「育休世代」のジレンマ 女性活用はなぜ失敗するのか? (光文社新書)

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著者 : 中野円佳
  • 光文社 (2014年9月17日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (349ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784334038168

「育休世代」のジレンマ 女性活用はなぜ失敗するのか? (光文社新書)の感想・レビュー・書評

  • 分析対象のサンプル数が少ないので定量的には説得力がなく、筆者の「書きたいこと」が色濃く出ているので嫌いな人もいるかもしれないけど、
    こういう「日本社会における女性の働きにくさ」を実際に経験して、具体的に声をあげることは大事だと思う。

    現代に働く女性の一人として、制度はどんどん新しいものができているのに、依然として変わらない男性優位社会に漠然と不安を感じていたので、そこをビシッと指摘してくれていたところがよかったな〜

    こういう本に対して「フェミニストが!」とか「女は生意気」と言われることがあれば、日本は本当に終わってると思う。
    自分だけがよければいい、既得権益を守りたい、なんて考えはモテないよ。
    漠然と将来に不安がある時代だからこそ、共感力というか、寄り添える力が必要なんじゃないかな〜

  • 産休・育休等の制度が徐々に整備されてきているが、仕事を辞める女性、意欲が低下したようにとらえられる女性がいる。まだまだ課題はたくさんある。

  • 2016.11.15図書館にて借りる

  • 図書館で借りて途中まで。ケーススタディの紹介前で終わってしまった。また借りるか悩むところ。

  • 社会学の書籍としても、組織論の書籍としても、ジェンダー論の書籍としても優れた良書。現時点の日本では、女を受け入れ、女としてのキャリアで妥協している層がキャリアを積んでるとうのが皮肉だった。

  • なんでバリキャリ女性ほど出産を機に辞めてしまうのか、その辺の理由、背景が分かりやすい。
    確かに、男性にも読んでほしい本。

    自分が出産を控える立場になって感じることだが、復帰してバリキャリを続けるか、それなりに妥協して働くか、会社を変革してさせるようなパイオニア的なスーパーな女性を目指すか、戻る場所があることに感謝して淡々と与えられた業務をこなす日々を送るか、など、どんな立ち位置とかスタンスで行くべきか、将来の自分を想像しながらもまだまだ他人事として考えてしまう。

    実際に、育休から復帰して、両立してみてはじめて見えてくるものもあるんでしょうね。

    色々考えさせられた。

  • 高学歴高社会ステイタスの女性にはすごく共感を呼ぶんではないだろうか。

    ・夫に育児協力を求めたいけど高収入女子の夫は彼女以上に高い社会的地位にあり、育児資源としては望めないし、また望みたいわけでもない。(ジレンマ)
    ・豊かさを求める時代が過ぎ、今はやりがいを求められる時代で、その中で自分を最優先にできないことは非常に苦しい
    ・キャリア形成には決して戦略的とは言えない、「若いうちの出産」。でも卵細胞の高齢化や加齢による妊娠能力低下が指摘される昨今、若いうちの出産をそう簡単には避けられない。
    ・自分の母親は「男女均等法世代の」専業主婦。「もっと活躍したかった。だから娘には選択肢を」と熱心に教育⇒成功して高学歴に⇒子供が生まれ、母(子にとっての祖母)は自分に「孫の、良い母」であることも求めてくる。でも自分はそれを簡単には否定できない。なぜなら、高学歴である自分は専業主婦である母の教育方針の「成果物」だから。
    ・高学歴を獲得した調査対象女性たちは、自分の娘には逆のことを求める傾向がある
    ・ジェンダーの、許容・抵抗。
    ・なんでも「自己責任」に帰結されると、社会的な問題が覆い隠されてしまう

  • 様々な文献などから寄せ集めて書かれている。その点、なかなか読みづらかった。

  • バリキャリには程遠いけれど、子育てと仕事の両立を目指すうえで
    共感できる部分は多くあるのではと感じた。
    完璧主義を捨てることが大事なのかもしれない。
    15人のモデルケースしかなかったので、もう少し統計的にみてみたい。

  • 有名大学を出て就職活動も勝ち抜き、仕事をする気満々に見えた「バリキャリ」女性たちが出産・育休後に会社を辞めてしまうのはなぜか?仕事と育児の両立に成功した例だけでなく、失敗した例も紹介している点が興味深いです。
    (材料工学専攻 M2)

  • 修論の域を出ていない感じ。理屈をこねているけどやっぱり15人というデータは少ないし、それで「何かがわかった」って顔されてもね。この手のことに関心をもっている女性なら感覚的にわかっていることだと思う。■全体の8割ぐらいは他の研究者の引用で組み立てている感じがして、それも修論臭い。それなら、そちらの研究者たちの著作を読んだ方がよさそう。今後の課題についても、自分の研究に対する課題だけで社会に対する問題提起でもないし。■こういうことに関心がなかった人なら初めて知ることも多いと思うけど、正直つまらなかった。

  • この本を引用したブログ記事を書きました。
    「0歳で保育園に預けたのですが、仕事を辞めるので、おそらく今年退園になります。そんな立場で考えたこと。」
    http://umet.hatenadiary.jp/entry/2016/02/21/101316

  • サンプリングが高学歴に偏っているが、それはそれで傾向が見えて良かったのかも。
    著者に近い属性に関心があったからかもしれないが…
    ぜひ他の属性の育休世代の女性もサンプリングしてまとめてほしい。

    普遍的ではないにしろ、一つの傾向が書かれていると捉えました。

  • 学術論文なのか、ドキュメンタリーをまとめた本なのか、
    問題意識と意欲だけで中身が伝わりにくいちょっと惜しい本です。

    自分自身は育休世代のジレンマを体感しているので、あまり学びはなかったです。自分のかかえるジレンマを他人に説明する時に使えるといいなぁという想いもあったのですが、ちょっと期待はずれでした。

  • やる気はあるのに、思うように働けない女性たちがいる。両立が出来ないのではない。周りがやりがいを奪っていまっているのだ。もちろん子供ができて優先順位が変わる人もいる。それでも、やる気ある女性が不必要な配慮をされることなく、働き続けることのできる社会であってほしい。
    論文としての有意性はともかく、こんな女性たちがいるんだという、生身の声が世に出ることに意味があるんだと思う。あとがきに著者の思いが詰まっていてじんとくる。

  • 働きたい、産みたい、育てたい、良き妻でありたい、という女性が、会社と家庭で抱える悩みについて、社会の構造的視点から指摘をしてくれる1冊。

    うんうん、分かる分かると思いながら読み切ってしまいました。

    やりがいをもって働きたいけど、家に帰ってご飯も作りたいと思ったら残業なんてできないし、それでも残業しないと終わらない仕事量だし、それに子供も産もうと思ったら仕事量は減らさないと無理だけど、周りがフルで働く中自分だけ仕事量減らしてもらうのも罪悪感だし…そんな中で女性の活用なんて政府方針かもしれないけど、現実問題不可能…とか限りないジレンマを抱える女性の生きにくさが言語化されてます。

    男性の家庭進出がもっと進まないと、女性が社会にでたってやることは増えるだけ。

  • 個人的に今読むべき本だった。
    なぜあんなにバリバリ働いていた女性が出産を機にぶら下がりのように見えたり、辞めてしまうのか。そこには男性のオトコ並み働き方を前提とした社会、そこに対応した名誉男性と女性性を受け入れている女性同士の対立でそもそも社会は変わらない、など…

    今までの自分の考え方に新しい視点を入れてくれた良書。

  • つまり、社会は「女性と男性を同じ存在にみなす」のではなく、「女性【を】男性【と】同じ存在にみなす」ことを目指し、女性に対しては、男性と同等に学業や地位達成を果たすという意味での「男なみ」を求めてきたのではないか。

    あと、ケア責任という言葉。言われてみると必要な定義だな、と。

  • 論点は分かりやすかった。
    ただ、本書にもある通り、サンプリング事例がある程度偏っており、まずはここから、ということなんだろう、と思う。

    比較的恵まれている層でこのレベル、と考えると実態はもっとひどいんだろうなあ、と思う。
    本書の読み方にもよるのだろうけど、もっと残業のない社会(夫も育児しやすい環境)が大切なんだろうな、と感じた。それが難しいから、なんですが。。

  • 女性が男性以上にがんばって「男性」と同等にやるのではなく、①入ってしまった企業でパイオニアになること
    ②ルールを変えようと戦っていくこと③「女性であることにふまえた登用」に残っていくことも必要。
    女性問題を共通する問題ととらえ、女性たち同士で対立しないこと。「『権利ばかりを主張して』ぶら下がる。」という部分が印象に残った。

  • 同世代の女性たちが、仕事をやめていく。他人ごとではない、そんな年齢になったことを実感し、なぜこんなことが起こるのだろうかと読み始めた本。
    ひとりひとりの声を拾いたいということで、インタビューによる丁寧な質的調査がされています。大規模な量的調査のようにハッキリした結論は得られないのでモヤモヤするところもありますが、女性一人ひとりの葛藤がとってもリアルで、だからこそ伝わってくることもたくさんありました。
    印象に残ったことを並べていきます。

     今の社会では、何かを諦めなければ女性は生きられない。教育現場でどんなに「男女平等」を掲げていても、生きていて必ずどこかで、「自分は女性だったんだ」ということに直面する時が来る。でも、学校はそれを教えてはくれない。あくまでも「男女平等」だと言われるので、社会もそうであると女性は錯覚してしまう。
    結局は、バリバリ働くなら子どもを諦めるか、子育てしながら仕事をこなす「スーパーウーマン」になるしかない。それか、やりがいのある仕事を諦めて「割り切って」仕事をするしかなくなる。(そして、スーパーウーマンVS割り切った女性との対立が生まれてしまい、女性はともに声をあげることができなくなる。)
    就活の時点から”女性にも続けやすい”仕事を選んだ人は育児を始めても仕事は続けられるけど、そういう制度が整っている職場にいるからこそ、なおさら育児の負担を自分一人で負い続けることになる。
    というのが、本書の考察。

    …私自身は全体的にみるとかなり”続けやすい”部類の仕事をしているけれど、それでも「割り切って」仕事をする女性の先輩たちと、その周囲の男性たちの「所詮女だから使えない」という態度や、男性の意見ばかりが尊重される現場を目の当たりにして、それこそ割り切れない思いを抱いてました。でも、他の仕事だと、結婚すると女性はたいていやめてしまうという話も聞くし…続けられるだけ幸せなのかな…なんて勤続年数が増えるにつれて考えるようになった。なんだか空しくなってしまって、あんなふうに見られるんだったら子どもなんて絶対産まないぞーとか、でも諦めちゃっていいのかなーとか、(特に予定もないのに)ネガティブな気持ちでいっぱいでした。
    これって、LEAN INのシェリル・サンドバーグさんが言ってた"Don't leave before you leave."ってことですよね。彼氏もいないのに、出産するとどうなるとか考えちゃって、仕事の意欲減退するという話。そう、私もLeaveするところでした。…


    でもこういう問題って、女性労働者だから、ではなくて、本当は「ケア責任のある労働者」と言い換えるべきで、「ケア責任のある労働者」=「女性」と、子育ての責任をすべて女性に押し付けてきたからこそ「女性の問題」と言われているだけ。
    …なるほど、こういう言葉にしてもらってとってもすっきりしました。多分似たようなことはあちこちで言われてるんでしょうが、この女性たちのインタビューと詳細な調査の後でこう言われると、本当に説得力があります。


    女性のせいでも、男性のせいでもない。女性が諦めるようになっている社会構造が見えてくる。今の政治が目指している「女性活用」は、「女性」を支援しようとしているのか、「ケア責任を負う人」を支援しようとしているのか考える必要がある、という指摘も重要でしょう
    。男性が育休取るとか取らないとか、ホントはそういう問題じゃないんだ。育休終わった後に元の残業生活に戻ったら、意味ない。

    本書の最後で、現状ではどうしたら良いのか、という折衷案のようなものがイキナリいくつか出てきますが、あまりに切なくて泣きそうになります。日本の女性はやりがいのある仕事を諦めるしかないのでしょうか。残業に追われる日本の男性は子育ても満... 続きを読む

  • 修士論文に加筆したもの。研究論文にしては、対象が少なかったせいで類型化できなかったのか、ワーキングマザーの問題が複雑なのか結論がつけられなかった。
    そのため、主張の確からしさも疑問。

  • この本をもう1・2年早く読めていたら過去数年の私の葛藤は少し気が楽になっていたかも。そういう意味で、「産む」ということを考えている、あるいは妊娠中/育児中の仕事を持つ女性にお勧めの本。
    かといって、これを読んで当事者の実際問題が解決するわけではないが。解決のためには、パートナーや企業・行政など周りの関係者がこれを熟読することが大事だと思う。

    ただし、さらっと読むと結局女性は女性であることを意識して女性のための仕事を選ぶべきよね、という結論に飛びついてしまうかもしれない。それは、筆者の本意ではないと思うので注意したい。とはいえ、マッチョ志向の女性が何も考えず産む・育てるを前提にしない職場・職業を選んで結局他よりも離職率が高くなる、というのは自分も身に覚えのある話。もう過去の自分は変えられないのだから、未来志向で今後職場をどう変えて行くか、リターンマッチはどうすればいいか、今後も筆者と一緒に考えて動いて行けたら、と思った。

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「育休世代」のジレンマ 女性活用はなぜ失敗するのか? (光文社新書)の作品紹介

昔に比べれば、産休・育休や育児支援の制度が整ったかに見える今、
それでも総合職に就職した女性の多くが、
出産もしくは育休後の復帰を経て、会社を辞めている。
男性と肩を並べて受験や就職活動にも勝ち抜き、
出産後の就業継続の意欲もあった女性たちでさえ、
そのような選択に至るのはなぜなのか。
また会社に残ったとしても、
意欲が低下したように捉えられてしまうのはなぜなのか。

この本では、実質的に制度が整った2000年代に総合職として入社し、
その後出産をした15人の女性(=「育休世代」と呼ぶ)に綿密なインタビューを実施。
それぞれの環境やライフヒストリーの分析と、選択結果との関連を見ていく中で、
予測外の展開にさまざまな思いを抱えて悩む女性たちの姿と、
そう至らしめた社会の構造を明らかにする。

「育休世代」のジレンマ 女性活用はなぜ失敗するのか? (光文社新書)はこんな本です

「育休世代」のジレンマ 女性活用はなぜ失敗するのか? (光文社新書)のKindle版

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