- Amazon.co.jp ・本 (240ページ)
- / ISBN・EAN: 9784334035303
作品紹介・あらすじ
おかしいぞ日本の司法と犯罪対策。さまざまな"犯罪神話"を解体し、事実に即した犯罪対策・刑事政策を提案する。
感想・レビュー・書評
-
「ある刑罰が残虐であるかどうかの判断は国民感情によって定まる問題である」
そして国民感情は、マスコミによる影響を強く受けている。
治安はほんとうに悪化しているのか、
少年犯罪はほんとうに増加しているのか、
その再犯防止策は功を奏しているのか、
などなど、テレビを見ていて不安に思うことに対して、データをもとにわかりやすく示されています。
なぜマスコミがそのように報道するのかにも言及されています。
さらに、法律家の役割についても自分の中の誤解に気付かされました。
犯罪について、犯罪者について、再犯について、法廷で扱われることについて、興味のある方におすすめです。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
今必要な本ではなかった
-
社会学部 金澤ますみ先生 推薦コメント
『“犯罪神話”を解体し、事実に即した犯罪対策・刑事政策を提案する。』
桃山学院大学附属図書館蔵書検索OPAC↓
https://indus.andrew.ac.jp/opac/book/505039 -
東2法経図・6F指定:326.3A/H23n/Shoji
-
内容は著者のこれまでの著書のエッセンスを凝縮したものなので、それらをすでに読んでる人には既知の情報や内容である。
それでも、犯罪に関する間違った常識や神話を批判していく地道な作業は必要だし、それを続ける著者に感心します。
犯罪に関する情報をニュースなどの限られた情報源からしか得ていない人には是非読んでほしい本です。
個人的には「法律と科学」(p148〜p168)で述べられている法律家の論理的思考だけではなく、そこに確率的思考で事件を科学的に分析する必要があるという指摘は、(言われてみれば当然なのだが)参考になった。 -
●今問題なのは少年犯罪ではなく高齢者犯罪
●「昔はよかった」は大ウソ
●街灯を明るくすると犯罪が減る
●徴兵制や新兵訓練は非行を抑制しない
●犯罪の認知件数と刑務所人口には因果関係がない
●刑務所に入るかどうかは犯罪の重大性と関係ない
●裁判で真実は明らかにならない
●人が更生するために必要なものは?
“犯罪神話”に踊らされてるあなたにぜひ読んでもらいたい一冊.犯罪者はこの世に生まれ出でたる時よりモンスター……などではなくあなたと同じ人であり隣人でありそしてあなたもなる可能性があるものだ.
『2円で刑務所、5億で執行猶予』これは筆者が5億の詐欺を行ったK氏は実刑になるべきだと言っているわけではない,むしろ,少額の無銭飲食や万引き犯が実刑にならないような,何らかの支援の仕組みが必要ではないかということである. -
『罪を犯した人を排除しないイタリアの挑戦』を読み、
浜井先生の研究分野にとても興味を持った一人です。
上記の本でも触れられている日本の問題点について、
さらに詳しくたくさんのデータを元にまとめられている。
犯罪理論も明瞭に説明されていて非常に分かりやすい。
また、法律家自体の人材についても言及しており、
法科大学院での教育内容に警鐘を鳴らしているのが
とても興味深かった(自分も当事者だったので)。
2016.11.9 -
のっけからの、「2年前と比較して犯罪が増えたと思いますか?」の質問での、日本全体と、居住地域の答えの違いが興味深い。
さまざまな、常識としてまかりとおっている、
根拠のない俗説を、データをもとに分析し、客観的に反論していく。すごいなあ。 -
犯罪現象に関する誤解や神話をデータによって論 事実に基づいて考えることの大切さがわかります。
[配架場所]2F展示 [請求記号]080/K-8 [資料番号]2010119493