日本人はこれから何を買うのか? 「超おひとりさま社会」の消費と行動 (光文社新書)

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  • 光文社
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  • Amazon.co.jp ・本 (203ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784334037406

感想・レビュー・書評

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  • 近年の環境変化は凄まじいので情報が過去とは違う部分がありそれはそれで面白い。

  • おひとりさま世代が今後高齢者になることを見越して、どんな消費傾向になるかアンケートや各種統計情報から読み解く一冊。
    ちょっと統計情報の分析深度は浅めだが、いろいろと実感する点は多い。
    これからコミュニティの存在は大きくなるのは間違いないと思う。



  • 結論から言うと、日本人はモノではなくサービスを買う。と、いうのが本書の論旨。
    少子高齢化。超高齢化。そんな現状で、おひとりさま、未婚、離別、死別、子供の独立による一人暮らし世帯が2010年では1679万世帯。2035年には1846万世帯と予測される。
    2035年には一人暮らし世帯の3分の2が50歳以上になる。
    と、まぁ、序章は統計的な数字がずらっと並ぶわけですが。
    読み通すと、暮らしのありかた、地域の在り方が、昔に戻りつつあるように感じる。
    働き方もサラリーマンだけじゃなくて多様化なんて言うが、高度経済成長期前は、勤め人も入れば、夜勤も日勤も、魚屋も、桶屋も色んな時間帯のライフサイクルがあったわけだ。
    これからは大型商業施設から、地域に根差した商店街が活性すると。そこに住む住人達でお金が回り成り立つ。
    少子高齢化、働き方の多様化、んでもって、これからは生活の在り方が昭和以前に戻っていくってんだから、富国強兵、資本主義、市場主義経済ってのは、沢山の弊害を生んだんだね。
    気付きというより、前々から思っていたことが、やっぱりなという確信を得た一冊でした。

  • 個人化・孤立化が進む中、ライフスタイルはどう変わっていくのか。モノを買わない時代、人々は何を求めているのか。「シェア」と「共費」をキーワードに、様々な地域や企業の取り組みを紹介し、日本社会のゆくえを予測する。

  • 【第1章】これまでは一人暮らしというと若者のイメージであったが、今後は都市圏を中心に、中高年の一人暮らしが増える。原来家族中心だった日本人のライフスタイルは、一人暮らし中心のものに今後は変わり、また、単発的に友人と生活をするなどの、新しいタイプの消費スタイルも生まれてくる。

    【第2章】おひとりさま消費の現状としては、一定以上の年収のある「未婚•一人暮らし」に絞って見てみると、消費者の年齢差、男女差が小さくなる傾向にあった。


    【第3章】今後おひとりさま社会に必要になってくるものは、食生活を代表とするヘルスケアである。高齢男性はコンビニや外食を利用する傾向があるが、女性を筆頭に、今後食の安全性を求め、自然食品へのニーズが高まる。

    また、ケアの一環として、カーシェアリングやワークシェアなどが必要になってくる。必要な時にだけ、という合理的な観念に基づき、地域住民と車を共有したり、今後病気や介護などの負担により仕事との両立を考える際、労働時間を減らし、雇用者数を増やすということが必要になってくる。

    【第4章】超おひとりさま社会を乗り切るビジネスとして、今後コミニティーが重視され始める。

    高齢化や人口の都市集中などの問題から、消費者の新たな需要に対応するための新しい販売業態が必要となる。それは、コンビニや自治体が行う宅配サービスであったり、コムビニという人同士の付き合いを楽しむための地域密着型のサービスを提供する場が必要となってくる。

    また、働き方にも多様性がでてきて、居住地域単位で活動する場合も増えてくる。これらのコミュニティ自体が商品となり、医療、福祉だけでなく教育、文化、芸術の面からもコミュニティーサービスを考案、広げていく。

  • 人工構成が変わってきているなか、独り暮らしが増えるだろうという予測に基づいた内容。
    世の中を読み解くヒント、いただきました。

  • 2030年、高齢者のおひとりさまが増加する。それによってどういう変化がライフスタイル、消費行動に表れるか。様々な数値データ(未婚、親元暮らしの年収比較、老若男女の消費行動の傾向等)とともに、著者が様々な提案をしていく。
    私が気になったのは、「制約社員」というワード。子育てや介護をしながら働く人でフルタイムで働けない人のことを言う。著者は、そういった人たちを積極的に雇用すべき、と述べている。そうすることでワークシェアリングが自然と生まれ、働く人同士のコミュニケーションが育っていく、という。
    それは共感する。仕事はそもそも協力し合いながらやっていくものだし、働き過ぎて体を害するより全然良い。そういった働き方や、社会の動きには賛成です。
    でも、それ以外の話にはあまり興味持てなかった。

  • 下流社会の三浦先生、それ以外の書籍で当たりは全くない。くだらな過ぎて途中で投げ出した。

  • ○マーケティング・リサーチャーである三浦氏の作品。
    ○少子高齢社会の進展による「おひとりさま社会」を迎えるに当たって、消費動向や経済動向がどのように推移しているのかを分析した作品。
    ○今までの三浦氏の著作同様、実際の経済指標等を用いて、(割とネガティブに)分析・評論している作品。
    ○分析は、経済動向等を素直に捉えているように感じるが、論旨や結論に独自性が見られない点が残念。

  • 直線的な予想ではあるが、批判的に読むことで将来予想の深みが増す。

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著者プロフィール

三浦展(みうら・あつし)
1958年生まれ。社会デザイン研究者。カルチャースタディーズ研究所代表。家族、若者、消費、都市、郊外などを研究。著書に『 「家族」と「幸福」の戦後史――郊外の夢と現実』 (講談社現代新書) 、 『ファスト風土化する日本――郊外化とその病理』 (洋泉社新書) 、 『東京は郊外から消えていく!』 『首都圏大予測』 (光文社新書) 、 『愛される街』 (而立書房)などがある。

「2022年 『中央線がなかったら 見えてくる東京の古層』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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