問題は、躁なんです 正常と異常のあいだ (光文社新書)

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著者 : 春日武彦
  • 光文社 (2008年2月15日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (195ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784334034429

問題は、躁なんです 正常と異常のあいだ (光文社新書)の感想・レビュー・書評

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  • 説得力がある内容でした。よく「うつは心の風邪」と言われていますが、著者によると「躁病は心の脱臼」だそうで…文字通り痛々しい躁。だけど躁は本人の病識、自覚ゼロで、そこが治療の最大の問題だそうです。人格障害と躁の治療が一番大変だと書かれていました。

    躁を構成する要素 ①全能感 ②衝動性 ③自滅指向。…って、まるで思春期のようじゃん…と呆気にとられてしまった。

    うつからひどいうつ、さらにうつが悪化して底が抜けて躁へ…。

    うちの父も躁だったんだな~とこの本を読んで理解した。思い立ったら即行動、だけど完成、完結することなく、次から次へと新しいことや突飛なことして…。子供心に変だと思ったし、痛々しく哀れに見えて、最後の方は畏怖のようなものさえ感じたからね。。。

    最後の最後にこんな一文が…「精神を病んだ者は孤独である。そして孤独が精神を蝕んでいくことも少なくない。」うつや躁に限らず、孤独は切ないものだ。

    躁で誇大妄想になったり、多幸感に満ちてうっとり幸せ~という人を数人見たことがあるけど、素面に戻って普通の日常が戻って自分も平凡な状態に戻ったら、生きていけない、枯れてしまう…というのもわかるような気がした。

    躁って膨大なエネルギーを消費して、枯れていくイメージが、これを読んでついてしまった。切ない病だ。

    正常とか異常とか、ここからが異常でここまでが正常…なんてマニュアルだけで線引きは出来ない。人の心、精神は多彩だ。

  • 著者が診察で診断した患者や見聞した話や芸能人有名人たちの躁の症状を上げている。実例や事件を起こした人物の生き方など、狂気を匂わす言動の数々が薄ら寒く感じさせる。有吉佐和子よ… 映画無責任男のモデルと言われる人物の生き様に驚き呆れる。  文中にあるが「俗物さ加減露呈させる」「チープな欲望を剥き出しにする」という典型的な例ばかりで精神病というのは類型的だとつくづく思う。。  著者の語りは自分としては表現や言い回しに感心する部分があり好んで読むが、時々強烈な底意地の悪さを見せるので人によっては嫌うだろう。

  • 「うつ」に対しあまり話題にならない「躁」について書かれた本。
    「躁」について精神科医の視点で書かれており、リアルな感じが伝わってくる。
    「躁」についての一定の知識は得られる。
    ただ、犯罪などを例に「躁」と関連付けて書かれている部分は、著者の推論であり、しっかりした根拠のあるものではないことに注意は必要である。
    「躁」といっても軽度〜重度と幅が広く、軽い「躁」は健常者でも当てはまる部分が多い。
    どこまでといった線引きの難しさを改めて感じる。
    しかし、読んだ後に不安感が増すような感じがして後読感は良くない。

  • うつ病に対して取り沙汰されることの少ない躁病について書かれた本。
    過去に起こった事件の犯人を躁病という観点から紹介する項目は、それはちょっとこじつけなのでは…?と思ったところもあったけど、中島らもや有吉佐和子のエピソードは面白かった。あとゴリラ少女については思春期の黒歴史の一幕としてほっといてやれよwと思った。
    確かにうつ病に比べ躁病は病気なのか個性なのか判断がしづらいし、本人が病気と感じていないところが治療の難しいところだと思う。
    この本を読んで、私の職場の社長は躁うつ病なのではないかと思った。いっぺん入院しろと言いたい。

  • 2014年6月25日読了。

  • 表紙裏より:前略 本書は、様々な角度から躁についてのアプローチを試みている。読み進めることで読者の人間理解がより陰影に富んだものとなれば、著者としては当初の目的を果たせたと安堵することになるだろう。

  • 内田樹さんとの対談が面白くて手に取りましたが、躁状態の事件例が述べられでいるだけのようで、読後どうだったと言われれば、あまり印象に残らないと思います。
    違う本を読んでみようと思います。

  • うつ病は結構ポピュラーな病気として取り上げられていますが、うつ病と相反する症状を呈する躁病や躁状態に光が当たることは少ない。‥ということで春日先生、躁に焦点を当てました。題名にもあるように精神の正常と異常を考える上で躁は興味深いということらしいです。
    春日先生は、うつ病が「心の風邪」と表現されるなら、躁病は「心の脱臼」であるといったイメージを持つと述べておられます。心の箍(たが)が外れた状態とは躁病の人の行動を言い得て妙です。
    この本には、数多く、実際の有名人や報道された事件の人物の行動を紹介しています。実際世間でお騒がせ的行動を起こしているこれらの人々が、躁病を伴っているであろうことを知るとまた、事件の色合いも違って見えてくるというものです。
    それにしても、いつも思うのですが、正常と異常であるという境目は私たちを取り巻く社会に常に左右されています。人は自分自身が何者なのかわからないまま一生を終えてしまうことも少なくないのかもしれません。

  • 躁病の患者さんがもつ異様さは、実際に患者さんを見てすごく感じたし、本書で語られていることはすっと入ってきた。軽躁と人格障害の境、人格障害とハイテンションの境がやはり曖昧、異様!なのはたしかなんだけど。
    私も夜に考え事をすると躁傾向があるので気をつけたいと思ったよ。

  • 鬱ばかり取り上げられる昨今。躁の方が数は少ないし、明るいのはあまり深刻に受け止められないから取り上げられてこなかった。
    しかし心の風邪である鬱は再発率が少ないのに対し、躁は心の脱臼で、また本人が病気とは興奮状態で心地いいため病気とは思わず、家族には多大な迷惑がかかることと。
    ①全能感②衝動性③自滅指向
    アイディアを出すだけ出して完結できない。見得、褒められることが当然、オレはすごいんだ、みんな称賛しろ、俺を見ろ!
    なので大金を持ち歩く。ICとかで売られている何十万もたとえば純金の将棋の駒とか誰が買うって躁の人が買うそうです。そういう需要なんだ‥‥w
    あととんちんかんな選挙出馬とかしちゃったり。俺はかっこいいからセクハラも問題なかったり。自分の半分以下の歳の子をストーカーし妄想できたり。
    明るいだけではない『痛々しさ』というのが重要な気がしました。

    しかし頁半ばずっと躁と思われる人が起こした事件ばかり扱ってあてはめをしていて、正常(明るい人)と異常(躁)の差はあやふやなままだった。というか、結論はわからないというか曖昧なんだ、これから研究すべきだし進めばいいねってまとめでなんだかなあ。
    自分が躁の人に興味がある精神科医だから書いた趣味の本てことなのかね。

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奇妙な言動、不可解な事件の裏に…。躁を知ると人間理解が深まる。"国民病"の「うつ」と比べて、知られざる「躁」。その奥深い世界を、初めて解き明かした一般書。

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