- Amazon.co.jp ・本 (216ページ)
- / ISBN・EAN: 9784334034849
作品紹介・あらすじ
世界一簡単な金融政策の入門書。数式を使わず、平易に、高校生でもわかるようにした。なぜ今、金融政策が重要なのか、財政政策だけではダメなのか、そして、なぜ金利を上げてはダメなのか、本書を読めば理解できる。
感想・レビュー・書評
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過去の日銀の失策と従来の経済メカニズムの誤解について学べました。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
今しなければならない政策は何か?が、よくわかる。
経済学あんまり好きじゃないひとも読んでほしいな。 -
現在進行中の金融政策のことが分かる本。ただし、消費税増税の件を除く。増税は景気を悪くするという実績があるのに、なんで増税するかな。
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経済初心者の自分にも分かりやすい内容でした。
金融政策とはどんな目的で何をしているのか。
また、過去にどんなことをやって、どんな結果が出たのか。
これからどんな政策をしたらいいのか。
そんなことが分かりやすく書いてあります。 -
感想
高校生にもわかると書いてあったが、本当か?と疑問に思った。読解力、もしくは経済に関する基礎知識が、高校生ほどにも僕にはない、というだけのことかもしれないが……。
ネットの力をかりて読み進め、何とかわかったり、わからなかったり。
通貨発行益について、本書にて書かれているが、ネットで調べると人によって認識の違いがあるようだ。しかし、本書に書いてあるほどに通貨発行益が得られないのならば、新しく刷られた紙幣は国庫納付金ではなく、別の場所に供給されているということなのだろうか。よくわからん。
何にせよハイパワードマネーの増加には繋がるのだろう。デフレ脱却にあたり、日銀が何故紙幣を刷らないのかがわからない。 -
「伝説の教授に学べ〜」からのリファレンス。2008年リーマンショック前後の一冊。
2013年、白河前日銀総裁は、物価指数(本書が主張するデフレに特化はしていない)2年で2%、という数値目標を掲げて檜舞台を降りた。その後、G8で、安倍総理が説明したデフレ下での金融緩和施策は、各国首脳から「何でそんな、やっててアタリマエの話、今するの?」というリアクションだったというが・・。
日銀という組織の為政的側面の裏付けを学ぶことができた。 -
簡単に理解できるという本ではない。何回か読まないと。
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高橋氏の本はこれで三冊目になりますが、言っている内容はだいたい似ています。新書版なので今までの意見の総まとめという感じでしょうか。それでも入門書の最初にうたっているだけあって、専門家以外の人が読んでもわかりやすく書かれています。
特に、ゼロ金利でも金融政策でインフレにすれば、実質金利をマイナスにすることができて不況から脱出できる(p70)という考え方は本当ならば素晴らしいと思います。小泉・安倍内閣での実績をもつ高橋氏にぜひ、財務大臣になってもらって日本を救ってほしいと思います。
日本を根本的に直すには、官僚出身で、官僚の妨害のやり方を熟知している人がやらないと効果がないのではと思いました。
以下はためになったポイントです。
・最近の日本の景気低迷の原因は、2006年から07年にかけての金融引き締めにある(p9、37)
・変動相場制のもとでの公共投資や減税等の財政政策は効果がない、赤字国債発行による公共投資→長期金利上昇→円高→輸出減少・輸入増加となるので、公共投資効果が海外に流れる(p10)
・金融政策を行ってから効果が現れるまではタイムラグがある、1~2年後に効果が出始めるが、景気が良くなるのは3~4年後(p11)
・金利とは、いまのお金の一年後の姿、金利を下げればお金を借りて投資しようと思う人が増えて、お金が出回るようになる(p20)
・1万円札の通貨発行益(紙幣製造にかかるコストを差し引いたもの)は、99.8%、つまり、9980円の差益(p30)
・最近の研究では、大恐慌からの脱出は金融政策がカギであったことを明らかにしている(p44)
・アメリカは1898年にアラスカで金鉱が発見、さらに南アフリカから金が持ち込まれるようになり、金本位制を維持できたのでデフレ解消した(p48)
・大恐慌時代に、金本位制から早く離脱したグループほど、軽微でデフレから脱却している、日本は1931年に離脱した第2グループ(p52)
・米国においてニューディール政策で最初にとられた政策は、公共投資ではなく、金輸出・外国為替取引の禁止(事実上の金本位制度離脱)と銀行閉鎖の金融政策である(p57)
・名目金利がゼロでも、金融政策でインフレにすれば、実質金利がマイナスになって不況から脱出可能(p70)
・消費者物価は、基本的には世の中に出回るお金の量によって決まる(p75)
・景気の判断は、3つの指標(消費者物価指数:CPI、単位労働コスト、GDPデフレータ)を基に判断されている(p81)
・コアコアCPIとは、CPIから酒類を除いた食品とエネルギー価格を除いたもの、物価の状況はコアコアCPIを見ないとわからない(p84)
・2008年4月、物価連動債市場で今後10年間の予想インフレ率がマイナスになった、これは10年間デフレの継続が予想されていることを意味する(p95)
・中国からの輸入の対GDP比率が日本より大きいのは、韓国・ニュージーランド・チェコ・ハンガリーだが、デフレではない、またインフレ目標政策を採用している(p109)
・物価は金融政策で決まる、物価上昇率が二国間で差ができると、低いほうの国は通貨高(円高が起きている現象)となる(p157)
・日本政府は借金981兆円に対して、690兆円の資産(金融資産が大きいことが特徴)がある、これも世界最大、会計は家計よりも企業になぞらえるべ(p200)
・日本はCDS関連の商品はあまり購入してこなかったので、損失可能性は1~2兆円程度で、欧米とは2桁異なる(p203) -
先生に勧められて。ちょっと書き方が雑。
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途中から一気に難しくなってくる
勉強して再チャレンジしたい -
金融政策の効果について説明してる本。官僚の思考についての記述はどうでもよかった。
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非常にわかりやすい本。金融政策の基本的な知識がよくわかる。この手の本にありがちな、理屈なき対案批判はなく、事実とデータに基づいて、金融政策の王道を説く。財政は、変動相場制の中では効かない。日銀が、インフレターゲットを定めて、PDCAサイクルを実行し、適度なインフレを起こして、実質金利をさげない限り、永遠に経済は回復しないなど、政治よりむしろ、日銀のオペレーションのまずさと、世界との常識の乖離を痛烈に批判しているのが特徴。
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元大蔵官僚で竹中平蔵氏のブレーンであった著者による金融政策の有効性を解説した本。全体的にインフレ目標を掲げず、金融政策を軽視する政府、金利引き上げなど金融の引き締めに走る日銀への批判が多めになっている。
マンデル・フレミング理論に基づく変動相場制における財政政策(公共投資)の無効性、世界恐慌時のニューディール政策も、公共事業の前に金融操作を行ったために効果があったことなどがわかった。
今のデフレ状況の下でも、単なるお金や公共事業のばら撒きに終始することなく、金融政策も視野に入れた方針が求められる。今も昔も、政官財界の複雑すぎる利害に雁字搦めにされている政府には期待を持てないところではあるが。 -
[ 内容 ]
世界一簡単な金融政策の入門書。
数式を使わず、平易に、高校生でもわかるようにした。
なぜ今、金融政策が重要なのか、財政政策だけではダメなのか、そして、なぜ金利を上げてはダメなのか、本書を読めば理解できる。
[ 目次 ]
第1章 金融政策とは
第2章 金融政策の理論的根拠
第3章 物価とは―原油高騰で物価は上がるのか?
第4章 インフレ目標
第5章 金融政策と株価の関係
第6章 金融政策と為替
エピローグ 世界同時不況にどう立ち向かうか
[ POP ]
[ おすすめ度 ]
☆☆☆☆☆☆☆ おすすめ度
☆☆☆☆☆☆☆ 文章
☆☆☆☆☆☆☆ ストーリー
☆☆☆☆☆☆☆ メッセージ性
☆☆☆☆☆☆☆ 冒険性
☆☆☆☆☆☆☆ 読後の個人的な満足度
共感度(空振り三振・一部・参った!)
読書の速度(時間がかかった・普通・一気に読んだ)
[ 関連図書 ]
[ 参考となる書評 ] -
2009/4/16
どうも金融政策ってのは嘘っぽい。
理屈じゃなさそう。
国際政治の影響強すぎるし(笑
[書評]この金融政策が日本経済を救う(高橋洋一):
< http://finalvent.cocolog-nifty.com/fareastblog/2008/12/post-6bdd.html > -
名目金利、実質金利、マンデル・フレミング理論、ハイパワードマネー、シニョレッジなどといった経済用語を分かりやすく解説しながら金融緩和派の主張をまとめた金融政策の入門書。物価や財政政策と金融政策の関係に対する理解は深まったと思うが、それ以外のことは何度も読み返さないと自分のものにならないなというのが正直な感想。ただ、説明が分かりやすいので経済初習者にはお勧め。
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2010/10/22
初めて読んだ高橋洋一さんの著書。
自論の展開がおもしろい。
込み入った金融政策の話になると理解が難しい箇所もあるが、日銀と政府の関係など明確に書かれていてわかりやすい。
小さな政府的な思考は共通した!
もっと最新のものが読みたくなった。 -
日銀の金融政策について基本的なことから説明してくれているが、やはり日銀政策に批判的視点なので偏っている感は否めない
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簡単に要約すると現在の不景気の原因は金融緩和を行わない日銀のせいなんだぜ、だから金融政策きちんとやれという内容。しかし、理論的根拠が擬似相関の可能性大のグラフ動向によるものなので、審議のほどは明らかにすることはできないというのが正直な感想。著者の主張には賛同しかねるが日本経済を読者に考えさせるという点では成功している本だと思う。