同じ―決算書の数字がうまくなる

  • 数字への意識を変えるだけで、見え方が変わる。
    表現の仕方はひとつではない。

    物事においても同じことが言えるだろう。

    99%の意識と1%の知識

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著者プロフィール

1976年生まれ、公認会計士。現在、インブルームLLC代表。著書に『女子大生会計士の事件簿』シリーズ、140万部を超えるメガヒットとなった『さおだけ屋はなぜ潰れない』

「2018年 『マンガ日本と世界の経済入門』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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