ユダヤ人とクラシック音楽 (光文社新書)

著者 :
  • 光文社
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  • Amazon.co.jp ・本 (219ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784334038182

感想・レビュー・書評

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  • ホロコーストへの思いから、音楽家になったユダヤ人もいる。それは語る音楽なのだが、悲劇が美になるのは、一つの慰めだと思う。

  • タイトル見て納得、です。クラシック音楽はヨーロッパで育まれた訳ですが、ユダヤ人が大きく関わっているのは確か。自分の好きな演奏家を思い起こしてみてもユダヤ人だらけです。
    驚くのはナチの迫害を避けて日本にやってきた指揮者や演奏者たちが多かったこと。日本はドイツとつながっているのにユダヤ人の受け入れは問題なかったんですね。戦時中も彼らは日本で音楽教育を続けていました。これなしに今のクラシック音楽の広がりも日本ではなかったんでしょう。
    納得と驚きのある新書でした。新書なので、そう深くは探っていませんが、よくわかる本だと思います。

  • クラシック音楽の世界におけるユダヤ人の占める役割というか占める割合の多さに今更ながら驚く。何故そうなのか?いくつかの理由が挙げられているが、本質的にはその民族の持つ優秀性というのがあるのでしょうね。

  • タイトルどおりの内容。「聖書朗唱」(グレゴリオ聖歌のユダヤ教版)からシェーンベルクまで、通史的に両者の関わりを解説するが、近現代に比重が置かれており臨場感がある。ホロコーストで頂点を迎えた「近現代の反ユダヤ主義」をワーグナーとヒトラーにのみ帰結させるあたりはやや乱暴な気がしなくもないが、それではなく音楽を主題とする本であればまあ、了とすべきか。全体には俯瞰的なのだが、ときどきふと著者の個人的主張が顔を出すのが、首を傾げつつも興味深かった。
    巻末の音楽家リストまで、充実のひとこと。いろんな意味で、著者の思い入れと心意気が感じられる1冊だった。

    2014/11/4〜11/5読了

  • ワーグナーが自ら残した音楽と思想によって、それがドイツ人のナショナリズムを喚起するアイコンになった。
    ライン川の黄金で造った魔力で世界征服を現実にするための指環こそ、ユダヤ人が手にした神に選ばれし民というスローガンそのものだとワーグナーは考えた。ワーグナーはドイツ人の優位性を疑わなかった。ワーグナーは旧約聖書の神との契約が頭から離れなかった
    ホロコーストがユダヤ人を覚醒させた。

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