上野先生、勝手に死なれちゃ困ります 僕らの介護不安に答えてください (光文社新書)

  • 光文社
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  • Amazon.co.jp ・本 (254ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784334036478

感想・レビュー・書評

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  • 上野先生は男性中心社会を、古市さんは諸問題を先延ばしにしてきた上の世代をdisりながら、これからの社会を考える話(笑)
    ロスジェネ、就職難非正規雇用、国民年金未払い、核家族世代の20~30代が特に読むべきと思う本。
    対談形式で難しくなく非常に読みやすい。
    二人とも時々口が悪くて「社畜」を連発しすぎ(笑)でもそのとりつろわないストレートな物言いのおかげでインパクトがあると思う。
    古市さんの研究者らしからぬ質問や言動が、とても一般読者を代弁していて共感を得ていると思う。一般読者向けの読み物ではいつまでもこういう視線も大事にしてほしい。
    介護保険・年金については、祖父母の世話をする親を近くで見てきているので知っていることも多かったけど、へーそうだったのか!と勉強になる部分も多々あった。
    お二人の将来展望は、高福祉国家を望む自分にとってはぜひそうなってほしい、そうなるよう動いていきたいと思えるものばかりだった。上野さんの展望が楽観的過ぎる印象は私もどうしても拭い切れないけど。

  • 六章がかなり肝。団塊世代の連帯作法がなあるほどと。ぽえたんがなんか魅力的に見えてきた。あと専門書であたまが疲れたときは対談ものにかぎる

  • 新着図書コーナー展示は、2週間です。
    通常の配架場所は、3階開架 請求記号:369.26//U45

  • タイトルはこうだが、全てが全て介護についての話題ではない。将来の日本に対して多くの人が抱えるている不安について幅広く語られていた。

    年金問題なんかは特に自分でも不安に思っていることの1つで、若いうちにお金を納めても老後に自分のところに同額返ってくる保証がないなんて理不尽だ、と思っていたが、結局はすべての世代が何かしらそれぞれに不利になる社会システムに苛まれてきたわけで、しょうがないことなのかな、と思ってしまった。しかしここで諦めてはいけなく、既存の社会のあり方を変えていこうと少しでも動くことが重要だと解いてくれてるあたりに希望の光が見える。

    メインの介護に関しては、親と話すこと。これに尽きることを力説され、父親と仲が良くない自分には心に響いた。

    介護や保険、年金の問題は避けては通れない道なのでしっかりその構造を学び、その穴を探すべきだなと思わせてくれた一冊。

    対談形式なのでとても読みやすい。
    上野さんはけっこうツボかもしれない。

  • 2人とも言ってることも言い方もきついけど本質的な話してるなー介護について全然しらんかった。勉強なった。

  • 古市さんと同じ世代として、初歩的なところから色々と知ることができてありがたかったです。ふむふむと読み、後半は上野先生からの宿題にキリッとさせられ。
    フェミニズムは、失敗だった的なことを最近よく耳にするけどひとつの「流れ」として学ぶべきものはたくさんある!と感じてちょっぴり気合入れられました。なーんて。

  • 上野先生が対談相手の親のことを遠慮なくけなすのにびっくりし、自身も社会学者(かけだし?)である古市さんが、上野先生に向かってあまりに初歩的な質問を繰り出すことにもビックリしました。
    介護保険てなんですか? えー、そこから説明しなきゃなんないの、みたいなやり取りがリアル。上野千鶴子にそこから聞いてしまう古市さんの蛮勇のおかげで、『理論的かつ現実的』な上野節の説明を読者も聞ける(読める)わけです。
    先達である上野先生が自分たちの為し得たことと為し得なかったことをちゃんと並べて見せて、あとはあんたたちが考えなさいというところはカッコイイ。
    だけど現実に自分は古市さんの立場に近いので「かっこいいなあ」だけではすみません。これから上野先生の置いて行った宿題を考えなければ・・・・。

  • 介護に端を発する、漠然とした不安や希望に、はっきりとした輪郭を与えてくれる作品。知らないまま将来を迎えたいなら読まない方がいいけど、そうじゃなければ、あらゆる世代の人にとって必読の一冊だろう。本書をきっかけに対話をしよう。(長江貴士)

    ▼『ジセダイ』140文字レビューより
    http://ji-sedai.jp/special/140review/20111129.html

  • ものすごく「やられた」感があるのになんとなく清々しい感じ。相当絶望的なことが語られているのにキリッと前を向きたくなる感じ。

  • 「おひとりさまの老後」を読んだとき、作者(上野千鶴子)への印象は、既得権に対する最悪の居直りに写りました。
    でも、この本を読んでみたところ、その印象は変わりました。
    団塊世代の両親にも読ませてあげたい。
    (私と同じ団塊ジュニアの多くも読むべきと感じました)

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著者プロフィール

上野千鶴子(うえの・ちづこ)東京大学名誉教授、WAN理事長。社会学。

「2021年 『学問の自由が危ない』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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